THE WANTED

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稲生紅衣メメ虎屋ダルヴァの主

「もうみんな俺たちの事なんて忘れたろうし この事件は『時効』ってことで元の世界に帰ってくれないかな...」

ハッシュヴァルトいや正確にはハッシュヴァルトのガワを被った者がボロボロの壁にもたれ掛かりながら端末を弄る

「スレとこの世界での時間の流れは順転していない...到底そんなことにはなり得ない」

そう答えるのはBG9...先ほどの言い換えに基づくのならこの人物もまたBG9のガワを被った改造魂魄である

「言っただけだよ そりゃ主人公に更に妙に好かれるお姫様の二点セットだしそりゃ集客能力も高いよねー ねーカラクライザー...あっ 今は元のハムスターのガワか」

カラカラと滑車を回すハムスターは『左様』とだけ答えてまた滑車を回すのに集中し始めた


割とのんびりしている三人?に対して少し苛立った様子の人物が一人

「酷い面やな 一回ボロボロに負けたんやろ どうすんの?」

「弟子にぼろ負けした奴に言われたくねえよ あとこの面は元の持ち主に言えよ」

「どうすんのって聞いてんねんけど 答えろやカス」

ドブカス先生である 鳶栖 璃鷹の先生ではあった人物ではあるが...ドブカスそのもの

「で?ポンコツロボットの金魚の糞は一体どこから湧いて出たんや?」

「言葉を慎めよ 今君が生きているのも力を持ってるのも全てBG9の能力の賜物なんだ...君は復讐の機会だけ考えて黙ってろ」

「答えになってへんのやけど」

...実のところドブカス先生を取り込んだのには理由がある BG9一派は戦闘経験がほぼ無い BG9が唯一戦えるがその能力もあって彼を失うのは不味い

そのための駒であったが...彼には精々自身の仇とぶつかって成仏してもらうのが良いだろう

「さて 配置につこうか

BG9は黒崎一護とマグダレーナって奴の力を吸い出してこの世界の再構築を開始してよ 俺たちはそれまで足止めするからさ」

ハッシュヴァルトはハムスターを丁寧に手に乗せた後ドブカス先生をシッシと配置へつくようにジェスチャーをして何処かへ行ってしまった

面倒くさそうにしたドブカス先生がBG9に一つ疑問を零す

「...なんで被ったガワの名前で呼ぶん?死ぬほど紛らわしいんやけど」

「君は"捨てる事以外しない不良品"に名前を逐一付けるかね?我々改造魂魄は名を持たない...故に外身の名を借りているのだ」

そう答えるBG9のモノアイは揺らぎのない光を讃えていた 

「全部ゴミってつけたらええやろ」

「ふふふ...それなら私はゴミ山の大将かな?それでも誰にも名付けられないより良い」

ドブカス先生はこれ以上話しても無駄だと肩をすくめて持ち場へ向かってしまった


時間は進み──

ピカピカと股間から光を放つボコボコにされた後の死神(京楽紅衣)が声高らかに説明する

「梨子ちゃんとその世界の藍染がちょい感動的な再開を果たし!ハッシュヴァルト(マグダレーナ世界産)と綱彌代継家が俺に全裸にされ!なんかひと悶着があったのがいまの現状だ!」

「ほとんど君が状況かき乱してるよね?」

偽ハッシュヴァルトが現場に向かうとマグダレーナ世界の住人と梨子世界の住人組が合流している...作戦通りに行こう

偽ハッシュヴァルトが現れた際に一番最初に反応したのはハッシュヴァルト(マグダレーナ世界産)だった

「またか...」

「まただよ♪でも安心してよまた自分の葬式ネタをさせるのは不憫だし...俺が君の葬式を挙げてやるよ!!」

偽ハッシュヴァルトが合図を送ると更に大量のハッシュヴァルトが湧いて出てきた

「あにまんのスレ中を探して集めた「例の顔画像」から産出したガワだ!腐っても改造魂魄だぜ俺たちは...!何処が特殊で何処が強化されているかは殴られてからのお楽しみだ!」

大量のハッシュヴァルトがいるがその中には様々な改造魂魄が入っている...ソックリな奴らが並ぶ中本物かどうか見分ける方法は...

「...真っ裸じゃなかったら確実に分からなかった気がするわ」

「ゲルベルガ...余計な事を喋る前に一部だけでも連れて他を当たれ これは足止めだ 本命は他にある」

「わかったよハッシュヴァルト ポータルを開くから入れる奴は入りな!」

ポータルにはゲルベルガ・ランキャット・ペネロペイア・ルカと更に梨子・藍染と入ったところでそれ以上は足止めを喰らってしまった

偽ハッシュヴァルト軍団から逃れた六人はBG9の霊圧を探索しそれを目指す

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