踊り子セイア

踊り子セイア



そこは妖しい雰囲気の漂う、何とも薄暗い部屋。

カーテンが閉め切られた窓からは部屋の内外が互いに窺えず、

明かりと言えば天井の真中の周囲に取り付けられたライトが三つと、

その真下にある円く大きく柔らかな台座を、同じく囲うように備えられた小さなライトが六つあるだけ。


台座、とは言うが、表面の手触りや押した感触は些か値の張る高級ベッドのそれである。

しかしそれをベッドと表現しない……否、出来ないのは、『足りないもの』と『余計なもの』があるからだ。

『足りないもの』とは至極簡単。枕や布団といった、所謂寝具の類が何もない。

そして『余計なもの』とは一目瞭然。台座の中央部を天井まで貫く、無機質な金属のポールが一本。


「……つまり、これは特別に用意した"ダンスショーのためのステージ"という訳さ」


部屋の異様な雰囲気と、中央に置かれた不思議な物体。

それらに気圧されたか、すっかり目を丸くしていた先生へと、後ろから声を掛ける。

……ああ、まったく予想通りだ。


「ふふ、やはりだ。丸かった目が更に丸く……そして、頬が紅潮したね」

「私——百合園セイアのダンスショーへ、ようこそ。先生」


— — — —


「ポールダンス。全身を使う運動の一つ。ダンスショーの演目としてよく知られるね」

「身体全体を大きく動かすトリックの数々は非常に見栄えがするし、見せる方向を問わないのも良い」

「最近ではエクササイズだとか、スポーツとして競い合う場面もあると聞くよ」


先生をふかふかの絨毯が敷かれた床に座らせながら、これからすることの説明を淡々と行う。

……尤も。説明を聞く側の先生が、私の恰好を見てすっかり惚けてしまっているのだが。

まあ、それは別にいい。私とて、聞いてもらうためにこの説明をしている訳ではないのだから。


「……尤も、今から披露するのは、そうした『真っ当な』ポールダンスではない」

「もっと淫らで、艶やかで、蠱惑的な……雌から雄への、求愛の踊りだ」

「先生以外の誰にも……見せたことも、見せることもない。先生だけに見せる、本気の求愛だよ」


座り込んだ先生の横を、滔々と語りながら歩いていく。

向かう先に待っていた、九つの灯りが照らす台座の上へ、靴を脱いでそっと上がる。

中央のポールを握ってくるりと半回転すれば、普段とは逆に先生を見下ろす形になっている。


「と、なれば。動きだけではなく、私の肢体を彩る衣装にも拘らなくてはね」

「古来の去る王国において、迎賓の席で舞う踊り子は、歓待の宴を盛り上げる花形だった」

「——それと同時に、客を個別に『閨でもてなす』役割もあったと聞く」


先生の視線が、私の身体に纏わりついているのが分かる。

白を基調に紅玉と赤金で彩った衣装は、胸元と股間部を慎ましく隠す、非常に扇情的なもの。

真白な長手袋とサイハイソックスで下がった四肢の露出は、却って腹部や背面の露出を目立たせている。

半透明のヴェールは口元を覆う物のほか、右の腰に可愛らしく結わえた物、そして両手首を緩く繋ぐ大きな物。

そのどれもが、白さゆえに差した赤みの目立つ、火照る私の肌を見せつけるための物。


「この部屋も、ステージも、勿論この衣装も。全て君に——先生のために用意したものだ」

「……改めて、招待に応じてくれたことに感謝を。この場のホストとして、ゲストを悦ばせてみせるよ」

「さあ、先生。私と君だけの、二人きりの特別なショータイム——愉しんでいってくれ」


— — — —


そうして始まった、私と先生だけのダンスショー。


「ポールを両手で掴んで……先生? 私はただ、指をポールに絡めているだけなのだが……♡」

「そのままポールの前で踵を揃えて、しゃがんで。足を、開く♡ ふふ、熱い視線を感じるよ……♡」


一つ一つの動作を、なるべく平易な表現で、順を追って言葉にしていく。

それは動きの解説であり——私の肢体の、見るべき部位の解説だ。


「上半身を、ポールに預けて……♡ 擦り上げるように、ゆっくりと立ち上がる……♡」

「……ふふ。そんなに気になるなら、もう少し……ステージの側に来ても、構わないよ……♡」


食い入るように私の身体へ視線を這わせていた先生が、その言葉で立ち上がる。

そのままフラフラと誘い込まれる様は、篝火に魅入られた蛍のよう。


「今度はポールの高い位置を掴んで、先生に背を向ける。どうだい、尻尾の付け根が良く見えるだろう♡」

「ああ、それとも……同じ腰なら、背中側よりも……よ、っと。お腹側の方をご所望かな……♡」


動作の速さは先程と変わらず、違うのは動きの形と、浴びる熱視線までの距離。

交差する互いの視線は、そこに帯びる情動さえ混ぜ合わせるようで。


「恥ずかしくはないか、って? とても恥ずかしいさ……♡ 言葉の通りに、顔から火が出そうだ」

「しかし、相手が他ならぬ君だからね。この羞恥も含めて、私の『はじめて』を全部捧げるよ……♡」


ごくり、と生唾を呑み込む音が、二人きりの部屋によく響く。

大きな狐の耳で拾ったその音は、私の身体の奥にまで熱を届けてくれた。


— — — —


「さて、そろそろ演目に変化を付けよう。少し難しい動きに挑戦しようと思うのだが……」

「生憎と、私の筋力は見た目の通り貧弱でね。誰か、手を貸してくれる人物はいないだろうか……♡」


言いながら、部屋を見回す。

当然、『手を貸してくれそうな人物』はたった一人しかいない。


「……先生。申し訳ないが、君に臨時のアシスタントを任せたい」

「何、私の指示に従ってくれれば良いだけだよ。それでは、早速始めようか♡」


靴を脱がせた先生にステージへ上がってもらい、ダンスショーは第二部へ移る。


— — — —


「では先ず、私の両手を取って、上に挙げてくれ。そうしたら、私は両手でポールを……掴む、と」

「次に、肩のあたりを抑えるんだ。私はポールを握ったまま、前方へ重心を移動させて……もう手を離しても構わないよ」


今の私はさながら、両手を縛り上げられ拷問を受ける捕虜のような姿勢になっている。

上半身をいっぱいに反らせて前を仰げば、興奮を抑えきれない先生の目と視線が交差した。


「ふふ。私はこのまま手を離したら、支えを失い前に倒れてしまう。つまり、私はポールから手を離せない……♡」

「このまま誰かに『イタズラ』されても、抵抗出来ない訳だ……ぁあっ♡ んぅう……♡」


言うが早いか、先生の指が私の胸元をまさぐる。

片やサラサラの布越しに、片や内側へ侵入して直に。

布に隠れてこっそりと自己主張していた"先端"がくすぐられる度、私の口からは甘い響きが漏れる。


「んぁっ♡ ふ、ふふ♡ 全く、無防備な演者に、ぃ♡ イタズラとは、とんだアシスタントだ……っ♡ ぁ♡」

「だが、君を任命したのは私、ぃい♡ だから、ね♡ なるべくして、なった、とも言え……あっ♡ そこっ♡」


引っ掻かれて、弾かれて、撫でられて、抓まれて、擦り上げられて……♡

指先から与えられる刺激で、私の腰が勝手に動き始めてしまった辺りで、次に移る。


「はぁっ♡ はぁ……♡ 今度は……ふぅ、後ろに回ってくれるかい……♡」

「次は少し難度が上がるんだ。私の右足を取って……そう、そのまま、背中側に持ち上げて……」


身体が弱くとも、柔軟体操くらいは出来る。そのお陰で、私の身体は柔らかい方だ。

それを最大限に活かしての姿勢……ポールを掴む手と同じ高さに上げた足とを頂点に、雫型の円を描く。


「ふふ、驚いたかい? ……まあ、こういうところを見せる機会自体があまり無いからね」

「……それにしても、だ。この姿勢だと、足を大きく開いているから……」

「もしも布がズレたりしたら、大変なことになってしまいそ、うっ♡ ひゃ♡ あ♡ ぃきなりっ♡」


言い終わるのを待たずして、再び意地悪なアシスタントに『イタズラ』をされてしまった……♡

元から被覆面積の小さかった布地をズラすと、先生の指は容赦なく隠されていた部分を暴き始める。


「あっ♡ ぁ、くぅ♡ ぅんんっ♡ な、なに♡ 何だか濡れてる? ぁ♡ 汗、じゃない、だろうか♡」

「ぅ♡ 運動ぉ♡ していた訳、だし、ぃぃいいっ♡ じょ、じょーくっ♡ じょーく、だってばぁっ♡」

「うそなのっ♡ 認める、かりゃ♡ "ソコ"っ♡ イジめちゃ、だめ♡ らめっ♡ らぇ、え、ぃイっ♡」


ぬめる一本の指の先で、隠れた"芯"をくにくにと捏ねまわされて♡

とろとろと蜜の溢れる"花弁"の奥を、二本の指で掻き混ぜられて♡

二本の指で顕わにされた"蕾"を、あとの一本でこりこり弾かれて♡

足を下ろそうとしても、アシスタントが抑えているから逃げられなくて……っ♡


「ひ♡ ぃっ♡ それ以上はっ♡ あっ♡ あ♡ あ♡ ほ、本当に♡ だめだっ♡ だめら、からぁっ♡」

「んぃいいっ♡ ゅるひ♡ も♡ ゆるひてくれっ♡ 限界なんら♡ も、ムリっ♡ むりぃ……イぃっ♡」


なおも続くねちっこい『イタズラ』に、遂に私は負けてしまった……♡

背筋をびりびりと電流が駆けて、身体がびくりと跳ねて、首が勝手に仰け反って。

ポールから手が離れてしまって、そのまま柔らかな台座にポトリと、うつ伏せに倒れ込む。


「はぁっ♡ はぁ♡ は、ふぅ……っ♡ 全く、とんだイタズラっ子に手伝いを頼んでしまったらしい♡」


緩慢な動きで身体をひっくり返し、ゆっくりと起き上がる。

すると、目の前にあるのは、丁度アシスタントを務めていた先生の股座で……♡


「……これは、お仕置きが必要かな♡」


— — — —


ついさっき私が倒れこんだ場所へ、今度は先生を仰向けに寝かせる。


「先程までは、私が好き放題されてしまったからね。今度は、私がする番ということだ♡」

「……だが、その前に。その恰好では少々暑そうだ、違うかい?」

「どれ、私が脱がせてあげようじゃないか……♡」


嫌とは言うまい? と視線で伝え、ゆっくりと先生の纏う服を脱がせていく。

その大人の身体に馬乗りになって、一枚、一枚、丁寧に……焦らすように……♡

そして少しずつ顕わになったのは、私と同じく火照った肉体。

そして、服の内側に籠っていた、先生の濃い匂い……♡


「スン、スン……♡ ああ、これが先生の匂いなんだね♡」

「何を恥ずかしがるんだい? さっき、私をあんな恥ずかしい目に遭わせておいて……♡」

「ふふふ……♡ そう、それで良い♡ ……スン……♡ ああ、癖になりそうだ……♡」


先生の服は私が脱がせてしまって、私の衣装は先生がはだけさせてしまっている。

覆いかぶさるように身体を預ければ、触れ合う互いの肌から熱が混じるようだ。


「……おや、なんだか私のお腹を、何か固いモノが押し上げてくるね……♡」

「ここも熱が籠って苦しそうだ、いま脱がせてあげよう……♡」


最後に残った一枚の布を、ずり下げてしまえば。

そうして顕わになったのは、猛々しく自己主張する一本の"モノ"……♡


「おっと、こんなところに立派な"ポール"があるじゃないか♡」

「固くて♡ 長ぁくて♡ ぶっとくて……♡ こんなにも逞しいモノがあったとはね♡」

「それに……♡ クン、クン……♡ スゥ……はぁっ♡ ああ、匂いも一段と濃くて……ッ♡」


湯気が立つほどに熱い、びくびくと脈打つ先生の"ポール"。

それに顔を寄せて呼吸を繰り返せば、私の小さな肺に先生の匂いが満ちていくのが分かる。

頬を擦り寄せて、指でなぞって、そっと唇を触れさせてみたりもして。

私はすっかり、"ソレ"に夢中になっていた……♡


「……それでは、そろそろお仕置きを兼ねて、ショーのクライマックスと行こうか♡」

「今から私は、この"ポール"で踊る訳だが。踊り終えるまで、先生は決して動いてはいけないよ」

「ポールダンスの途中で、もしポールがぐらついてしまったら、演者が危険だからね……♡」


"ポール"の状態確認を終え、改めて先生と向かい合う形で、その身体に馬乗りになる。

お腹に押し当ててみれば、先程まで触れていた金属のポールにはない、生の熱が伝わってくる。


「見てくれ、先生♡ この"ポール"の先端部に、私のへそが隠れてしまっている♡」

「ポールダンスの棒は、安全のために天井まで伸ばして固定するものが多いが……」

「これだけのモノなら、"部屋"の天井までしっかりと届いてくれそうだ……んっ♡」


膝立ちの姿勢になるまで腰を持ち上げ、"ポール"の先端に濡れそぼった"花弁"を宛がう。

ぬちゅっ♡ という音は、互いに準備万端であると——早くシようと互いを誘う音。


「……イくよ、先生♡」

「私の……百合園セイアの未熟な肉体を、最後まで堪能してくれたまえ……ッ♡」


少しずつ腰を下ろして、ゆっくりと、先端を穴の内側へめりこませて……♡


「あ♡ あ゛っ♡ 凄、ぉ♡ 大きい♡ ぉっきい♡ ナカっ♡ こじ開けられる……っ♡」


大きく膨らんだ先端を、時間をかけて、小さな穴が呑み込んでいって……♡♡


「入り口っ♡ 広げ、られてる♡ ん、ぐぅううっ♡ メリメリって♡ 捻じ込んでるっ♡」


やっと先端が納まったら、後は……っ♡♡


「ふーっ♡ ふーっ♡ ……一気にいくよ、先生♡ 全部、イくからね……っ♡ ……せぇ、の——」


「————~~~~~~゛~゛~゛~゛~゛ッッッ♡♡♡♡♡」



♡♡♡ ♡ ♡♡ ♡♡♡♡

一度に、全部が♡♡ 広げられて、擦り上げられて……ッ♡♡♡♡


「~~~゛ッ♡♡ っか、は♡ はっ♡ ひゅー♡ ふ♡ ふーっ♡ ふうぅ……っ♡♡」

「こ……っ♡ ここまで、とはね……っ♡ はーっ♡ ふぅっ♡ 驚いた、よ、ぉっ♡♡」

「"天井"まで♡ 届く、どころかっ♡ ずぶぅっ♡ ってぇ♡ 貫かれて、しまった♡♡」


『イタズラ』である程度ほぐされているから、一気に行っても大丈夫だろう……。

そんな私の稚拙な予想はものの見事に覆されて、この有様だ……♡


「どうだい、先生ぇ♡ ギチギチに締め付けられて♡ 苦しそうじゃないか……あ゛っ♡」

「私、も♡ ん゛ぅっ♡ 中が圧迫されて♡ 些か苦しいよ♡ 幸せな、苦しみだがね♡」

「どれ、一旦抜こうか♡ 先も言ったが、くれぐれも動かないでくれ……ぁ♡ お゛っ♡」


一気に咥え込んだ時の数倍、十数倍の遅さで、少しずつ腰を持ち上げ抜いていく。

私とて、こんなにゆっくりと抜くつもりはないのだが、そうなってしまうのだから仕方がない♡


「あ゛ぁ……っ♡♡ ナカ♡ ナカがっ♡ ごりごりってぇ♡ んぅっ♡ 削られるっ♡♡」

「ミチミチに♡ なってるからっ♡ あ゛、ぉっ♡ 張り出たところっ♡ 深く刺さる♡♡」

「えぐられて♡ ひきずられてっ♡ ソトに、全部♡ 掻き出され、る゛、ぅうう゛っ♡♡」


与えられる刺激が強すぎて、思うように身体が動かせない……♡

動きが緩慢になるから、刺激は長く続く。長く刺激され続けるから、身体の動きも早められない。

それでも、数十秒間にも及ぶ快楽の奔流の果てに、ようやく"ソレ"の先端部が見えようか……


「はーっ♡ はーっ♡♡ はぁ、フーッ♡♡」


と、いうところで……♡


「……ふふふ♡ ……~~~~~゛~゛~゛~゛ッッ♡♡♡」


抜ける直前で♡♡ 再び一息に♡ 根元まで、全部捻じ込む……ッ♡♡♡


「——ぉおお゛……ッ♡♡ ふ、ふふ♡ どう、だ……っ♡ 驚いた、かいっ♡♡」

「これはお仕置きだからね♡♡ 先生には、ぁ゛っ♡ もっと、苦しんでもらうよ♡♡」

「たとえば……っ♡ ほ、らぁっ♡ 腰っ♡ ぐり♡ ぐりぃっ♡ ってぇ♡ んうっ♡♡」


お腹に"ポール"の形がくっきり浮かぶくらいに、中はギチギチになっている♡♡

そんな状態で、前後に♡ 左右にっ♡ ぐるぐる、ってぇ♡♡

腰をグラインドさせれば、快楽に歪む先生の顔がよぉく見える……♡


「ん゛っ♡ んぉ♡ これ♡ 凄ぃい゛ッ♡ 奥っ♡ ぐりぐりぃ♡ 刺さるぅ……っ♡♡」

「んぅ♡ ……ふふふっ♡ 随分、とぉ♡ 気持ち、よさそうじゃないか……♡♡」

「それならっ♡ こういうのは、どう、かなっ♡ あ゛♡ あ゛♡ あ゛っ♡ あああ゛ッ♡♡」


咥え込んだままの前後左右への動きから、しゃぶりつくような上下の動きへ♡

刺激が一点に集中するような動きから、全体に刺激が駆け巡るような動きへ……♡♡


「あっ♡ あ゛♡ あ゛ぉっ♡ おっ♡ ぉお゛っ♡ 先、生っ♡ どう、かなッ♡♡」

「君だけの踊り子がっ♡ ぃイ゛っ♡ 淫らに跳ねて♡ 腰を振って♡ 踊っているぞ……っ♡♡」

「あ゛っ♡ ナカで大きく……っ♡ ふふ、そうか♡ 君は、こういうのが好みかい♡♡」

「それなら、もっと……♡ って、ぇ? 先生、腰を掴まれたら動きにく、ぃイ゛ぃぃッ♡♡♡」


突然腰を掴まれて♡ そのまま、ずんっっ♡♡ って突き上げられて♡♡♡

こんなのいきなりされたらっ♡♡ 余裕が全部なくなってしまう……♡♡


「せ、先生ッ♡ ぉっ♡ おいたはよせっ♡ あ゛ぁっ♡ いま止めればッ♡ ゆるすから、ぁああ゛っ♡♡」

「だめ♡ だめだっ♡ 勝手に動いちゃ♡ ダメっ♡ あ♡ ぉ♡ おっ♡ ぉお゛っ♡ おお゛……ッ♡♡」


私のナカはもう、すっかり"ソレ"の表面の微妙な凹凸まで憶えてしまっていて♡♡

甘え媚びるように♡ 淫蕩に耽るように♡ ぎゅーっ♡ と絡みついて離れなくて♡♡


「あーっ♡ あ゛ーっ♡ 奥っ♡ おく♡ いちばん弱いところっ♡ ぱくぱくしてるぅうう゛っ♡」

「あ゛っ♡ せんせっ♡ 先生っ♡ ごちゅごちゅ♡♡ ぶつけちゃ♡ らめ♡ らめぇえ゛っ♡♡」


コレっ♡ ダメなヤツだ♡♡ 子供に教えちゃいけないヤツっ♡♡♡

屈服させられる悦びっ♡♡ "オス"の物になる"メス"の幸せ♡♡ 覚えさせられる……ッ♡♡♡


「ナカっ♡♡ こわれるッ♡ お゛ぉっ♡ 先生ので♡♡ こわされてぇ♡♡ 先生専用にされる……ッ♡♡」

「ぁ♡ あっ♡ あ゛っ♡ 先生の♡ 膨らんで、ん゛んぅっ♡ キちゃう♡ キて、しまう……っ♡♡」

「先生のモノになったしるしっ♡ いちばん大事なところにぃっ♡ 刻みつけられる……ッ♡♡♡」


「ぁあ゛っ♡ クるっ♡♡ クる♡ キちゃう♡ トぶっ♡♡ トばされ、るぅッ♡♡」


あっ♡♡ あ゛ぁっ♡♡♡ あ♡ あああ゛あ゛ッ♡♡♡♡


「あ、ぉッ……」

「イ゛、ッ————~~~~~~~~゛~゛~゛~゛~゛~゛~゛ッッッッ♡♡♡♡♡♡」


— — — —


「————どうだったかな、先生」

「百合園セイアからの、精一杯のもてなしは。君のお眼鏡に適うものだっただろうか」


ふかふかのベッド……もとい円形の台座に、並んで身体を横たえたまま問うてみる。

私が出来る限りの、秘密のもてなし。無論、個人的な私欲が全面に出ていることは否定できないが。


「……………………」

「……そう、か。ふふ……そうまで言ってもらえると、この場を設けた甲斐もあったよ」


先生からの返答は、予想通りの……否、予想以上のものだったと言える。

何となくいじらしさすら感じて、絡めた指に力を込めてみれば、そっと同じように握り返された。


……ああ、これが愛しさというものなのだろうね。


「うん? ああ、そうだとも。この部屋は、今回のために特別に用意したものさ」

「考えてもみたまえ。こんな設備のある『そういう事に及ぶ』ための部屋が、そうある訳がないだろう」

「勿論、決して少なくない費用と手間が掛かっているよ」


「……そう考えてみると、一度使ったきりで片付けてしまうのは惜しい気もするな」

「折角用意したのだから、何度も使わなければ損、かもしれないな」

「…………私の言葉の意味が、分からない君ではないだろう。なあ、先生——♡」


密室を照らすライトが浮かべた二つの影が、また一つに重なった。





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