SS②
※続きのSSです。娘視点、少しエロネタあり
異様な光景に幼い頭はかつてないほど掻き乱される。
しかし、更に驚く事態が起こる。ここで父が母の上に覆い被さったのだ。
寝台の軋む音が響いたかと思った直後に母の声がいっそうけたたましくなる。
父が動く度に母は先程よりもいっそう苦しそうに喘いだ。甲高く悲鳴にも似た痛々しい音が娘の耳に容赦なく木霊する。
「ダメ・・・」
娘は耐えきれず呟いた。そして・・・
「ダメ・・・!パパ・・・ママをいじめちゃ・・・ダメ・・・!!」
暗闇に対する恐怖も忘れ、寝台に向かってよたよたと駆け出した。こちらに向かってやって来る存在に気付いた両親は行為を止め、視線を我が子に向けた。
娘は寝台に飛び乗るとそのまま勢いよく母に抱きつく。そしてすぐさま潤んだ目でキッと父を睨みつけた。
「パパ・・・ママをいじめないで・・・!!」
娘に睨まれた父は一瞬唖然としていたが、やがて苦笑いを浮かべ・・・
「・・・これはこれは・・・すっかり小さなレディを怒らせちまったなァ・・・」
太い指で柔らかな頬を軽く突いた。
「ちがうのよ・・・ママはね、パパにいじめられていたわけじゃないの・・・」
娘を抱いた母が申し訳なさそうな声で教える。
「じゃあ・・・はだかでなにしてたの?」
怒りの収まった娘は今度はキョトンとした顔で尋ねる。
「そうね・・・パパとママは“仲良く”してたの」
「なか・・よく・・・」
「うん・・・さっきみたいなことをしてるとね・・・パパもママも幸せになれるの」
「ほんとう・・・?」
「ママの言う通りだぜ、可愛いお姫様。俺もママも幸せになるためにアレをしていたんだ・・・」
丁寧に説明されても幼い頭には理解しきれない。
「その年ならわからなくて当然だ。だが、大きくなりゃあお前にも理解できる・・・」
父が大きな手で娘の頭をやんわりと撫でると娘は頬を赤らめた。そして母は娘の頬に優しく口付けを落とす。
こうして真夜中の珍事件は無事解決し、娘は久々に両親の温もりに包まれ幸せいっぱいのうちに眠りに着いたのだった。
翌日・・・父に平謝りする連れの姿があった。