RABBIT SAKE

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ミヤコ「…出来ました。賄いラーメン。

余ったスープと麺にネギと生卵を乗せただけですけど…

賄いですし丁度いいですね。それではいただきま…」

ハレ「……」

ミヤコ「!?…お久しぶりです。ハレさん。アビドス以来ですね」

ハレ「…(カタカタカタカタ)『久しぶり』」

ミヤコ「……声を出せないのはやはり…」

ハレ「……(カタカタカタカタ)『『砂糖』の後遺症。食事は問題ないけど声が出せなくなって、だからこうやって機械音声を入力して会話してる』」

ミヤコ「……そうでしたか。こんな時間にどうしたんですか?」

グウゥゥゥゥ…

ミヤコ「!」

ハレ「……///」

ミヤコ「……もう一人分ぐらいならすぐに作れますけど食べますか?」

ハレ「!…(カタカタカタカタ)『いいの?』」

ミヤコ「……大丈夫ですよ。同じ元アビドスのよしみです」

***

グツグツグツグツ…

ミヤコ「…ミレニアムに戻ってからどうですか?」

ハレ「(カタカタカタカタ)『声が出ないのが不便だけど、それ以外はほとんど前と変わらず活動してるよ。ただ、戻った当初は大変だった』」

ミヤコ「…ですよね」

ハレ「(カタカタカタカタ)『いろんなことを言われたし、罰則もたくさん受けた。でも…』

ミヤコ「……」

ハレ「(カタカタカタカタ)『ヴェリタスの皆は受け入れてくれた。それがとても嬉しかった。この機械音声もコタマ先輩が録音していた私の声が基になってるんだ』」

ミヤコ「そうでしたか」

ハレ「(カタカタカタカタ)『うん。ただ…』」

ミヤコ「ただ?」

ハレ「(カタカタカタカタ)『買ったものや外出先、寄り道した場所を毎回確認されるのは、少し困る。私にもプライバシーがあるのに…』」

ミヤコ「…アビドス時代に監視業務を行っていた人が言うんですか?」

ハレ「……(目そらし)」

ミヤコ「…それはともかく、もう良さそうですね」

ハレ「?」

ミヤコ「……よし、ハレさんの分のラーメンが出来ましたよ」

ハレ「!」

ミヤコ「…では一緒に食べましょう」

ハレ「」コクリ

「『いただきます』」

ミヤコ「…」モグモグ

ハレ「…」ズズッ

~十数分後~

ミヤコ「ごちそうさまでした」

ハレ「…」

ミヤコ「どうかしましたか?」

ハレ「…(カタカタカタカタ)『食べ方が少し変だったけど、大丈夫?』」

ミヤコ「…大丈夫ですよ。では改めまして、ハレさん」

ハレ「?」

ミヤコ「変なタイミングですけど、これからもよろしくお願いします」

ハレ「……(カタカタ)『うん、よろしく。元アビドスのよしみとしてね』」


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