【R18】磁気が金属に惹かれるのは当然のことで
※キッドカーセッ●スを真面目に考えてみた
※キッドがガチの特殊性癖持ち(車両性愛)
※キッドが喘いだりする
※性描写あり
※捏造しかない
※何でも許せる人向け
人目を憚るようにひっそりと立てられた小屋の中。ここには小さい車が一台、これまた人目を避けるようにして停められている。その中で、キッドは秘め事に及んでいた。
「くっ…はぁ…あっ…」
小屋の外から誰かがこれを聞けば、キッドが車の中で誰かと情交を結んでいると思うだろう。だが、相手はどこにも見当たらない。それもそのはず、キッドが己の欲望を吐き出しているのは…“車そのもの”に対してだからだ。運転席に座り、ハンドルに顎を乗せて己を慰める。時々顎を外してハンドルを片腕で抱えてキスをすると、無機質な味に身体が震えた。
一度手の中に己の欲望を吐き出したキッドは、さっさと処理を済ませると、車内から出てフロントの方へ向かった。正面からそれを見るとライトが目になり何となくこちらを見つめているように見える。キッドは愛しい“顔"をひと撫ですると、膝をついて右側ライトのカバーの上にキスを落とした。
「冷てェな…」
キッドは暖かい車内よりも、金属で出来た冷たく硬い外装の方が好きだった。まずは手を乗せて、美しい曲線を愛でる。上着を脱ぎ、ボンネットに横たわる。冷たさに身体が一瞬ブルリと震えるが、温度の変わりやすい表面はキッドが触れたところから温まっていく。そんなところもキッドは気に入っていた。
一度車体から降りると今度はフロントバンパーを撫でて中央にあるエンブレムにキスを落とし、そのまま舌で舐め上げる。隙間まで舌を差し入れてなぞりゆっくりと離せば、銀色の糸がツゥと垂れ、表面には鈍く光る跡が残る。キッドが車体に顔をつけて息を吐くと、その熱さで車は白く曇った。
キッドは膝をついたまま、先ほどから少し空いていたズボンを下げて、己の欲望を再び取り出した。既に先程までの行為で熱を帯びたそれは、先走りでぬらぬらと光っている。
「ひでぇことはしねェからよ。大人しくしとけよ。」
決して抵抗などするはずのないそれに向かって、キッドはあやすように撫で、微笑み、語りかける。これからする行為の本来の目的からは最もかけ離れているはずの存在に、キッドの愛しさと情欲を含んだ目は向けられていた。膝立ちのまま、まずは正面の通気口の辺りに己の雄を押し付ける。人間には決して無い硬くでこぼことした感覚に、身体の奥が燃え上がるような感覚を感じた。
キッドはもう少し体勢を低くすると、フロントバンパーの下の辺りをもう一度撫でて具合を確かめると、車体を潰さない程度に両手で抱きしめた。
「挿れるからな。」
同意など明らかに必要ない相手でも、キッドはそう言って三度めのキスをする。キッドにとっては、相手が何であろうと愛しいモノにはそうすると決まっているからだ。
「んぐっ…あっ…!はぁ…はぁ…!」
熱を帯びた声が、寂れた小屋の中に響く。フロントバンパーの下で激しく動く雄は、ゴリゴリと異様な音を立てていた。車体はキッドの腰の動きに合わせてガタガタと揺れる。そんなはずはないと頭では分かっていても、キッドにはそれが相手も感じているように見えて仕方なかった。
「はぁ…はっ…!!お前…最高に気持ちいいぜ…!!」
そう笑いかけるとキッドは身体を倒し、車体を一層強く抱きしめる。キスをしながら激しく腰を打ち付けると、ゆっくりと限界が近付いていった。
「あっ…もう…!!やべェ…!!っ…!!」
ついに限界を迎えたキッドは、己の欲望を車体の下にぶちまける。ぐったりとしたキッドが身体を預けると、車の表面はすっかりキッドの体温と同じ温度になっていた。
事を済ませて車を綺麗にしたキッドは、エンジンをかけて後部座席に寝っ転がる。キッドがきちんと寝るには流石に車内は狭いが、少し休むだけなら問題ない。オーディオからは、前の持ち主の趣味なのか聞いたことのないバラードの音楽が流れてきた。
「悪ィな。ありがとよ、付き合ってくれて。」
キッドのこの趣味は、他の誰にも知られていない。もしかしたら幼馴染の相棒は何か知っているかもしれないが、問いただされたりしたことはないし、信頼している相棒が軽々しくそういったことを話すはずもないので関係なかった。
エンジンによって生まれる僅かな熱と振動が、キッドを眠りへと誘う。やがて小屋には、車のエンジン音と妙なバラードと海賊の寝息だけが響くようになった。