PASTEL MCARONS!!

PASTEL MCARONS!!


一応シャルロがアップルパイ作る話(美味しいのが一番だよな?)の続きです。

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 ある日、図書館でお菓子について調べた。前にアップルパイの作り方を教えてもらってから、食堂でみんなが食べているデザートが気になってしょうがないのだ。お菓子は特段好きなわけじゃない。食べたいわけじゃないけど、名前ぐらいは知りたいと思ったのだ。だから別に美味しそうだなとかは、全然思ってない。

 俺の時代にも美味しいものはたくさんあったが、やはり料理とデザートは時代を経るごとにより美味しい物がより多くの人に食べられるようになっているようだった。アイスクリーム、ゼリー、チョコレート。俺の時代からすればどれも恵まれた者しか口にできなかったであろう高級品だ。…信じがたいことだが、マスターの生まれた国ではどれも当たり前に食べられるものらしい。


「なんだこれ?おもちゃ…じゃないよな…?」

 目に入ったのは、色とりどりのパステルカラーの丸い焼き菓子だった。

「マカロン…へえ、フランスで有名な菓子なのかぁ…」

 イタリアで発祥したとされるこの菓子は、16世紀頃にフランスに伝わり、各地で独自の進化を遂げたらしい。この写真のマカロンはマカロン・パリジャンという名前のお菓子らしい。 

 難しそうだけど、作れないかな。材料とか工程とかで無理があるかなぁ。…エミヤに聞いてみるか。


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「これを作りたいのか?」

「まあその…難しそうだけど…実物を見てみたくて」

「材料も設備も整っているから作ることはできる。あとは作る人間の腕だけだな。君の言った通り、マカロンは難しい。完成させるには根気の良さが必要だが、作れるか?」

「…やってみる」


 アップルパイもかなり難しかったけれど、マカロン作りも同じかそれ以上に難しい。なんと言っても、とにかく細かいのだ。分量、時間、温度に湿度まで。混ぜ具合や水の量、乾燥時間を調整して丁度いい焼き加減になるまで何度も焼いた。ひび割れたり、シワが寄っていたり、気泡が出てきてしまったり。もしくはシートから剥がせなかったり、焦げていたり。…難しい。失敗を重ねるごとに減っていく材料になんだか申し訳なくなってくる。確かに根気よくやらないと駄目になりそうだ。

 でも、何度も失敗しているうちに、大体要領は掴めてきた。失敗原因もエミヤが教えてくれるから、少しずつ前進できている、気がする。

 試行錯誤を繰り返し、そして。

「なあ、これ、上手く焼けてるんじゃないか…!?」

「そうだな、しっかり焼けている」

「やっったーー!よし、この調子で頑張るぞ…!」

 やった!やっと写真と同じものができた…!成功すると一気に自信がついた。それ以降も失敗はしたけれど、なんとか作りたい色のマカロンは焼き上げることができた。間に挟むクリーム作りもこれまた結構苦労したがどうにか出来て、色とりどりのマカロンが無事完成したのだった。

「うん、美味しい…!」

「まあ、次第点だな。だが初めてにしては中々いい出来だ」

 カリッとした皮の食感。そして中は程よく柔らかく甘みが口の中で広がる。これがマカロンか…!

「エミヤ、ありがとう!お菓子作りって楽しいね!…そうだ、アップルパイも作り方教えてくれてありがとう。料理いつも美味しいのにお菓子まで作れるなんて本当に凄いんだな…!」

「どういたしまして。そこまで喜んでもらえると料理人冥利に尽きるよ。作りたいものがあるならまたいつでも教えるさ」


 キッチンから小走りでローラン達がいる場所へ向かう。

「みんな、マカロン作ったんだ!食べてみて!」

 父も、ローランも、みんな驚いた顔をしていた。それもそうだ、俺は普段いきなり駆け寄ってきて大声なんて出さないから。沈黙が流れる。俺はちょっと恥ずかしくなって、後ずさりした。

「ええと…ごめん、邪魔しちゃって…戻るね…?」

 後ろに振り返って、退散しようとしたとき、アストルフォに手を掴まれた。

「ま、マカロンって、あのスイーツだよね…?丸くて、ピンクとかの…!!」

 食い気味に尋ねられ、引き気味に頷く。するとアストルフォはパアッと明るい顔になったかと思えば、

「マカロン!!食べる食べる!頂戴ーー!!」

 大興奮で揺さぶってくる。ちょ、っと、頭揺れる!助けて!


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「それでね、エミヤが作り方教えてくれたんだ!たくさん失敗したけど、根気よくアドバイスしてくれて──」

 気付けば、俺はみんなに作ったときの話をみんなにしていた。ハッと正気に戻る。こんなに話したのなんて初めてだ。みんなはうんうんと頷いてくれていたけれど、つまらなくはなかっただろうか。心配になってきた。

「なんで?シャルロからたくさん話が聞けて楽しいよ?…ところで、そっちの袋は?」

「ああ、こっちは失敗した方。後で食べようと思って」

「なんだ、美味しそうじゃん。こっちも頂戴!」

「でもこれ、失敗作だし…」

「いいじゃないか、俺もシャルロが作ったものなら食べてみたい」

「まあ、良いけど…」

「もぐもぐ…うん。これはこれで、結構いけるな」


 話せる人がたくさんできて、やりたいこと何でもやれて。失敗してもまた何度でも挑戦できて、いろんなことを知れる。カルデアに来れてよかったと、そう思った。







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前回作るのが楽しかったから今回もやってみたら達成感で諸々が吹き飛んだシャルロ。

マカロンって失敗すると爆発するって聞いたんですがマジですか?




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