I'll be by your side this time

I'll be by your side this time

no name

目が覚めたかね? はは、さすがに妻6人に対して2人では分が悪かったか。揃って搾り取られてしまったなぁ…。


何、幸せそうな妻の顔が見られれば私は満足だよ。……頬が緩んでいるのを見るに、君も同感のようだね。嬉しい限りだ。


一人でも愛らしいというのに、幾人もの妻に囲まれて夜を過ごせる私は幸せ者だ。

君も懲りずにまた付き合ってくれたまえ。歓迎しよう。


「そこの愚かな患者ふたり。喋れるほど回復したのならさっさと帰れ。

…まったく、つまらない症状で運び込まれた患者に病床を割く僕の身にもなれ」


すまない。次からは善処する。

お詫びと言っては何だが、今度レイシフトに同行した際は何か素材を持ち帰ろう。研究に役立ててほしい。……医神殿の霊薬が完成したあかつきには妻の救いとなるだろうから。世話になった。では失礼する。


送ろう。少し歩こうか。

妻は来歴が複雑なうえ、気難しい。だが根は幸せな生活を望み、自分が追い求めた美と理想像を体現しようとする健気な努力家だ。ちょっと努力の成果が斜め上かもしれないがね。そこが可愛いのだよ。


……英霊になっても、妻は一人が怖いままだろう。私は今度こそ妻と最後まで添い遂げると誓っている。だが、サーヴァントとして戦いに身を投じる以上、何が起こるかわからない。どうか私がいなくなったあとも妻のそばにいてやってほしい。願いを呑むに値する存在だと思ってもらえるように、全力を尽くす。


そろそろ着……む? この匂いは! 紛れもなく妻の手料理だな! 我々を労おうと総出で腕をふるったのかもしれない。この後早速食べようではないか。

顔が青いな……。安心したまえ、万が一を考えて妻特製の回復薬を持参している。最悪の事態は避けられるはずだ。

それでは行こう!




Report Page