【If without YOU. It’s so FATALITY】
一生分のFATALITYを書いた人いつものようにミレニアムを冒険していたアリスは、前の方を歩いているモモイを見つけました
俯いて、フラフラと歩くモモイの手には何か…包丁のような物が握られています
アリスはてっきりまたこの前みたいにドッキリを誰かに仕掛けようとしているのだと思って後ろからおどろかしてみたくなりました
意趣返しってやつです!
「モモイーッ!!」
駆け寄って、すぐ後ろで叫んでみました
すると、『ビーーッ』と首から掛けていた身代わりクッキー君2号がけたたましく鳴ってクッキーが射出されました
射出されたクッキーを手にした包丁で切り裂いて、モモイはアリスに切り掛かってきました。
すんでの所で包丁を光の剣で受け止めて、アリスはモモイに問います
「モモイ!?いくらなんでもこれはドッキリではすみませんよ!?」
するとモモイは、「FATALITY…」と呟いてさらに包丁を押し込もうとしてきます
でも、アリスはモモイの言葉を聞いて確信しました
「貴女はモモイではありませんね? なぜなら…モモイは、FATALITYなんて単語を知ってる訳がありません!モモイに化けるのをやめてください!!」
そう言って光の剣でモモイ?を押し返しました
アリスが戦闘体制に入った事を認識したのか、モモイ?は「あなたたちをころすよーーっ!!!」とつんざくような咆哮をあげて突撃してきました
その突撃を躱して魔力弾を浴びせましたが、効いている様子はなく鍔迫り合いになりました
2本の包丁と光の剣が火花を散らします
「くっ、動きが…速い!」
何度振り払っても、「FATALITY…!」と言いながら踏み込んでくるモモイ?にたまらずアリスは光の剣を振り上げて…
「あ……」
【光の剣の下で潰れたモモイ】がフラッシュバックして、動きを止めてしまいました
「FATALITY!!」
その隙を突かれて、モモイ?の蹴りがアリスのお腹に突き刺さり廊下の端まで吹き飛ばされます
「ゔ…うぅ……!」
【機体損傷率90%】
エラーメッセージがアリスの視界に浮かんで、すぐに消えます
「ぐぅ…!」
モモイ?がアリスの体を踏みつけて、包丁を振り上げるのが見えました
「出来…ません…アリスには無理です…モモイぃ…!」
「アリスッ!」
バキン!!っとモモイ?の後頭部でクッキーが弾けました
…美味しそうな匂いがします
「やめなよ私!!アリスを傷つけるのは、この私が許さないよ!」
「FATALITY…!!」
アリスを倒す寸前で邪魔が入った事に苛立ったようですが、モモイの姿を認めるとなぜか踵を返してどこかへと走り去ってしまいました
「アリスッ!大丈夫!?」
「モモイ、モモイぃ…!」
駆け寄ってきてくれたモモイに縋りついてアリスは泣く事しか出来ませんでした
「アリス、もう大丈夫だからね…!」
モモイはアリスが泣き止むまでずっと抱きしめてくれました
アリスはすぐに医務室に運ばれて、手当を受けました
幸い軽傷で済んだので、その日の内にはゲーム開発部に顔を出す事が出来ました
後日、シャーレの先生と特異現象捜査部やC&Cも協力しての大規模な捜索と調査にも関わらず、あのモモイ?の足取りも正体も掴めませんでした
「モモイ…」
「なに?アリス」
「あのモモイのような何かは、なんだったんでしょうか…?」
「さぁ…?私にも分かんない。 けど私達が目的ならとっくにまた襲いかかってきてもおかしくないと思うからもう大丈夫だよ!きっと!」
「そうです、よね…」
なんだか不安になってしまって、モモイに顔を向けて目を閉じました
「な、なんか何度やっても慣れないなー…」
とぼやきながらも顔が近付いてくるのが分かって…