I THINK THEREFORE I AM
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霊王宮...今は新世界城という名に変わったその建物の中で既に未来の決まった雌雄が決まる時を迎えていた
接敵後 戦闘はそう長くは続かなかった
「霊王...『第六感』が既に予知したように 私も既にお前の末路を予知している
霊王の力を取り込み より鮮明にその無様が見えるぞ」
他の滅却師が言っていた『聖別』が翼になされなかった それはもちろん全霊の翼を打ち砕きより絶望を味合わせるためである
幾ら刀が自在であろうとも届かず いくら他者から知恵を授かろうと近づく事すら許されぬ 仮にその者の思考を覗こうとも理解すら及ばぬ 今や敵は名を"改め"自ら名乗る...名では縛られない
最早翼に残されていたのはただ復讐心のみ 既に体の髄より深く滲みている多大なる絶望をねじ伏せてここまで歩めたのはただ復讐心があるが故
よく言えば執念 悪く言っても執念の結果であった
「仮にお前に未来を見通す眼を与えようと お前はここに来て死を選ぶだろう」
「今際の際にたらればですの…?」
「お前の復讐心を買って目を閉じる前にその理由を聞こうと思っていたのだ 『何故そうまでして死のうとする』
お前はどの未来であっても死を選ぶ 力を与えずとも 力を与えようとも...どの未来でもここを目指していた」
既に翼は重傷であり継戦能力は無い いくら復讐心が燻ろうとももう精々減らず口を一つ付くのが限界だ
「心の内なんてご自身の眼で見れば良いでしょうに...」
『The Think』 ─熟考─ により翼は自身とユーハバッハの胸中を共にさらけ出させる
最後は 意識を手放すまでその自身の内心を手あたり次第黒く塗りつぶし倒れた
ユーハバッハが翼から辛うじて読み取れたのは『有り余る復讐心』『弔い』『懐古』...『友より先立つ後悔』それら程度だった