Go Outside Anyway
1翼はハッシュヴァルトに直談判していた 横でグレミィが退屈そうに二人を見ている
グレミィがいるのは翼が道を迷わずに行くために送っていくことをハッシュヴァルトが許可したからである
「外に出たいと言っているのですけれど」
「無理だ 瀞霊廷の影の中にいる以上下手に姿を現すことは出来ない」
ハッシュヴァルトは毅然とした態度でそれを却下した それよりも
「その姿はなんだ...死神の霊圧を感じるが」
「心臓に斬魄刀ぶっ刺して死神代行になりましたわ!それで銀城のように力を集めて陛下へと敵対しようとしていますのよ!」
それを聞いた者の反応は様々だ 力の探求者 気狂い 復讐への執着心 様々な観点から人は翼を見て...割と高評価であった もちろん一部であるが
このままでは埒が明かないと翼が自力で出ようとするが即座にハッシュヴァルトに捕まる 翼をよく見れば動きにキレがない...どうやら魂魄を酷使しすぎている様にも見える
ハッシュヴァルトは対応に困っていたがそこに陛下からの伝言が回って来た
「良いだろう 話は既に耳に及んでいる...虎屋翼よ いつか私に奪われるために『力』を集めてくると良い」
そういった内容だった...それを聞いた翼の機嫌は最低値を下回る勢いである
ハッシュヴァルトもグレミィもよく陛下にこれほどまで敵愾心を向けられるものだとほんの少し感心したが そうなると誰もお供になど行きたくはない
「...この陛下直々の任には陛下への忠臣が深く...我慢強い『蒼都』が良いだろう」
「...はい」
光栄な事ではある ハッシュヴァルトに陛下への忠臣と覚えてもらっているという事でもある だが
「ユーハバッハをコテンパンに叩きのめしてやりますわ!」
そう息を巻いている翼を見て蒼都は鉄の体から溜息を吐いた