FIRST VICTIM
稲生紅衣メメ虎屋ダルヴァの主
「な...なんだこれ」
一護が学校の帰りに靴箱から♡のシーリングスタンプで丁寧に止められた手紙が出てきた
「一応こういう行為はしないようにと校則で明記しているんだが...」
とは石田の補足 だが周りの皆は興味津々である井上やチャドそして『カワキ』と『璃鷹』...カワキはあまり興味なさげだが他は興味津々である(二度目)
「誰だよ結局...今時わざわざ便箋なんて」
「...妙な霊圧を感じるね 開けるのなら注意した方がいいよ一護」
カワキは誰が送ったかというのを他の皆とは違った目線で手紙に興味を向けていた
開けてみれば上参照のクソみたいな手紙である
「BG9...!?確かハッシュヴァルトに処刑されたはずだが」
「ああそうだな "こちら"の私はそうやって死んだらしい」
一護の背後にそのBG9が立っていた どこかで見たような飾り気のない刀を持って
だが一番最初に動いたのはカワキだ カワキは即座に霊子兵装を構え発砲する...案外と簡単に装甲を貫き刀を持っていない腕に風穴を開けた
BG9も応戦するため拳銃型の霊視兵装を構え発砲する だがその攻撃は璃鷹の静血装によって容易に弾かれた
「やはりデータ通り私の装甲を容易く射貫く攻撃力 そしてそちらはあまりにも堅牢な"鎧"だな こちらもまたデータ通りだ」
「そっちは結構控えめだね」
BG9の持っていた拳銃は既に破損しており新たに刀を自らの内から出した 恐らく格納していたのかそれとも新たに生み出したのか
「艶めけ『十二単』」
「始解...!?」
卍解を奪うことはあっても始解を扱う滅却師は見たことが無い そしてこんな斬魄刀は"知らない"
璃鷹は振り下ろされた始解を右手の静血装にて防いだが...その刀身に触れた途端に右手から右肩までがパァンと子気味の良い音を鳴らして弾け飛んだ
「訂正しよう 存外脆い"鎧"だな静血装というのは」
「しかし困ったものだ『イレギュラー』は似片寄った性質の者同士で干渉しあうのか...まさかあのコラボスレの存在が原因か」
「璃鷹!」
「さてそろそろ来てもらおうか 黒崎一護...」
一瞬で大きな怪我を負った璃鷹に気を取られている隙にBG9が最初に見せていた刀で一護の胸を串刺しにした
すると忽然と最初からこの世に居なかったように一護が消えた 姿も霊圧も感じられない
「...成程霊王の器となると転送のたびに鯖落ちするのか 少し時間を稼がなくてはならんな」
「一護をどこにやった!?」
「手紙を読んでいなかったのか 私が拠点にしているウェコムンドだ」
だがもちろん黒腔などは通っていないはずだ 瞬間移動かどうか石田達は考えたが一護が碌でもない状況なのは確かだ
「案外速く持ち直したな管理人 ではそろそろ暇を貰うとするか」
「待て!!」
井上以外の皆がBG9を止めようとするも届かない
「滲め『朧月』」
確かに攻撃は届く距離だったはずだがそれはかすかに届かず自身の刀で自刃し瞬く間に消えるBG9を見送る事しか出来なかった
地獄の蓋がゆっくりと開く音がした
※『十二単』:切った相手の服が弾ける(強制全裸、どんな頑丈な着物でも弾ける。)
斬った側と斬られた側の服の線引きが弾ける基準に関わってくる
例:メガネ 斬る側:衣服 斬られる側:顔の一部 →破壊不可
今回は静血装を破壊したがこれは"鎧"と強調されちょっと認識が揺れたからである(ダメだったらTHE Mug(常識改変系能力)を使用するつもりだったBG9)
普段紅衣が使用する場合殺したくないため静血装は肌だと思うようにしているため破壊されないので安心(だが全裸)