ED2
あなたはジャンケンに勝った。
負けたのはマードックだ。
マードックから、買い物メモを渡されたあなた。
「わからないことがあったら連絡してくれ」
わかったとうなずくあなたに、マードックは眉を寄せている。
「何だ、そんなに買い出しに行きたかったのか?」
フリードがからかうように言った。
「それもあるが……」
マードックはちらりとあなたを見た。
今回の買い出しはドットも一緒だから心配なのだろう。
安心して欲しいとあなたはマードックに言った。
あなたは、リコ、ロイ、ドットと一緒に買い物をした。
途中、甘い匂いに釣られてチュロスを買ったあなた。
「写真を撮ろうよ!」
と言い出したのはロイだった。
ドットと一緒の初めての買い出しの記念写真だ。
まんざらでもないドットと、楽しそうなロイと、はにかんで笑うリコ。
三人でチュロスを片手に撮った写真を、心配しているだろうマードックにも送ったあなた。
既読はすぐについた。
ロトロトロト、とスマホロトムがマードックからの着信を知らせる。
何かあったのかとあなたは慌てて出た。
『──も、食べたのか? チュロス』
あなたが肯定すると、『そうか……』とマードックの声がさらに低くなって、通話が切れた。
心配になったあなたは、フリードを呼び出して三人のことと残りの買い物を頼んで、船へと戻った。
マードックを探してキッチンへ行くと、そこは甘い匂いが充満していた。
先ほどあなたが口にしたのと同じチョコレート味のチュロスが並んでいる。
「早かったな」
マードックはとんとんと粉砂糖をチュロスに振りながら笑った。
「もう少しでできあがるから、おやつにしてくれ」
そうは言っても、先ほど一つチュロスを食べたばかりだと断ったあなた。
マードックの顔からストンと表情が消えた。
「俺の作ったチュロスより、屋台のチュロスの方がよかったのか……?」
思わず後ずさったあなたを、マードックがじっと見ていた。
BADED