DVD2

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悪の根源であるボスの秘密がある、と噂されているアジトの最深部。そこにある扉を開け中へ足を踏み入れたヒーローは、部屋の中を確認する間もなく、どこからか伸びてきた無数の何かによって身体を拘束されてしまった。

「なっ!? 」

上手く潜入できていたはずだった。ヒーローとしての己の心を押し殺しながら組織の一員として動き、情報を得てきた。今回だって油断はしていなかった、と慌てるヒーローだったが、すぐに自分を取り囲む存在に気がついた。触手だ。床や壁、天井に至るまで様々な太さや色をした触手が蠢いていたのだ。

「まさか、これ全部……っ! 」

思わず顔を青くするヒーローを嘲笑うかのように、一本の触手がヒーローの股間に滑り込む。

「うああっ!! 」

その刺激にヒーローが声をあげて悶えると、他の触手たちも一斉に動き始める。ある触手は服の上から胸の突起を撫で回し、またある触手は先端から粘液を分泌し服を溶かし始めた。

「や、やめろっ! この変態がぁっ! 」

必死に抵抗しようとするヒーローだったが、両手を後ろ手に拘束され、両足にも絡みつく触手のせいで身動き一つ取れなかった。その間にも次々と粘液を分泌し服が溶かされていく。あっという間にヒーローの引き締まった裸体が露わになったところで、触手たちは一斉に愛撫を始めた。

「うっ……! くぅっ……! 」

股間や胸の突起だけではなく、首筋から脇の下まで余すところなく同時に刺激される感覚に思わず声が漏れてしまう。しかし、ヒーローは決して屈しない。歯を食いしばり、身体を走る快感を抑え込む。しかし、そんなヒーローの様子を見た触手たちは更に責めの手を強めた。先端が亀頭のような形状をした触手で粘液を塗り込むように尻穴をこじ開けようとしてきたのだ。

「なっ!? 待てっ! 一体何をっ! 」

慌てて制止するも時既に遅く、触手はヒーローの尻穴にずぷりと沈み込んでいった。排泄にしか使用したことのない孔に異物が入り込んでくる感覚に、ヒーローは思わず身震いする。だが、触手は決して動きを止めることなく抽送を始める。最初はゆっくりとした動きだったが徐々に速さを増していき、その度にぐちゅぐちゅという卑猥な水音が響き渡った。

(くそっ……! こんな奴に好き勝手されてたまるか……っ! )

心の中でそう叫ぶヒーローだったが、身体は正直に反応してしまう。触手の粘液には催淫作用があったのか、徐々にヒーローの身体に変化が現れ始めたのだ。

最初はただくすぐったいだけだと思っていた刺激も、次第に快感へと変化していった。尻穴を犯される度に甘い吐息を漏らしてしまい、股間のモノも完全に勃ち上がってしまった。

「くぅっ……! ふあぁっ! 」

触手が動く度にヒーローの口からは艶っぽい声が漏れる。しかし、それでもなお必死に抵抗を続けていた。だが、そんな彼の強靭な精神力もついに限界を迎えようとしていた。

(だめだっ……もう我慢できないっ……!! )

心の中でそう叫んだ瞬間、今までで一番強い力で腸内を貫かれた。その瞬間、ヒーローの中で何かが弾けたような気がした。

「あ゛っ! イクッ!! イッグゥウウッ!! 」

全身を痙攣させながらヒーローは絶頂を迎えた。勢いよく放たれた精液が床を汚す。だが、触手はそんなことはお構いなしに動き続けていた。絶頂を迎えたばかりの敏感な身体を責められ続けヒーローは再び快楽の渦へと飲み込まれていった……。

それから2時間後、そこには完全に堕ちてしまったヒーローの姿があった。

「ああ♡そこ・・・もっと激しくぅ♡♡♡」

触手によって拘束されているヒーローは、自ら腰を振って快楽を貪っていた。その顔は完全に蕩けきっており、もはやヒーローの面影は微塵も残ってはいなかった。



そんなヒーローをモニター越しに眺めていたボスが呆れた様に呟いた。

「ここまで簡単に堕ちるとは・・・。おい、アレは本当にヒーローだったのか?」

「間違いありません」

それに直ぐに答えたのはボスの右腕であり秘書でもある人物だった。

「しかしなぁ、いくら何でも短すぎる。あの部屋に入ったネズミは全員堕ちたが、それでもどれだけ短くても3日と15時間20分はもったぞ?アレは部屋に入ってまだ2時間も経ってないじゃないか」

ボスは呆れた様に言った。しかし、それに対しても秘書は冷静に答える。

「アレは人間が変身したヒーローではなく、猿が変身したモノだったのでしょう」

秘書の言葉にボスは納得した様に頷く。

確かに、本物のヒーローの肉体と精神ならば、もっと長い時間耐えていてもおかしくないのだ。それがたった2時間で堕ちたということは、やはり猿が変身したモノだったのだろう。

「よし。あんなものをコレクションに加えるワケにはいかん。戦闘員達の訓練場の足拭きマットにでもしてしまえ」

「わかりました。一応聞いておきますが、使い捨てで構いませんよね」

「当たり前だ。あんなゴミ、手元に残していても意味がない」

ボスはそう吐き捨てると、未だに快楽を求めるヒーローを写すモニターのスイッチを切った。


その日の夜。汗と土と色んな体臭が混ざり合った激臭を放つ足拭きマットがアジトのゴミ集積所に捨てられた。それは直ぐに他のゴミと一緒に固められ、焼却炉へ放り込まれていった。


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