CALLED SHOT CROSS COUNTER
1一護はまだ少し迷っていた...タスクへどう向かい合うべきか
「なあ...なんで現世で俺と戦ったんだ?」
「えっ?すごい邪魔だったからですわね」
...コイツに関してだけは気を楽に構えても構わねえ気がしてきた
滅茶苦茶になった瀞霊廷 死んでしまった死神達 敵対している滅却師達
いつも通りの様で何処か普段以上に無鉄砲なタスク 色々あったけどまあ
タスクに一撃拳骨を入れる 若干こちらを睨んできたが気にしねえ
「だったら『邪魔だ』とか言えよ 何も言わなきゃ道も譲れねえ」
「...そう言ってくれるのはありがたいですけれどもね 私は『ユーハバッハへの復讐』をただ果たすためだけに動いていますわ」
あの時 俺が割り込んでジイさんを助けた時にはユーハバッハは少し傷ついていた
タスクがいなきゃ確実にジイさんは死んでただろうし...被害はもっと大きかったかもしれねえ
「結果論だがな 俺はお前に助けられてる...それに前の事もあるしな『なんとなく味方』くらいに考えてやるよ 仮にお前が嫌がってもな」
「そうか だが少しだけ待ったを掛けさせてもらおうか 陛下の命であるからな」
「刀は抜かない方が良いですわ一護...争う気は無い そうですわね『ハッシュヴァルト』」
妙に人が捌けていると思っていたが...どうやらタスクに会いにユーハバッハの傍にいた奴が現れた
「陛下は引き続き貴様が配下へ下る事を所望している いま同行するのであれば...」
「お断りいたしますわ!次は確実に殺すと言っておいて頂けると嬉しいですわね!」
話を叩き切り明確に決裂を言い渡すタスクにハッシュヴァルトは寧ろ楽しそうにしている
「...陛下はその答えをこそ望んでいる 『特例としてお前は私がこの両の腕を直接用いて射貫き殺す』と仰っていた...精々撃ち抜き甲斐のある『獲物』となると良い虎屋翼」
ハッシュヴァルトは血が注がれた小さな杯を手渡ししてくる
一瞬の逡巡 されど考えるのはただそれだけの間でタスクはそれを飲み干し杯を叩き割った
「伝言はありませんわ ただ帰り道には気を付ける事ですわね」キンキンニヒエテタ
「そうさせてもらおう」レイゾウコニ イレテタ カラ
...何がどうなってんだ?
「済まねえタスク 可能な範囲で良いから説明してくれ」
「私は我流で本家になりましたわ!」
(あっ駄目だ コイツアホだった...!)
なんだか分からないが翼が強くなったことだけは分かった一護であった