超BADEND『覚悟』
その場所に、俺は突如ルビーに呼び出された。
ルビー「お兄ちゃん。急にごめんね」
ルビー「…そんな顔しないで。正当防衛なんだよ。本当だよ」
ルビー「この人が…私にナイフを向けてきたんだ。本当なんだよ。『アクア君の為に、あなたを止める』って…」
ルビー「私はこんなつもりは無かったんだよ。でもさ…身は守らないといけないよね…?」
ルビー「でも、私は…こんなことを…するつもりじゃ…」
ルビー「この人にも覚悟が無いんだよ。私みたいに殺した経験が無いからさ。殺せないんなら、こういうことはすべきじゃないんだ…!」
ルビー「だから…大丈夫だよ。仮に見つかっても、凶器はこの人の持ち物だもの」
ルビー「だから…」
ルビー「お兄ちゃん…アクア…そんな顔しないで…本当に、本当に…、違うから…。初めから殺すつもりだったとか、そんなことは、無いから…。お願い…信じて…」
そう言いながら、ルビーはずっと泣いていた。
ルビーの言葉は、どこまで本当なのかはわからない。
どうしてこの場に二人が集まったのか。
どちらが呼びだしたのか。
どういう趣旨で二人は集まったのか。
それもわからない。
何故この場にこのナイフがあったのか。
一人がただ持ち出しただけなのか。
それとも、もう一人が、持ってくるように、頼んだのか。
それも分からない。
ひょっとしたら、ルビーはこのナイフの事をはじめから知っていたのかもしれない。
それこそ、ありかを聞き出していたりしたのかもしれない。
だから、あるいは、もし、その気になれば…。
でも、それが本当かどうかも分からない。
あるいは、そんな複雑な背景は何もなく、何かの事故でこうなってしまったのか。それも、わからない。
ただ、もはや、俺はルビーを信じてやることしかできなかった。
ルビー「…あはは。それはそれとして。先輩にも確認しないと。何か聞いていないか。先輩、この人とは仲悪かったけど、なんだかんだ良く話してたよね。ちゃんと…、確認…、しないと…」
超BADEND 『覚悟』