AVを見ることになったオモダカさん
それから10分後。オモダカはアオキと並んでTVモニターを見つめていた。
結局、アオキと共に彼の所蔵品を見ることになってしまっていた。流石に男と女が2人きりでそんなことをして全く何事もなく終わるとは思えなかったが、単純に好奇心が勝った。映画であればいわゆるB級であろうが何だろうが気にせずレンタルしてきていたが、流石にアダルトビデオに関しては一度も借りてきたことどころか売り場を見たこともなかった。トップチャンピオンがあの売り場にいたなどというのは流石に醜聞として流れていい話題ではないし、単純にあの場に立つ度胸もなかった。けれど様々な映像作品を見てきた人間として、一度くらいは見てみたいと思っていたのだ。
どこかに嫁ぐまで清い身体で、という意識はオモダカの中に染みついてはいたものの、特に結婚願望や良家との縁談があるわけでもないし、今どきそんなお硬いことは言わない人間も多いだろう。
……それに、相手がアオキであれば、それでも構わないと思っていた。