A.D.■■■■ 心壊隔絶梨園 翳り堕ちた一等星

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化け猫派生SSの人

リュージ「それにしても昨日の天体観測で見た星空綺麗やったなあユーイチ」

ユーイチ「あれはホンマに綺麗やった、満天の星とはまさしくああいうのを指すんやろなと思ったわ」

リュージ「せやなあ。……ユーガにも見せてあげたかったわあの星空を。体調悪そうやったから誘えやんかったけど」

ユーイチ「体調不良やったらしゃーない、騎手は身体が資本やから無茶はせんといてほしいし。俺らの話聞いてめちゃくちゃ行きたそうにしてたけどな……」

リュージ「そりゃ栗東の所属騎手大半が参加するってなってたし、星空の下でキャンプ飯振る舞ったりあわよくばテント張って泊まったりもしたかったやろ」

ユーイチ「そういうの好きやからなユーガは。それにしても体調不良って珍しいわ、ここ近年は健康そうやったのに。……なんや、頭痛が数週間続いとるとか言うてたな」

リュージ「ああ。あと自分に対する怨嗟の声も聞こえてくるとも言うてたわ」

ユーイチ「幻聴まで聞こえてるんかい、相当辛そうやな。せやけど病院で検査受けても異常無かったんやろ? それがまたよく分からんのよなあ」

リュージ「ユーガも眉間にシワ寄せながら不思議がってたわ、『身体のどこにも異常が無いのならこの頭痛と幻聴の原因は何なんですかね……』って」

ユーイチ「確かに原因不明って怖いわな。まあ、病は気からとも言うしあんまり気にせんでもええとは思うけど」

リュージ「ユーガの体調が復活したらまた誘ってみよか……って、あそこにおるんキワムか? なんや焦った顔してリュウセイに詰め寄ってるけど」

ユーイチ「ただならぬ雰囲気やな……ちょっと声かけてみよか。キワムどないしたん?」

キワム「あっユーイチさん、それにリュージさんも! 聞いてくださいよ、さっきからリュウセイが変なこと言ってるんですよ!!」

リュウセイ「変ってなんだよ失礼だな。僕はただ『ユーガさんって誰?』って言っただけじゃん」

ユーイチ・リュージ「「は……?」」

キワム「やっぱり変ですよね!? リュウセイがユーガさんの事を忘れるなんておかしいです!」

リュージ「……リュウセイ、いったいどういう話の流れでこの状況になった?」

リュウセイ「えっと確か……キワムが『ユーガさんのお見舞いに行くべきか行かないべきか……どうしようリュウセイ』って質問してきたんです。でも僕はそのユーガさん?って人の事を知らないしキワムと仲良い人にそんな名前の人居たっけと思って『ごめんキワム、ユーガさんって誰?』って言ったんです。そしたら突然焦った顔して詰め寄ってきて」

リュージ「………………そうか、ありがとなリュウセイ」

リュウセイ「いえ。それじゃあ僕はこれで。キワムもさっさとレースの準備取りかかりなよ~」スタコラサッサ

ユーイチ「……特異点やな、間違いなく。今すぐレイシフトせな」

キワム「出来ないんです」

ユーイチ・リュージ「「え?」」

キワム「レイシフト出来ないんですよ! 俺もジャンダルムとレイシフト試みたんですけど何も起こらないんです!」

リュージ「特異点やのにレイシフト出来やん? いったい何が起きとるんや……」


A.D.■■■■ 心壊隔絶梨園 翳り堕ちた一等星


ユーガ「………………なんで、なんで皆を巻き込んだ。お前の目的は俺だけの筈やろ!!」

???「……気に入らへんねん。お前と、お前に関わる全ての存在が!!」


――――遂にこの時が訪れちまったか。

野生の勘は当たりやすいって本当だな。

さて、【オレ】はどのタイミングで動き出すかね?

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