AAAのプレゼントと願い
![](/file/f2f08ae12ae9486706514.jpg)
「うーんこれもいいしなぁ…でもこれもかっこいいよなぁ。ごめんねAAA。まだ選ぶのに時間がかかりそう」
「大丈夫ですよリツカ。いくらでも悩んでください」
バレンタインが終わりいつもの雰囲気が戻ったカルデアのマイルームで俺は頭を悩ませていた
理由はAAAから「好きな聖剣を一つ精製してプレゼント」という途轍もなく魅力的な提案されたことによるものだ。
やっぱり自分だけのかっこいい聖剣というものは男の浪漫だろう。とはいえかれこれ1時間は彼女が渡してくれた聖剣カタログと睨めっこをし悩み続けているが一向に決まりそうにない。ここは彼女にも相談して決めてもらうべきだろう
「ねぇAAA?おすすめの聖剣とかある?」
「そうですね。やはりマスターたるもの自分の身を守ることを何より優先すべきでしょう。ということでこちらはどうですか?」
彼女の胸元が光ったと思うと、そこから聖剣の柄に見えるものが出現してきた
「どうぞリツカ。こちらは結界の能力を持つ聖剣です。所有者の魔力を使わずともいつでもどこでも簡単な結界を張ることができる優れものですよ」
「へぇ、それは確かに便利だね……あれっなんで埋まったままなの?」
いつもビュンビュン聖剣を出してる彼女のことだ。トラブルが起きて出せなくなったなんておちょこちょいな話はないだろう
「それは…やはり聖剣の所有者たるもの自身の力で引き抜くべきですから。どうぞリツカ。私の胸に刺さったこちらの聖剣。貴方の手で引き抜いてください」
彼女は俺に挑発的な笑みを浮かべながら俺に告げてきた。
仕方ないので付き合うことにした俺は柄を握り引き抜こうとするが…
「抜けねぇ…え?なにこれ?資格がないと抜けないパターン?」
「いえ単純に力が足りないだけですね。ほらリツカもっと力を込めて」
「わかったよ。セーのっ!んん〜〜〜〜。…ダメだ。本気で力を込めたのに抜けないや」
「それは貴方の力の使い方が間違っているからでしょう。ほら、こうやって」
そう言うと彼女は俺の左手を取り彼女自身の右胸に触れさせる
「私は“なにがあっても動かないので“大丈夫ですよ♡さぁしっかりと両腕に力を込めて抜いてください」
彼女に言いたいことは色々あるが今はこの聖剣を抜くことに注力すべきだろう
俺は右腕で聖剣を引っ張り、左手で彼女の胸を押し付けに思いっきり力を入れる
すると今までの苦労が嘘のようにするっと聖剣は彼女の胸から抜けた
「あん♡ふふ♡やっと抜けましたね♡デザインはどうですか?」
「うん。すごくいいよAAA。もうこれにしちゃおうかな」
「いけませんリツカ。1本だけ見て決めてしまうなど愚の骨頂ですよ。他の聖剣もちゃんと見てから決めましょう。次はこれなんかどうですか?こちらは魔力を消費しますが自動で飛んで攻撃と防御を行ってくれる聖剣です。ではどうぞ先ほどのように抜いてください」
そう言うと彼女はまた胸から聖剣の柄を露出させる
流石にこれ以上はまずい。俺はさっきから気になっていた質問をAAAにする
「ねぇAAA、もしかしてなんだけどさ」
「はい、なんでしょうリツカ?」
「もしかして水着モルガンのバレンタインプレゼントの影響でも受けた?」
余裕だった彼女の表情が目に見えて一変する。慌てた顔で彼女は言葉を紡ぐ
「なっなっなぜそう思ったのでしょうか…?わっ私は別に彼女に煽られたり自慢されたりなどしていませんよ?…あっ」
語るに落ちたな…
「だっだって!ずっずるくないですか!?あっあんなにイチャイチャしちゃって!あんなっあんな食べさせあいっことか!霊基ごとにチョコを渡すとかっ!みっ…みっともないし図々しいです!」
どうやら彼女も自爆したことに気づいたらしい。彼女は顔を赤面させ俺に言い訳を並べ立ててきた
「俺からしたら今の君は多少どころか本気でみっともないよ。あの時のオベロンよりもね」
「はうっ!わっ私の言葉を使って責めるなんて酷いですよリツカ」
「君が素直にならないのがいけないんだよ。今も、バレンタインの時もね」
「………」
「それで、君はどうしたいの?」
「…貴方と…その…イチャイチャしたいです」
「はい、よく言えました」
AAAの本音を聞き届けた後、俺は彼女にゆっくりと抱き着く。
両腕を使い彼女のスベスベの肌を優しく撫でる
「んっ♡い…いかがですかリツカ?その…私の体は?」
「ああ…暖かいよ。君の体…すごく…すごく…癒される」
「それは…よかったです。私も温かいです…貴方の体、貴方の両腕、貴方の顔、全部…貴方の全部が暖かく、愛おしいです」
「AAA…」
「それと…その…言いづらいのですが…」
「??」
「貴方のアソコも…そのすごく暖かいです…というより熱いですね」
「〜〜〜っっ その…AAA…いいかな?」
「ええ♡構いませんよリツカ 剣は貴方の手に♡ですからね♡あんっ♡」