83後日談（別時空）1.おっぱいの力
72「緑谷少ー年ー！！！！君は…君はいったいどこにプルスウルトラしちゃうんだ！？！！」
「僕の中でも継承者たちが警鐘ならしてます」
「うまいこと言ってる場合じゃないよ！！」
「『恋をした』って聞いたからなんて素敵だ！って思ったのに！相手がエンデヴァーてどーなってるのッ！？君、君はどれだけ私をびっくりさせるの十代！！！」
「『恋』というのはその…リカバリーガール先生の診断です…僕自身ではそんな素敵なものじゃなくて、轟くんへの申し訳ない気持ちとか、なんであの人なんだって戸惑いとか…それも苦しいんですけど…一時も頭を離れなくてつらいのはエンデヴァーの…」
「エンデヴァーの？」
「おっぱい」
「おっぱい？？？」
＊＊＊
「エンデヴァーさん…『あの時』て何すか」
「うん？」
「さっき『あの時は悪かった』て。そしたら緑谷くん顔真っ赤にして走り去っていきましたけど…あの反応尋常じゃないです…なんか謝らなければならないようなことしたんすか？」
「ああ…あの時俺はまともじゃなかったからな。デクはそんな俺を慰め奮い立たせてくれた」
「え…具体的には？」
「菓子を届けてくれた礼にスーツの仕組みを見せた。そしたら脱ぐところが見たいというので風呂に行った」
「ああ、あの時…しかし何すかその流れ…あなたからは何かしました？そーいや緑谷くん、泣いた後ぽかったなと今思い出したんですけど」
「ああ突然泣き出したな」
「その前後で何か」
「確か風呂場で抱いた」
「だッ…え、エ、エンデヴァーさん！？？？」
「湯舟で一度だけだ」
「回数の問題じゃ…！」
「だから軽く」
「ちょっと待って！待って！？」
「ものの数分だぞ？」
「長さの問題じゃさらにないですよお！！なんてこった……まさかエンデヴァーさんが…て…あれ…抱いたって…もしかして…抱っこしただけ？？」
「他に何があるんだ」
「………エンデヴァーさん…」
＊＊＊
「…そーいやあの時のぼせたところを俺が介抱したじゃないですか…緑谷くん、しばらく『おっぱい』しか言わなかったです」
「そうなのか…それは悪かったな」
「…いやあ…しかし風呂とはいえ生のおっぱいすか……しかもエンデヴァーさんの…はあ…性癖ひん曲がりますよ…青少年に…んな劇物を…」
「確かに断りもなくいきなり抱いたのは悪かった」
「それ！『抱きしめた』といいましょう！？そのいい方語弊しか生まないです！」
「大袈裟だな」
「そこ間違うとえらい目にあいますからね」
「あー緑谷くん…気の毒に…俺の知る範囲だと同じクラスにほのかな思いを寄せ合う女子生徒がいるみたいだったんですが…」
「ほほえましい話じゃないか」
「いや淡い恋心なんて生おっぱいの前には無力なんすわ！！」
「そういうものか？」
「そういうもんなんです！…あーもーどーしよ大丈夫かな緑谷くん！！」
「…どうにもならんだろう…そのうち忘れる」
「エンデヴァーさん！おっぱいの力を甘く見ないほうがいいですよ！哺乳類の宿命なんすから！！おっぱいは生命線なんです！しかもあなたのおっぱいといったら…」
「いい加減にしろホークス…！！黙って聞いていればいい大人がふざけた連呼をしおって！俺は男だぞ！乳房などない！！胸板と呼べ！！！」
つづく
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