>>52 黒の渦
宇宙船の爆発に巻き込まれ吹き飛ばされるウタ。なんとか宇宙服に損傷はないものの、みるみる宇宙船から引き離されたった独り宇宙を彷徨うことになる。生還が100%不可能になったことと宇宙の広さと孤独感に押し潰されそうになる。そして身体と精神が衰弱し酸素供給を止め…※現パロ
宇宙で歌声が変化するのかどうか……という実験をするために私は宇宙へと飛ばされた
ただそこで知り合いがいないのは心細く、付き添いとして一人連れて行けるとのことだったのでルフィを指名した
私たちが乗った宇宙船は無事に宇宙へと放たれた……だけどそこからが最悪だった
私たちが乗った宇宙船がステーションにたどり着く前に爆発してしまったのだ
爆発でできた穴は大きく私は果てしないほど広い宇宙へと身を投げられてしまった
幸い宇宙服に損傷は無く酸素ボンベにも異常はなかったが、みるみる宇宙船から離れてしまった
何度も何度も体が止まることなく回転して見えるものは星ばかり
体が何にも触れていないことがこんなにも怖いことだったなんて……
____あぁもう駄目だ…
海よりも広いこの宇宙じゃ私は誰にも見つけて貰えない
ひとりぼっち
あは
あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
こんな広い場所!!死ぬ!!もう帰れない!!
私は星のひとつになる!!
____さよなら
このまま生きても辛いだけと思い私は酸素ボンベから受ける供給を止めようとした
……えっ!?掴まれた…?
「捕まえたぞ!!ウタ!!」
「____ルフィ……」
「ルフィ!!!!」
ヘルメットさえなければ今すぐにでもキスして離れないように体を重ねただろう
だけど今はそれが出来ない____
ヘルメットを脱いだとしてもキスをする前に死んでしまうだろう
「____これからどうする?」
「……手を繋ぎ続けよう…もう離れないように」
「ねぇルフィ……このままだと私たちどうなるんだろうね?」
「……知らね」
「ねぇルフィ……私…なんでもない」
「……」
「____好きだよ……」
「____おれも……」
「ルフィ……黒い渦が見えるね…行ってみる?」
「行くも何もおれたちはこのまま止まれずに進むんだからあの渦に飲み込まれるだろ」
「____ルフィ次の世界でも私のことを見つけてくれる?」
「____ああ……待ってろ」
「___ウタ!!見えたぞ!!」
「____んぅ……シャンクス?」
……長い夢を見ていた気がする
「あれが次の拠点 フーシャ村だ…」
「……拠点?」
船は村の港に停泊した。
「…村の造形…どこかで見覚えが…」
「……?誰かこっちに走ってくる」
「____はぁ……はぁ……」
「____?」
「____!!!!」
EンD