3度目の

3度目の

再会2続き

かな「ちょっとあかね!それ私のなんだけど!」

あかね「さっきかなちゃん私の分食べたじゃん!これでおあいこでしょ!それに私、太らないといけないからね!」

かな「それはそれ、これはこれでしょ!」

MEMちょ「まあまあ2人とも、まだあるから。」

ルビー「…久しぶりに見たね。あかねちゃんのあんな元気そうなの。」

アクア「あぁ。」


有馬の墓参り後、俺たちは久々に集まって食事をした。この年になって食べただのそっちが先に食べただの食べ物で喧嘩するのもどうかと思うがこの瞬間だけはとても微笑ましく懐かしさに浸る。

食べた後は近況を語り合った。ルビーとMEMちょが歌番組に出ること、あかねが女優の賞を取ったこと、俺が新ドラマに出ることなど、…休みが全然ないだの昼夜問わず仕事があるだの命日だから特別に担当の現場から離れる時間をもらえたがそのために申請書をめちゃくちゃ書かされただの半分ぐらいは有馬の愚痴を交えた近況だったが。ほんの2時間程度の集まりだったがとても楽しかった。…このままずっと続けばいいのにと思った。


積もる話もまだまだあったが混んできたためお会計を済まし店を出る。他にどこに行くか探してると

かな「…そろそろね。」

と有馬が呟いた。時間は有限、終わりが近づくのを皆感じた。


かな「懐かしいわね、ここ!」

俺達は公園に来てた。俺と有馬がキャッチボールした公園に。

かな「…皆辛気臭いわねぇ。まぁ今日限りってわけじゃないんだから!時間がかかってもまた会えるわよ…今日は楽しかったわ!ありがとう!」

あかね「かなちゃん…」

かな「ほら女優が今そんな顔しない!泣きはここぞと言うときにしなきゃね!…頑張んさない。」

あかね「うん…!」

MEMちょ「かなちゃん…」

かな「私が拗らせてる時いつもフォローに回ってくれてたわね。ありがとう。活躍これからも見てるから。」

MEMちょ「うん…!」

ルビー「先輩…」

かな「あんたに言うことは特にないわ!」

ルビー「先輩!?」

かな「…これからもいつも通り突っ走りなさい。アンタならアイに負けない…超えられるわ。…B小町に誘ってくれてありがとう。」

ルビー「うん…うん…!」

アクア「有馬…」

何か言わなければ、今度こそ、と思い有馬の前に立つ。だが言いたいことがまとまらない。そんな時3つの手が後ろから俺の体を押してくれた。不意に前に出る俺を有馬は優しく受け入れてくれる。俺と有馬は抱きしめ合う形になった。

アクア「有馬…」

かな「なーに?あーくん。」

アクア「有馬が亡くなった時ものすごく悲しくて寂しかった…」

かな「うん…」

アクア「2回目いなくなった時もさ、すごく寂しくて辛くて…何度も死のうとして、それでも有馬との日々思い出して踏みとどまって…こうして今日まで頑張れた…」

かな「うん…」

アクア「…俺、有馬の分までちゃんと生きるから…!!」

かな「うん…!!」

思いのたけをそのままぶつけた。それに伴って抱きしめる力も強くなった。有馬もそれに応え強く抱きしめ返し優しく聞いてくれた。

かな「心残りだったから…急に姿を消した後のこと…ごめんね…でもそれでも頑張ってくれててよかった。あの日々は無駄じゃないんだって思えた。」

アクア「!…俺だって!いっぱい迷惑かけて!それでもそばにいてくれて!だから…だから!」

アクかな「「ありがとう」」

そういうと俺とかなはキスをした。今までの時間を埋めるように、相手の存在を確かめるように。



かな「…1つお願いがあるんだけどいいかな?」

アクア「なんでも言ってくれ。」

かな「笑って別れたいんだ…」

アクア「あぁ…そうしよう。」

かな「泣いちゃダメよ〜?」

アクア「何回経験してると思ってるんだ。もう泣かねぇよ。」

かな「それじゃ…」

アクかな「「またな/またね」」

涙と鼻水とでぐちゃぐちゃの笑顔でお互い別れの言葉を交わした。


ルビー「…大丈夫?お兄ちゃん…」

アクア「あぁ…」

かながいなくなった後、肩を震わせていた俺にルビーが声をかけてきた。

アクア「やっと救われた気がしたんだ。かなのことも俺のことも。」

ルビー「…そっか。」

アクア(かな、ありがとう。俺を立ち直らせてくれて、本当にありがとう。俺、頑張るから…見ててくれ。)

そう新たな決意を胸に刻んだ。




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