27日目②
鳥飼天竜人昼食にナポリタンを与える。完食
D.Dに、明日の夜此処を抜け出す事を話す。
MC01746について言及すると、D.Dは露骨に顔を歪めた。
しかし、ここでやはり持って行くのはやめにしようと言えばまた癇癪を起こすのだろう。きっと、憎くて憎くて愛おしくてたまらないのだ。
裏切り者の最愛の弟が、己がこの世から切り離した弟が、また手元からいなくなることが耐え難いのだ。
私は弟を手にかけるD.Dを夢想した。
MC01746に銃弾を撃ち込むD.D、苦しげに兄への愛の言葉を告げるMC01746。美しい2羽の鳥、カモメとフラミンゴ。流石に感動的過ぎるだろうか。
私が思考に走っていると、D.Dの大きく骨ばった手が私の喉を掴んだ。
惚けやがって、分かってんだろうなァイカれ天竜人。
その時気付かされた。
私はD.Dの命の手綱を握り、D.Dもまた私の命の手綱を握り返しているのだと。
私はD.Dの熱い手の甲に触れた。
守りたい。
私はこの美しい鳥を守る為に生まれてきたのだ。