24日目①
鳥飼天竜人早朝、頼んでいた海軍の制服が届く。
これで体裁は整えることが出来た。
剥製職人にMC01746を見せるが、この小さな傷は直せない、お父上に見せた方が早いと言う。
その父上がまずいのだが、そんな事を言えるはずもない。
とにかく、直らないのなら仕方がない。
最早バレるまで時間の問題だ。一刻も早くD.Dを連れてここから逃げなければならない。
MC01746をガラスケースに戻し、何事もなかったかのように安置する。
父上は体表の細かな傷に気がつくかも知れない。それでも少しの時間稼ぎが出来るならそれで良い。
しかし、神は私を見放したらしい。
イレギュラー発生。父上が1日早く帰宅する。
D.Dの目覚めを待って話をするつもりだったが、どうやらそうもいかないようだ。
以下、トーンダイアルの記録
「父上お帰り。随分と早かったえ」
「仕事が早く片付いたんだえ。お前はどうだえ。変わりなかったかえ?」
「大丈夫だえ。父上もお疲れだろうえ?今茶を沸かすから座っているといいえ」
「そんなものは奴隷に任せれば良いんだえ…全く…お前は天竜人としての自覚が足らんのだえ。….そういえば、例の件はしっかり考えたかえ?」
「例の件?」
「ドンキホーテ・ドフラミンゴだえ。前に話した事をもう忘れたのかえ?」
「……!」
「あのガラスの檻は丈夫だえ。中に毒ガスを流し込めばあの怪鳥も1時間足らずで死ぬだろうえ」
「…少し、考えさせて欲しいえ」
「分かったえ。なるべく早く決断するようにするんだえ」
父上にD.Dの状態悪化は知られていない。
急がねば。