>>23 デートルウタ
誤解で余命があと僅かだと思い込んだウタがルフィへの恋心を自覚、デートに誘い想いを伝えてその後思い出として新時代したあとに健康体だと判明してその後正式にお付き合いするルウタ設定
ルフィは海賊王になり、夢の果てを叶えるために一味の仲間たちと海を冒険中
ウタはRED後にルフィの夢の果てを近くで見るために同行
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サニー号の船内
ウタは廊下を歩いてパンケーキを食べるためにキッチンへと向かっていた
「ふふ〜ん♪パンケーキ♪パンケーキ♪」
「……もう長くない」
____え?
扉が閉まった医務室から聞こえてきた一声
その言葉が楽しい気分だった私を不安で埋めつくした
「……そうか…」
____この声……ルフィ…?
「…残念だけどあと一ヶ月しか生きられないよ…………」
そんな…嘘だよね……チョッパー
部屋に入って直接聞くこともせずに私は立ち聞きをやめてその場から逃げ出した
そんなことをしても押し寄せる現実からは逃れられないというのに……
「…そっか〜気に入ってたんだけどなァ〜この亀…」
……どうやら前の島でルフィが拾った亀の話をしていたようだ
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ウタの配信部屋
「……ルフィが…死ぬ…」
私の元から離れる……
そうなればもうチキンレースも一緒にお風呂に入ることも冒険することも出来ない……
ルフィがいない私の人生…虚しいなァ…
…なんでだろうね……なんであんたが消えると分かるとこんなにも____
____そっか……
私は配信である人から聞いた言葉を思い出した
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
”ウタちゃん相談なんだけど…恋人にしたいくらい好きな人がいるんだけれどその人に告白するにはどうしたらいいかな?”
「う〜ん…私はそもそも”恋人として好き”って感情が分からないから答えられないな〜…ねぇその好きな人を思い浮かべるとどういう気分になるか教えて!」
”え〜っと…そっその…///いつまでも一緒にいたいとか…その人無しの人生は想像できない……とかかな?”
「へぇ〜そうなんだ!教えてくれてありがとう!!……でもごめんね 私にはよく分からないや」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私はいつまでもルフィと一緒にいたい
ルフィがいない人生は考えられない
____そっか…私は恋人としてルフィが好きなんだね……
え!?ルフィが恋人として好き!?
無い無い!!あんな子供っぽいやつ……
けれどいざという時は頼りになる……
……あれ?私の好きなタイプと一致してる……?
じゃあやっぱり私はルフィの事が……
____なら尚更辛いな……
あいつの寿命はあと一ヶ月
だったら後悔の残らないように私の気持ちを伝えよう
夕食後
……みんなの前だと恥ずかしくて結局ルフィにデートの誘いができなかった…
はぁ……ルフィにはもう時間が無いのに…何戸惑ってるんだろう私
「ウタ!!」
「ひやっ!?ひゃい!!」
……なんで?ルフィに名前呼ばれると変な気分になる
午前中はそんなこと無かったのに
「……今日は様子がおかしいぞ?何かあったのか?」
「な…なんでもな____いや実はね……」
「私…次の島でルフィと一緒に二人だけで街を歩きたい!!」
「…?どうしたんだよ急に」
「嫌なの?」
「嫌じゃねェよ!むしろ楽しみだ!」
「じゃあ明日島に着くみたいだから一緒に街を歩こうね!」
「そうだな!二人で楽しもう!!」
深夜
「……明日はルフィと初デート…」
「……なんで…あいつのことを思うと下腹部がキュンキュンする……」
……くちゅ…
デート当日
「ルフィ〜島に着いたよ!!」
「んじゃ行くか!!」
「!?ちょっとルフィ!?何してるの!!」
「何っていつも通り手を繋いだだけだろ」
「そ…そうだったね…///」
昨日までの私なら平気だったのに意識している今の私はとても耐えられない……
ルフィの手…暖かい……
「……ウタ?」
「ひゃい!?」
「顔が赤いぞ?それにいつもと顔が違うし……今日は休んだ方が____」
「だめっ!!ルフィと一緒に楽しみたい!!」
「……分かったよ じゃあ行くか」
「……ねぇルフィ…今日の私の顔ってそんなに変?」
「ああ…見てるとムズムズする…」
「?」
それってどういう顔なんだろう?
____私はデートを楽しもうとした
けれどルフィを異性として意識しているからか一緒に食べることも遊ぶことも上手く出来ずにいた
それにルフィもなんかいつもと雰囲気が違う
私と一緒に居ても楽しくないからかな?
「……ごめんね…今日の私は一緒にいてつまらないでしょ?」
「そんなことねェって そうだ!次は服を買いに行こう!ナミにおこづかい貰ったから好きな服買ってやるぞ!!」
「やった!!じゃあ行こう!!」
「じゃ〜ん!!どうかな?」
試着を終えた私はカーテンから飛び出して彼の前に姿を見せた
「…あ…あぁ可愛いぞ」
「……へ?」
可愛いって…言われた
ルフィに!?可愛い!?
今までそんなこと一度も言われたことなかったのに……
「じゃッ…///じゃあこの服買ってくるね」
いつもの調子が取り戻せないまま私の初めてのデートは終わった
…もっと勇気を出して踏み入れないと…気持ちを伝えられない
____そうだ!!
夜
「ルフィ!!一緒にお風呂に入ろう!!」
「……やだ!!自分の体くらい自分で洗える!!」
「だめ!!ほら行くよ!!」
ルフィの柔らかい腕を引っ張って私は彼を風呂場に連れこんだ
「ウタ…おれ一人で入りてェ…」
「……だめだよ今日は一緒に過ごすんだから」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
恋心が芽生えたというのに不思議と裸を見せることの恥ずかしさは無かった
恥じらいが無い私は先に体を洗い終えてからルフィの体を後ろから洗った
「……ウタ…背中に当たってる……」
「後ろから足まで洗うには体を密着させるしかないんだからしょうがないでしょ」
「…だからそこは一人で洗えるって…」
……熱気のせいかな…頭がポカポカする
今なら素直に話せそう……
「ねぇルフィ……私ねルフィのことが好きなんだよ」
ルフィの胸筋をゴシゴシと手のひらで洗いながら私は自分の気持ちを告白した
「そッ…そんなこと知ってるぞ」
「…今までの好きとは違うの…異性として…男としてのルフィが好きなの…」
「そうなのか?おれもウタが…んッ!!」
「だからね…ルフィの”ここ”が欲しいんだ」
「ねぇルフィ…あんたも私のことが好きならこの後私の配信部屋に来てね…」
湯気の熱で火照った頭が捻り出した言葉を残して私はルフィ風呂場を後にした
配信部屋のベッドの上
____何言ってんだ私!?
告白しといてこんな返事の待ち方する!?
それにルフィが部屋に来たとして何をするつもりだったの!?
……風呂上がりに女の子が好きな男を自分の部屋に呼んで体を____
そういえばこれも配信で得た知識だったっけ
「____まっいっか!!あんな言葉じゃルフィはどうせ来な_」
「ウタ!!いるか〜?」
バタッ!!と彼は勢いよく扉を開けた
つまりそれが彼の答えだ
「え!?ル____」
「……おれもウタが好きだ」
「おれはどんなウタも大好きだ!!」
ベッドに押し倒されただけでも衝撃なのに…こんなのズルいよ……
こんなのされたら…もう……
「…ありがとうルフィ…じゃあ思い出として……しよっか♡」
「……痛かったら教えろよな…優しくしたいから……」
____私たちは欲望のままに体を交わらせた
朝
私たちは裸のまま新たな一日を迎えた
「おはようウタ」
「おはようルフィ…あと一ヶ月…一緒に生きようね」
「?なんの事だ?」
「…チョッパーと話しているのを立ち聞きしたんだ…ルフィの寿命が一ヶ月だってことも」
「は?あれはおれの事じゃなくて拾ってきた亀のことだぞ」
「……え?あの亀の事だったの!?」
「……もしかしておれが死ぬから付き合っ____」
「違う!!そんなこと関係なしに私はルフィが大好きなの!!同情なんかじゃない!!」
「……だから…だからさ……これからも私の恋人でいてくれる…?」
「もちろんだ!!死んでも一緒だからな!!」
「うん!!そうだといいな!!」
ルフィとウタが親になるまで
あと一年
END