21世紀を生き残るための資産形成

21世紀を生き残るための資産形成

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なぜ資産形成をしなければならないのか?

トマピケティの21世紀の資本の議論の骨子は、資本収益率(r)と経済成長率(g)の間には、r>gの関係(具体的にはrは5%くらい、gは2%くらい)であるという事でした。

この数値だけからであれば、資本家はrを使えるので格差は拡大し続けるわけですが20世紀の世界がそこまでひどい格差にならなかったのは二度の世界大戦・大恐慌・高度経済成長・富裕層への高い課税といった特殊要因によるものだとするのが彼の分析です。

しかしながら、21世紀に上記のような特殊なイベントが起こる保証はなく(またそのうちいくつかは、起こること自体が破壊的なダメージを及ぼすので起こすべきでもないでしょう)、現代の資本主義制度を見直す必要(といっても共産主義みたいな話ではなく、財産税や高い累進課税を富裕層が逃げられない形で世界協調的にやるなど)を提案しています。

実際に1970年代あたり以降世界の格差は一貫して拡大傾向で、中産階級が滅びたというのは日本だけの話ではない事がわかります。今後ますます拡大する格差によって、社会の階級化や犯罪率の上昇やら革命やら戦争やらいろんな事が起こる時代が、21世紀後半などにまた来るのかもしれませんが、それは今日の主題から逸れるのでおいておきます。


資産形成の方法

さて、もちろん上記のような状況に対して、一個人として制度改革を訴えていくことは重要かもしれませんが、一人の人間としては上記の状況を所与として、どう対処していくかを考えて行かなければなりません。

どうすればよいかというと、やはり”rの住人”になるという方向性なのだと思います。つまり現時点でまとまった資産がなかったとしても少しからでも投資を始め、まとまった資産を形成して自分の世代はもちろん、後世に資産を引き継いでいくということが大切だということです。


そんなことを言われても、資産運用ってなんか怖いし何に投資してよいかわからないというのは当然だと思います。子供の頃から資産を運用するのは当然のこととして、少額で運用させて教育するということも大切だと思います。が、我々は残念ながらそんな教育を受けてはきませんでした。

ここで結論から申し上げると、米国などの株式のインデックス投資をドルコスト平均法で行うというのが一つの解になるかと思います。

投資と一言に行っても、世の中には沢山の投資方法があります。

典型的なのは日本の株式を買うだとか、FXで為替差益を狙って取引をするだとか、マンション投資をするだとかでしょうか。

しかしながらこのどれもオススメ出来ない投資手法です。

すべてを説明すると長くなるので割愛しますが、例えば日本株と米国株の長期でのパフォーマンスを比較すると、勝負にならないような差があることがわかります。

これも詳細を説明すると長くなるので割愛しますが、日本は30年に渡りマクロ経済政策において明らかに誤った政策を続けており、今後もまっとうな政策に戻る見込みはありません。典型的には先の消費税増税がそれに当たります。したがって日本株(特に日本株全体に投資するインデックス)には投資すべきではありません

ただし、消費税を減税し積極財政を行い金融政策が今以上に大幅に緩和的になるというような条件が整った場合はこの限りではありません。ですが、その時になってから買っても十分間に合いますので、現時点で投資する根拠はないでしょう。なお、個別の銘柄ベースでは大きく上昇する株は当然あり、そこを狙うことは可能です。

しかしながら、この手法は再現性が低く、初心者にはオススメできません。


また、FXなどの為替取引は本質的にゼロサムであり、投資した人全体の期待リターンは0%(手数料があるので実際には少しだけマイナス)です。先程の米国株のグラフを見れば分かる通り、期待リターンが明らかにプラスになる商品があるのにあえてFXを選ぶ理由はないでしょう。

もちろんFXで勝っている人はいますが、パチンコでも中には勝てる人がいるというのと似たような話です。つまり高い技術を身につけて可能になっている人もいるという事です。素人がちょっと練習したからできるようなものとは思わない方が良いでしょう。ただ、投資としてではなく娯楽としてやるのであれば、パチンコや宝くじより期待リターンの高いFXはありかもしれません。しかしながら、今は娯楽の話をしているわけではないのでここでは割愛します。


では何なら良いのか?という話になるわけですが、リスクと期待リターンが見合っている商品が良いということになります。

上記のような明らかに割の悪い事がわかっている商品を除けば、リスクの高い商品ほど期待リターンは大きく、リスクの低い商品ほど期待リターンは低くなっているべきで、まずそういう商品から選びます。

例えば、現金での預金はリスクは低いですが期待リターンも低く、株式投資は(日本を除けば)リスクが高い分期待リターンも高い訳です。

つまりこのページにあるグラフの直線上にのっているか、できればリスクの割にリターンの高い商品が良い。ということになります。

また、もう一つ、長期でのパフォーマンスが保証されている商品のほうが良いということも重要です。

というのも資産運用のために色々情報収取をして、ここの会社の決算が今年はどうだからとか、新商品がどうだからといったことを調べ続けて売り買いをし続けるのは、それ自体大きなコストがかかりますし、技術も必要です。

このためのコストを労働に向けるとずっと稼げてしまう可能性だってあります。最初は失敗もするでしょうから初期投資も必要かもしれませねん。

一方でそこそこのパフォーマンスでも、ただ買って10年放置しておけば良いとすればどうでしょうか?非常に楽に資産を形成することが出来ます。

まとめると、長期に渡ってそこそこのリスクでそこそこのリターンを示していてそれが何十年(できれば100年とか)続いているような安定した投資先があるのが理想ということになります。


そんなものあるの?というと、これがあるんです。それが米国株(特にSP500)のインデックス投資という手法です。詳細は割愛しますが、たぱぞうさんのブログなどを参照するのがおすすめです。

まとめ

長々と文章を書いてしまいましたが、これを最後までもし読んだ方は、これを機会に将来の資産運用について自分で調べたり考えてみたり一度してみてはいかがでしょうか?

もっと良い投資方法があるよ!とか、自分はこう思うよ!とかあったら教えてくれると嬉しいです。




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