2021年ジャノヽ°ンC1着×2着
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さて、本日の予約は真昼間に2名。まだ明るいうちにやってきたのは、車椅子に乗った可愛い孫のオーソリティと、その車椅子を押す小柄な男、コントレイルだ。
「じいちゃん久しぶり」
「よう、来やがったな。ミラクルルームだったか? あんな馬鹿みてえな部屋予約するやつがいるとは思わなかったなァ」
ミラクルルームとはその名の通りゲーミングオナホやマジックミラーなどアホのような道具や仕掛けがセットされた、もはやここまで来ると性行為をする場所より遊ぶ場所と言うのがしっくりくる部屋である。
「なんでそんな部屋作ったんですか?」
「おもしれーから」
「えぇ」
「ま、ま、じいちゃんのおかげでアホエロラブホネタの取材が出来るわけだし!」
ミラクルルームの鍵を受け取りながら怪訝な顔をしたコントをオーソが笑い飛ばした。
「ひょんなことからラブホに入ることになった二人! アホみたいなアメニティと設備! 爆笑しながらふざけて遊んでいるうちに戻れない一線を超えてしまい、後日二人はお互いに意識し始めるも気まずくなって……!」
「最終的にラブラブ純愛えっち?」
「もちろん! 結局ラブラブなやつが一番だからな、まあネタの都合上最初からラブラブ純愛えっちにはできないけど、」
熱く語り始めたオーソをちろりと一瞥して、コントはオーソの正面にしゃがんだ。
「ひょんなことからラブホに入った二人が?」
コントは自らの胸を指した後、オーソの鼻先に人差し指を突き立てた。
「アホみたいなアメニティと設備?」
わざとらしく音を立てて、ミラクルルームの鍵をくるりと回す。
「遊んでいるうちに一線を越えてしまい気まずくなって?」
オーソの前髪を耳に掛けさせて、そのまま輪郭をなぞり、喉仏に触れながら首を伝って、シャツの合わせ目に手を掛けた。
ラブラブな奴が一番なんだっけ? コントはくすくす笑った。
「ねえ、オーソ。今なら純愛ラブラブエッチに出来るけど、どうする?」
こつん、とコントはオーソの額に自らの額を押し当てた。
「僕のこと、好き?」
「は、ひゃい」
「良かった、じゃ、純愛ラブラブえっち、しよーね」
茹で上がったように赤いオーソリティを車椅子に乗せて、コントレイルは部屋の方へ向かっていった。
可愛い孫がたらし込まれる現場を目撃して、取り残されたステゴは。
「ははっ、すげー……」
もはや、その手管に畏敬の念を抱いていた。