20日目
鳥飼天竜人見つけた物品の中に、ドンキホーテ・ロシナンテ(MC01746)のものと見られる音声が記録されたトーンダイアルがあった事を思い出す。
動かない剥製は死体のように見えたかもしれないが、肉声なら嬉しいのではないだろうか。
育て親であろう大目付へと向けられたダイアルが1番聞き取りやすい。
それをD.Dに聞かせてみる事にする。
以下、その時の音声記録
〈トーンダイアルの音声〉
「ロシナンテの肉声が残っていたんだえ。本当だえ。ちょっと聞いてみてほしいえ」
「そんなもの…聞きたくもねェよ!良い加減にし」
『アー、えっと、センゴクさんへ』
「ほら、本当の弟の声だえ!こんな剥製とは違って生きてる弟だえ。よく聞いてみるえ、昔はこうやってたくさんお喋りしてただろえ?」
「やめろ、やめ、」
『とにかく色々世話になって…って駄目だ恥ずかしい。だぁーーーっ何話せば良いのかぜんっぜん分かんねぇー!』
「…ッ…………!」
「D.Dに似てカッコいい声だえ。元気が良くて可愛いえ〜」
『育ててくれてありがとうございました…いや、可愛がってくれてありがとうございました…の方がいいか?なんか…照れるな…』
「止めろ!!!!!」
『やっぱり原稿を…ってこれ本番か!?ヤベェドジッた!!!!…(何かにぶつかる音)あ痛ってぇ!雑巾!誰か雑巾持って来てくれ!』
「止めてくれ、聞きたくねェ、うぁ、止めろ、良いから止めろクソ天竜人!」
「!?!?!?」
『と、とにかく愛してるぜセンゴクさん!』
「ふざけやがって!!!!」
「ど、どうしたんだえ?何で怒」
「裏切り者の弟が!!おれの邪魔しやがって、良い加減消えろ!お前も、コラソンも!!!消えろ!!!!!おれの邪魔をするな!!!!おれの!!!!」
「コラ…?や、やめるんだえ落ち着くんだえ、まずいっ!」
この後、麻酔銃を7発撃ち込み眠らせる。
あまりにも激昂する為まともに会話する事が出来なかった。
私はまた何かを間違えてしまったのだろうか。
もしや、もう取り返しの付かないところまで来てしまったのだろうか。