2月17日の報告書

2月17日の報告書

SSとも呼べない駄作です、さらっと流してください

日時:2月17日

場所:京都府宇治市

詳細:宇治市の某廃ビルにて複数の3級呪霊を確認。

桜宮礼佳準2級術師を派遣。その場で確認外の特級呪霊に遭遇。

血痕や残穢などにより、交戦しその後死亡と断定。
















_________いってきます


この言葉は誰であろうと毎日聞き、そして突然聞かなくなるものである。

呪術師だとそれが特に顕著に現れる。

そして今日はある人の番だった




その言葉が途切れる日が訪れるのは。








(・・・・もうすでに私の体は動かない。目も見えない、喋ることも叶わない。

聴覚だけが機能してその『モノ』の音を拾っている。

・・・・・私も終わりかな。不思議だ、死は近いはずなのに何も怖くない。)


どこか他人事のようにそう心で独り言ちた。

もう呪力は空、動くほどの体力もない、反転も回せない。

ただその眼前に永遠の安らぎが待っているだけ。


思い返せば碌でもないことばっかりの人生だった。


生まれたと思えばそこから13年間虐待

その間に親友に裏切られ

桜宮になったと思えば姉は亡くなり、兄は呪詛師に

高専入学したのは良いものの、事件ばっかで息吐く暇もない

しかもその間に家族は増えるし、兄は自分で処刑するし。

挙げ句の果てに盗人さんに心を奪われ、婚約までする始末


本当にこの18年で濃い人生を送ってきた。

・・・・・もう思い遺す事は無い。


(ああ、でも・・・・・)


「さ、いごに、はな、と、また、あの、ひ、みたいに、

はなし・・・・たかっ・・・」




そして全身を喰われた。残ったのは血痕と残穢のみだった。


















いってきます


それは呪術師にとってはもう帰ってこないかもしれないという意味を込めた言葉




















さて、ここで問題です。彼女はこの前に3級を祓ったとは言え、

実力は一級以上、言うなれば準特級の実力はあったはずなのです。

術式の相性が悪かった?それとも相手が格上すぎた?

そのどちらも否、なぜなら領域に引き込んだ時点で彼女の勝ちだからです。

そして彼女はここで領域を展開し負けました。



それはいったいなぜでしょうか?みなさまお考えください!!







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