1959-08-01 ヨミサヒナギクの証言

1959-08-01 ヨミサヒナギクの証言


正直言って家族がいなくなっても何とも思っていませんでした。むしろ清々しています。だって電話でも五月蝿いんです。どうして1着を取れなかったんだとか、お前のコーチはどういう人間なんだとか、ごちゃごちゃ首突っ込んできて、こっちの苦労も知らないで。皆さんも分かりますよね?新バ戦を勝つだけでも一苦労なんですよ?母親はちょっと苦労したら重賞の1つや2つ取れるって思ってるし、重賞の重さを知らないんです。あたしの名前が母親に似てるのも養子として引き取られた時に改名させられたんです。

家族はあたしのことを道具としか思ってません。むしろ重賞を取れないことにとても苛立ってました。

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