>195 冷血漢?
原作とは真逆で普段は冷徹であまり笑わないルフィが
成長したウタにメロメロになってすぐ抱きついて人前で甘えまくってる所が見たいです
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「……ここか ライブ会場は」
麦わらの一味は歌姫がライブを行うという島"エレジア"にたどり着いていた
「生でウタを見られるなんて最高だ〜!!寄ってくれてありがとうルフィ〜!!」
「仲間の頼みだからな 断れねェよ」
"いつも通り"笑みを浮かべないまま、ルフィはチョッパーの頭を撫でていた
「____始まった!!!!」
ライブ会場が光だしライブの開幕を告げた
「____新時代は♪」
「____ん?あいつもしかして……」
歌姫の開幕の一曲"新時代"が終わるとルフィは歌姫が挨拶をしているステージへと飛び出した
____珍しく"笑み"を浮かべて
「……あ〜っ!!やっぱりそうだ!!」
「ウタ!! お前ウタだろ!!!!」
「____もしかして……ルフィ!!?」
「ウタ〜!!!!」
「ルフィ〜!!」
紅白髪の彼女は両手を広げて彼を自分の懐へと招き入れた
「よしよし……大きくなったね」
「うぅ……ウタァ……」
「ん〜」
「?あっそっか 膝枕して欲しいんだね」
「ん……」
「ほら おいで〜」
「んう!!」
観客たちが五番目の皇帝であるルフィの話を始め歌姫と彼の繋がりを疑問視する中、ウタはルフィを自分の膝に招待して太ももに頭を乗せて優しく頭を撫でていた
「よしよし……いい子いい子」
「んぅ〜……」
「……なんだ…あんなルフィ見た事ねェぞ」
「プリンセスウタ!!なんでルフィとそんなに仲良しなんだ!!?」
「だってこの子 私と将来を誓い合ったんだもん」
「…………」
「ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
少しの間が空いたが観客たちも麦わらの一味も全員が驚愕した
「もう……こんなに騒がれたらルフィが "眠れない"じゃん……」
「……まだ寝たくねェ もっとウタと遊ぶ〜」
しかしそんな和やかな雰囲気の舞台を邪魔する不届き者が現れる……
「歌姫ってのはいい金になりそうだからな…ひっ捕らえて売ればおれたちの名声も上がるってもんよ!」
「ダメだよ こいつは"麦わら"の弱点になる!だから私たちビックマム海賊団が貰っていくよ!!」
「ウタ……おれが行……」
「だーめっ! 待ってて」
優しく少年の耳元で囁き、ウタは体制を変えずに敵を睨む
「____あんたたち……いまルフィが甘えてる最中なんだよ 久しぶりに可愛い弟が甘えてきてくれたんだよ!!……それを邪魔するなら……」
「死ぬ気でこい!!!!」
____ここは現実世界
彼女が"最強な歌と夢の世界"では無い
しかし…それでも放たれた覇王色の覇気からは圧倒的な威圧感を感じざるを得なくなり、それを受けた双方の海賊団は大人しくステージから離れていった
「……んぅ……せっかくおれが強くなったところを見せたかったのに……それにお前の弟じゃなくて夫になりてェ」
「え〜……ルフィはまだまだ私の可愛い弟だよ 私に膝枕してもらってこんなに喜んでんじゃん それに夫になりたいんだったら海賊王にでもならないとね♡」
「なる!絶対なる!!」
「そうだよね ルフィはシャンクスを超えて海賊王になるんだもんね〜」
子供の夢を聞く母親のように彼女は振る舞い続けていた
「____そろそろライブを再開しないと……」
「……そっか 終わったらまたギューってしてくれるか?」
普段は冷徹な少年は寂しそうな目で彼女を見続ける
「ギューっも膝枕も何でもしてあげるよ!!だから終わるまで待てる?」
「……うん!!」
普段は冷徹で頼りになる少年は紅白髪の彼女の前では子供のように振る舞う事しか出来なかった
END