19歳男子メインでロック伝説パロ

19歳男子メインでロック伝説パロ

※キャラ崩壊注意

煙崎「昨日のライブは最高に盛り上がったね。ところどころは極端に盛り下がり、最終的にはお通夜のようになってしまったけれど」

煙崎「なんで俺たちのライブはいっつもそうなんだ!」

有賀「お前のボーカルがなんか盛り下がるんだ、総助」

煙崎「なに!? 俺のせいだっていうのか!? 違うよ!」

有賀「例えば『レッツドリーム』のサビのとこあるだろ? 「果てしない夢を掴むんだ」のとこ」

ライブ中の煙崎『ふぁてしないトゥメを掴む〜〜〜んだ!』

有賀「ふぁてしないはこの際いい。トゥメってなんだ」

煙崎「なんだも何もないよ、感じ出して歌ったまでだよ」

有賀「そんな変な感じ出すな」

煙崎「変な感じじゃないよ!いい感じだよ!!」

黒乃「俺も正直そこのところムカッとくるんよな」

狼谷「俺も」

煙崎「マジで!?」

有賀「それだけならまだしもラストで歌った「夢を夢で終わらせないために」なんかお前…」

ライブ中の煙崎『トゥメをトゥメで終わらせないトゥメに…トゥきすトゥメーーーー!』

有賀「お前もうトゥメに取り憑かれてるじゃないか」

煙崎「なんだよトゥメって!?」

有賀「いやこっちが聞きたいよ。せっかくノッてきた客もそれが出ると一様に小首を傾げるんだよ」

有賀「だいたいお前の書く歌詞はベタなんだ。夢を掴むとか翼広げてとか、そんなのばっかじゃないか」

煙崎「なに違うよベタじゃないよ!」

有賀「今度の新曲なんか『翼広げて夢を掴むぜ』、とうとう合体させちゃってるじゃないか」

煙崎「合体ってなんだよ!! いいじゃないか別に!!」

有賀「とにかく、次のライブで変な歌い方したらもうボーカル変えるぞ」

煙崎「えぇー! ふざけるなよ! 俺以外の誰にザ・ナインティーンのボーカルが務まるっていうんだよ!」

黒乃「実はウチのオペの同級生にすげー歌上手いやついんのよ」

煙崎「え〜!? もう目星ついてる〜!?」

有賀「アホみたいに高音が伸びるだけが取り柄のお前の代わりなんて、いくらでもいるんだぞ」

煙崎「なんだよ寄ってたかって! ライブが盛り下がるのは俺のせいじゃないよ! 君のギターが足引っ張ってるんだよ有賀!」

有賀「なに…? 俺のせいだって言うのか? 違うだろ」

煙崎「君一曲目のイントロからいきなり歯で弾き始めるからびっくりして調子狂うんだよ!!」

有賀「いいじゃないか別に!」

煙崎「俺びっくりして出だしの「夢を掴むのは今」の前に「うおっ!?」って言ってしまったじゃないか! 出だしのところをちゃんと歌えなくて絶対お客さんに「目を掴むのは今」だと思われたよ!!」

有賀「お前はちゃんと歌ったところで「トゥメを掴むのは今」じゃないか!」

黒乃「でも確かに眸ちゃん、バラードの曲に限って頭めちゃくちゃ振ったりして、なんかタイミング悪いよな」

狼谷「そうだな、ライブ後の打ち上げの時になってギター叩き壊すし、ギターソロのところでトイレ行ったりするし」

煙崎「ほらみろ!君がいけないんだよ!」

有賀「違う! 俺はタイミング悪くなんかない!」

煙崎「とにかく、次のライブでもタイミング悪かったら、もうギター変えるよ」

有賀「な、何!? ふざけるな! 俺のギターあってのザ・ナインティーンだろう! 俺の代わりなんているのか!?」

黒乃「実は健五と同じポジションの中身小学生が、すげーギター上手いのよ」

有賀「えぇ……もう目星ついてるだと……」

煙崎「色んな色のピックを持っているのだけが取り柄の君より、ずっと使える子なんだからな」

有賀「ふざけるなよ、ライブが盛り下がるのは俺のせいじゃない! お前にだって責任はあるぞ健五!」

狼谷「はぁ? 俺のドラムは何も問題ないだろ」

有賀「お前の家の両親と兄弟が必ずライブとなると最前列で並んで見てるのが気になるんだよ!」

狼谷「そんなの気にしなきゃいいだろ!」

有賀「全くピクリともノらないんだよお前の家族!」

狼谷「そんな! ノるノらないは自由じゃねぇかよ!」

有賀「気になるんだ! 呼ぶなよ毎回毎回一番良い席に! もっとノリのいいやつ呼んでくれどうせなら!」

狼谷「有賀は近くで見たことねぇから知らねぇんだよ! ウチの両親はよく見れば揺れてんだよ!」

有賀「それはノッてるんじゃなくて特有の揺れじゃないか!? それに昨日のライブはノるノらない以前に、お前の兄さん両腕怪我してたのが気になってしょうがなかったんだ! どうしたんだお前の兄さん!」

狼谷「実はウチ、今度新築マンションに引っ越すんだけど、兄ちゃんが一部屋自分の書斎にしたいとか言い出して、みんな反対したら兄ちゃん両手で机をバン!って」

有賀「お前の兄さん腕脆っ!」

煙崎「狼谷の家の動かない家族さ、俺も正直引いてたんだ」

黒乃「俺も。最前列が常に盛り下がってんのはキツいよな」

有賀「ほらみろ、みんな迷惑してるんだ」

狼谷「そ、そんな…! 違ぇよ! 俺の家族何も悪くねぇよ! みんな家ではひょうきんでさ…!」

有賀「とにかく、今度のライブでまた家族呼んだら、もうお前クビだからな」

狼谷「そんなことで!? 俺の高速ドラミングあってのザ・ナインティーンじゃねぇか! 代わりなんていんのかよ!?」

煙崎「実は俺の後輩で、頭カバディの天道って子がドラムやっててさ」

狼谷「はぁ…!? もう目星ついてんのかよ…!!」

有賀「どこを叩いても小太鼓みたいな音がするのだけが取り柄のお前の代わりくらい、いくらでもいるんだぞ」

狼谷「け、けどよ、俺が思うに一番盛り下がる原因は黒乃じゃねぇのか?」

黒乃「は? 何? やんの?」

狼谷「いややんねぇけど…。黒乃、いつも盛り上げるためにライブ中クラッカー鳴らすだろ」

黒乃「盛り上げるっつったらクラッカーっしょ」

狼谷「クラッカーって、家で鳴らすと確かに盛り上がるけどよ、ライブ会場で鳴らすとかえって寂しいんだよ」

黒乃「は? 寂しいっつった? やんのか?」

狼谷「いややらねぇけど」

有賀「それに黒乃が持ってくるクラッカーって、二つに一つは湿気ってて不発だよな」

黒乃「湿気ってるって? は? 舐めてんの?」

煙崎「それに昨日のライブなんてラストの曲の前に君、『三発いっぺんに鳴らしちゃうぜ〜!』とか叫んで、三発とも湿気ってて不発だったじゃないか」

黒乃「なに? じゃ逆にどこ行けば湿気ってないクラッカーが買えんのよ?」

煙崎「普通にその辺で買えるだろ」

黒乃「マジ? 普通にその辺で買ってんだけど俺」

狼谷「じゃあ黒乃が懐とかに長時間入れてて湿気るんだろ」

黒乃「は? 俺のせいでシケるって言いたいの?」

有賀「正直、今度のライブでクラッカー鳴らしたら、もうベース変えたいよな」

煙崎「そうだな…」

黒乃「マジで言ってる? 俺のベースは必要ないって? やる気かお前ら? まさかもう、誰かに目星ついてんじゃ…」

有賀「俺の知り合いで、三門中央病院の整形外科に通ってる鷲尾がベース超上手いんだ」

黒乃「やっぱりついてた…! クソッ…!!」

煙崎「ギターより弦が太いのだけが取り柄の君のベースの代わりくらいいるんだよ」

黒乃「クソ! 俺は絶対やめないぞ!」

煙崎「俺だってやめたくないよ!」

有賀「俺だって!」

狼谷「俺だってやめねぇよ!」


一ヶ月後


金城「じゃあ、自己紹介から始めよう。昨日のライブで、ボーカルの煙崎さんが夢をトゥメと言ったから、このたびザ・ナインティーンのボーカルになった、金城です。3-C在籍中です。どうぞよろしく」

秋鹿「じゃあ次俺。3-Cからきた、秋鹿です。昨日のライブで有賀さんのギターの弦が一番盛り上がってる時に限って全部切れたから、今日からこのバンドのギターになった。よろしく」

天道「3-C在籍中の天道だ。ドラムをやっている。昨日のライブにドラムの狼谷さんの家族が来たという理由で、何故か俺が抜擢された。頑張るからこれからよろしく頼む!」

鷲尾「三門中央病院の整形外科に通ってた鷲尾だ。昨日のライブでベースの黒乃さんがついクラッカーを鳴らしたから、ザ・ナインティーンのベースを任された。以後よろしく」

金城「てかこれもうザ・ナインティーンじゃないね」

秋鹿「俺も薄々そう思ってた」

天道「変えるか、名前」

鷲尾「そういや俺たち、みんな偶然、3-Cに在籍してるよな?」

金城「そういえば…!」

天道「C…C……」

「「「「Cズ!?」」」」


Cズはそれなりに売れ、ヒット曲「悪魔の行進曲〜生贄〜」は、オリコン25位を記録した

ザ・ナインティーンはどこへ行ったのだろうか

三門市のロックシーンで儚く輝いた彼らの行方を知る者はいない

ボーダーに入り浸っているので、隊員は知っている

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