17才の誕生日
病室
硝太「人生初ギプス…!」
ミヤコ「とんだ誕生日になったわね…もう変なところ出歩くのやめなさい」
硝太「変なところって、高級マンション街だよ?むしろ安全」
ルビー「その安全なところで変質者に襲われたじゃん!ね、防犯ブザー付けなよ、10年ぶりに」
硝太「ヤだよ、目立つじゃん」
ルビー「ほー?こんな怪我して?」(左腕ツンツン)
硝太「ゔぉいす⁉︎」
ミヤコ「ルビー、固定しているのにズレるわ…硝太、危ないことはしないで。
家族が傷つくことはもう嫌なのよ…あなたまで喪ったら私達は…」
硝太「…気をつけるよ。心配かけさせてごめん…兄さんと有馬先輩には黙ってて。舞台に集中させたいから」
ルビー「けど、お兄ちゃんや先輩に遅かれ早かれ気づかれちゃうよ?全治3ヶ月なのに」
ミヤコ「足はともかく…左腕は折れてないのが不思議なぐらいな怪我よ?諦めて話しなさい」
硝太「厚手の服着れば冬だから誤魔化し効くよ…多分」
ルビー「とりあえず硝太、被害届は出したし、カメラにも撮られてるからすぐ捕まると思うから安心して今日は病院に泊まりなよ。明日はMEMちょと私が迎えに行くから」
ミヤコ「1日遅れになるけど、お昼食べに行って誕生日会としましょう」
硝太「マジで?やったね」
ルビー「じゃあね、硝太。早く寝なよ?」
ミヤコ「また明日」
硝太「はーい、じゃあね母さん、姉さん…
フリルさんを助けられたけど…あの野郎、ナイフにロープに激薬に…フリルさんに何するつもりだった?明らかに始末してからのこと考えてた…間に合って良かった、本当に」
???「私はよくないよ、硝太くん」
硝太「⁈フリ…もが⁉︎」
フリル「しー…こっそり来たから静かに?OK?」
硝太「」こくこく
フリル「まずはお礼。助けてくれてありがとう…当面は怖くなくなったから」
硝太「いや、君が怖い思いしていたのに気づけてなかった。ごめん。友達の危機だったのに…」
フリル「それだけ私の演技が良かった、といさことの証明になるね。良かった良かった」
硝太「…本当は凄く怒ってるね。呼吸、瞳孔の大きさ…僕と君だけだ。思いっきり言ってくれて良いよ」
フリル「…私を騙した。信頼していたのに、私を騙してあんな危ない作戦とった…!私だって君を大事に思ってるのに…!!」
硝太「…まずは謝るよ。ごめん。だけど、急がないと不味い手合いだったからああしただけ。僕だって痛いのは嫌だからあんな手段はできるだけ選びたくない」
フリル「選びたくない、じゃない。選ばない、と言って。私に誓って。貴方の親友の私に」
硝太「…」
フリル「目を、逸らさないで。」
硝太「……善処します。」
フリル「はぁ…今はそれで良いよ。次やったら私が君に『傷』付けるから。守ろうとした人に傷つけられる、なんて最悪だろうし」
硝太「フリルさんて思ったより怖いね。憧れていた時の自分に警告したいよ…」
フリル「…嫌いになった?」
硝太「嫌いになるもんか。親友を嫌いにはならないよ…怖くは感じたけど」
フリル「ならよかった…硝太くん、これから私をフリル、て呼んで?親友なのにずっと、さんづけは嫌かな」
硝太「…まじ?」
フリル「まじ。代わりに私は硝太、て呼ぶから。よろしく、硝太」
硝太「ふ、フリル…///」
フリル「ふふふっ、顔赤いよ?助けてくれてありがとう、私の大切な友達の硝太
おやすみ、LINE待ってるから」
硝太「お、おやすみ…やっぱり笑顔最高に可愛いな…」
フリル「呼び捨てしてもらっちゃった♪もしもしお姉ちゃん?うん、私好きな人出来たかも」