169氏より クソ親戚に女装させられる兄弟のss-6
「に、いちゃ」
上手く角度を考えて凛の目には映りづらいようにしたが、流石にこうも長々とやっていては2人がどういう触れ合いを繰り広げていたのかは幼い思考回路でも察せてしまう。
一もニもなく目を閉じていろと叫びたくなった冴だが、そんな反応をすれば男は余計に冴の目の前で凛にちょっかいをかけようとするだろう。
回避するためには不本意だがこうするしかない。冴はテーブルで隠れて凛からは見えないのをいいことに片手を自分のスカートの中に潜り込ませると、先にその中で太腿を撫でさすっていた男の指に己の指を絡めた。
さわさわと、軽く柔らかな動きでこそばゆさと気持ち良さの狭間のような感覚を相手に与えながら、薔薇色のリップが唾液で滲んだ唇を男の耳元に寄せる。
「なぁ、アンタの部屋で続きしようぜ。昨日デカい手術終えたばっかでまだ疲れてるだろ? 労ってやるよ」
同時に膝を男の股ぐらにぐいと押し付けて緩く刺激する。生唾を飲み込む音が間近で聞こえた。向けられる視線に確かな欲情が乗っている。
男は普段は敬語を使ったほうが機嫌が良いくせに、こっちから『誘う』時はこうしてタメ口を叩かれることに興奮するタチだった。
好みの相手に恭順を強制するのと同じくらい、向こうもヤリたくてヤっていると錯覚できるようなノリノリの行為も好きではあるのだろう。
それが偽物でも、結局オスなんてメスとして見ている生き物に好意を持たれて悪い気はしないのだ。
メスとして見られている側はたまったものではないが。女じゃないどころか、こちとらそもそも男としてだって未成熟な年齢だというのに。
とはいえ自分は10歳、弟は8歳。自分は半分くらいは大人で、弟はまだ半分も大人じゃないのだ。普通の大人が守ってくれないなら、より大人に近いほうが守ってやるしかない。
誇りも恥じらいも捨てて、男の目を凛から逸らすために冴が媚びるのもキスと同じで初めてじゃない。
「……いけない子だね。どこでそんな台詞を覚えたんだい?」
小悪魔的とも言える艶かしい目付きで挑発されて、男は冴の体を移動時間も惜しいとばかりにお姫様抱っこで持ち上げた。
テメェの部屋に置いてある俺や凛と歳の変わらねぇようなガキが犯されてるクソみたいなエロ漫画からだよ、と冴は心の中だけで吐き捨てた。架空じゃない法に触れるAVもあった。