>>122 ”歌う”ということ

>>122 ”歌う”ということ


RED時空の未来でウタウタの実を食べた歌手を目指してる女の子が能力を狙う組織から逃げてる時に自分の夢を終えてゆっくり余生を過ごしてた酒場でうたた寝してたルフィ(30〜40代)とすっ転んでルフィにぶつかる形で出会い能力のことや身の上話を聞いてウタのことを思い出し追われて追い詰められた女の子が能力で組織の追手を操ってやむを得ず同士討ちさせようと歌おうとするのを「歌はそういうもんじゃねーだろ。…な、ウタ。」とウタの笑顔を思い出しながらニシシと笑って追手と組織のボスをぶっ飛ばして女の子を救う話読んでみたいです。


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はぁ…はぁ……


「いたぞ!!逃がすな!!!!」


なんでこんなことに……


____私はごく普通の歌手をめざす音楽院の生徒だった

いつの間にかに机の上に置かれていた ”五線譜が描かれた果実”を食べるまでは


それ以降の私の歌声は”聞いた人の心を幸せにする”という評価を受けるようになった

私は嬉しかった……孤児院育ちの私には歌しかなかったから その歌で誰かを幸せに出来ることが…


けれどその才を認めるものは音楽院の先生やミュージシャン界隈、新聞社やファンの人達だけではなかった


その組織の名は”シュペルヴィエル” 彼らが掲げる旗や衣服にその文字が描かれていた

____活動内容は人攫い

奴らは突然私の前に現れて____

そして私は今まさに彼らに追われていた


…人混みだ!!上手く隠れられる

「街なら逃げれると思ってんのか?見つけるまで探し続けるからな!!」


どこか……どこか隠れ場所は

「____酒場…ここに逃げるとは思わないはず」


「_痛っ!!!!…はっ!!ごめんなさい!!!!」

しまった 勢い余ってカウンター席の人にぶつかってしまった


「___ん?…んぁ…」

「あわわ…居眠りの邪魔してしまい申し訳……」

「____おい居たか!?」

あいつらの声!?店の外のすぐ近くにいる


「ごめんなさい 匿ってください!!!!」

私は先程まで居眠りをしていた三十代男の体を盾にして酒場のドアの位置から見つからないように隠れた


「お前なんかやったのか?」

「何もやってないです 私はただ歌っただけで____」

見ず知らずの人に私は何故こうなったのかを事の初めから説明した


「____ってことなんです…」

「なるほど……」

「____ウタの能力か」


「? ウタ?」

「あ?あ〜お前らはもう知らないのか…ウタはなァ…歌が上手い____」

「ここか!?」

バタンと扉を勢いよく開けて人攫いの連中は入店した

客ではなく…取り立て屋のような立ち振る舞いで

____これ以上迷惑はかけられない


「____そのまま隠れてろ……ってあれ!?いねェ!!」


「…!!今通り過ぎた女!!アイツだ追え!!」

あいつらが店主を脅している間に私は彼らの横を通り抜けて酒場から森の方へと再び逃げた


誰かに迷惑をかけてでも逃げようとしたのがそもそも間違いだった

____それに酒場で自分の身の上を話すまで忘れていた

今の私には戦う力があったことを


「へへへ…自分から捕まりに来るなんてお利口だねェ」

「さぁ…大人しく腕を後ろに回してくれるかなぁ?その方が拘束しやすいんだよ」



___”五線譜が描かれた果実”を食べてからの変化は歌が上達しただけではない

…”それ”を初めて体感したのは休憩時間に友達と歌の練習をしていた時だった

ナニカ…心のうちにあるナニカを意識したまま歌うとその友達は眠ってしまった

さらに驚いたことに拍手が欲しいと思ったら眠ったはずの友達が手を大きく叩いて私に拍手をしたのだ


____自分の中にある力を意識して歌えば相手は眠り、眠れば操れる

普段は必要ない力だけど…今なら


この人達の息の根を止めることが出来る


「____おじさん達 私の歌が好きで捕らえに来たんでしょ?だったらまずは聞いていきなよ」


【⠀♪〜 】

「ストーーーップ!!!!」

何!?口を塞がれた!?

「…その歌声をそんなつまんねェことに使うなよ……その歌声は聞いた人達を幸せにするためにあるんだから」

「____な ウタ」


さっきの酒場のおじさん…


「なんだてめ____」

「リーダー!?」

「なんであいつの腕が伸び____」

彼らの言葉は続かない

次々と”不思議と伸びる”酒くさいおじさんの腕とその拳を受けて吹き飛ばされていたのだ

恐ろしかった人攫いの連中は次々と孤児院のボロ壁のように崩れていった


「んあ〜目覚めの運動にもならなかったな」

「……おじさん一体何者なの?」

「おれはルフィ!! お前のボディーガードだ!!」

「…え?ルフィって海賊王の名前…って私のボディーガード?何勝手に決めてるんですか!?」

「別にいいだろ?またお前が襲われるかもしれないし」


「…別に大丈夫ですよ 私には歌が」

「だから!!その歌声はあんな奴らを傷つける為じゃなくて聞いた人を幸せにするためにあるんだよ!!!!」

「…私…お金持ってないですよ 有名歌手になってボディーガードになってもらっても、お金は孤児院に寄付するので給料は払えない…」

「金なんていいよ別に そんなつまんねェもんのために守ったわけじゃないし」


「…じゃあ お願いしてもいいですか?」

「ああ!!それと約束するよ お前を絶対に守るって!!」

「よろしくお願いします これ私の電伝虫の番号です……あと」

「また会ったら話していただけますか」


「ウタという人について」


「ああ!!!!長くなるから覚悟しとけよ!!」





END

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