>119 オリキャラ注意

>119 オリキャラ注意


二人の子供を考えたら拾い子でも本当の子供でもどっちも良いなって思ったんで、姉が拾い子、弟が実子で昔の2人見たく競争しあうのを微笑ましく見てる2人と仲間とお祖父シャンたち

ある日、自分が実の子供では無いことを知った長女に自分たちがいかにムスメを愛しているかを説いて、弟も姉ちゃんは姉ちゃんが良いって泣き出して泣きながら自分は愛されているかを自覚


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⚠️オリキャラ注意⚠


・長女

名前 モンキー・D・アイ(9歳)

由来 D+ay(読み方はai)でday(特別な日)

髪は白髪。背中にかかるほどの長髪


・弟

名前 モンキー・D・ダン(7歳)

由来 dawn 夜明け 上の名前の法則に従えばD+awnで"アン"になるが女の名になるため元の単語読みでそのまま使う

髪は白と黒。イメージはウタの髪からうさぎ耳部分と肩にかかる後ろ髪を削除した形。ウタの赤髪の部分が黒色になっている、白部分の色はそのまま


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これは少し先の未来の話

大海賊時代が終わり、"新時代"の日が昇った頃の話


__夢のような冒険を終えたルフィは、赤髪の娘ウタと一緒の船に乗り行動を共にしていた

世界を知る機会を失っていた彼女は幼なじみと、殺しや略奪を嬉しむ海賊が消えた海を航海している


「……ルフィ あれなんだろう」

紅白髪の彼女が指す方には海王類に襲われたか、今や絶滅種となった海賊に襲われたか、そこら中が大破して船の役割を果たせなくなった木片が浮かび上がっていた


「____乗ってた人…全員死んでる」

「……ん?今あの箱動いたか?」

一部屋ほどの大きさの浮かぶ木片に足を着いた二人が探索していると、なんと頑丈な宝箱がひとりでに動き出したのだ


「…ゴクリ…開けるね」

恐る恐る二人が箱を開けると中には柔らかい毛布に包まれた一歳にも満たない赤ん坊が入っていたのだ

「何ィ!!?」

「かわいい〜!!」

ウタは空いた手で毛布ごと白髪の幼児を抱えあげ体を揺すった

「えへへ〜よしよし」

揺さぶることで幼児が笑顔になるとウタは心が満たされたのを感じた


「どうするかな〜こいつこのままだと死んじまうぞ」

「……」

未だ赤ん坊を離さない彼女は自分も拾われ子だということを思い出して、幼児に対してなにか不思議な縁を感じ取ったのだった

「……ルフィ この子私たちで育てよう」

「ん じゃあそうするか!」

人生の伴侶と決めた相手の決断に異を唱えることなく、麦わら帽子がもっとよく似合う男は幼なじみが抱える幼児の顔を見るために覗き込んだ

「今日からは おれがとーちゃんだ!よろしくな!!」

「なら私はお母さんだね。いつまでも離れないで一緒にいようね……そうだ名前も決めないと。女の子だから……」

「ヒツジ!ウサギ!イヌ!!」

「あんたはどういう名前にしようとしてるのよ……"アイ"。この子の名前はモンキー・D・アイ。」



こうしてまた広い世界に一組の家族が誕生した





____それから約一年。


女の赤子を引き取った彼らは予定よりも早く、大きな国ではなく港や街が発展している自然溢れる島に住居を築いて仲睦まじく暮らしていた


「ママ。おなかさわっていい?」

「いいよ。ママのお膝の上においで」

一年前とは違う事がいくつかある。

白髪の赤子はハイハイで歩くことと喋ることができるようになり、母親のウタのお腹は食事で満たされてもいないのに大きく膨れていた。もちろん幸せな生活で太った訳では無い

ルフィと血が繋がった赤子を孕んだのだ


「ドクンドクンしてる!!」

「んっ…この子も早くお姉ちゃんに会いたいみたいね!アイに触れられて喜んでるよ〜」

「アイ、お姉ちゃんになるの楽しみ!!」


「帰ったぞ〜!!」

「パパ〜!!!!」

食料を買い終えて帰宅したルフィが玄関を開けると、白髪の娘はウタの膝の上から降りて父親の方に動き出したのだ

父親の足元まで辿り着くとハイハイの体制からおしりを地面につけて体を起こして手を上に伸ばす

いわゆる"抱っこ待ち"というものだ


「アイ〜!!!!いい子にしてたか〜?」

買い物を置いて手が空いたルフィは両手を愛娘の脇に通らせて体を掴んだ後、腕を上げて高い高いをしてあげた

「うん!!」


「そうか〜!!いい子だな〜!!」

愛娘の良い返事を聞くとルフィはアイを自身の胸に抱き寄せて娘への優しさで包み込んだ

「……んぅ…」

「眠くなったのか?いいんだぞ このまま寝ても」

「……パパ…」

「んうぅぅ!!!!!!」

静寂を消し去るうめき声が二人の耳元に入り込む

それは妊婦のウタの叫びだった


「ウタ!!どうしたんだ!!?」

愛娘を抱き寄せたまま即座にルフィはソファーに座るウタの元に向かった

「……ルフィ…お腹痛い。も…もう産まれるのかも」

「そうなのか!なら街に戻って医者を呼んでくる!!アイはここに残ってママを守ってくれるか?」

「うん!!アイにまかせて」

その言葉をそのまま受け取った白髪の幼児はどこからかフライパンを持ち出して身構えた

「……ふふっ。勇敢だね」

そしてその様子を見て紅白髪の女性は汗を流し苦しみながらも微笑みを見せた




そしてそして……いくつかの苦痛の波があったがウタは無事に新たな命を産み落とした

「……スゥ…ルフィ…私…やったよ……」

「よくやったなウタ!!お前によく似た髪の男の子だぞ!!」

その赤子はウタの髪の毛の赤色が黒色に変わった髪色をしていた

「……アイ…弟に挨拶する?」


「おはよう。お姉ちゃんだよ!」

ルフィに抱えられた赤子が目の前に優しく置かれると、白髪の幼児は明るく挨拶する

この白黒の色をした髪を持つ赤子はモンキー・D・ダンと名付けられ二人の親とお姉ちゃんに愛されながら育てられた


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さらに七年後。

周りの住宅街から少し離れた自然溢れる丘の上で今日も一組の家族は悩み事など持つことなく楽しく暮らしている

特に九歳の娘のアイと七歳の息子のダンは父と母の真似事でよく勝負事をしている

中でも時折訪れる赤髪の祖父とその仲間たちが勝負を見守る時には特に力を入れていた


「行くよダン!」

「今日こそ姉ちゃんには負けねェ!」



今日の種目はチキンレース。

白髪の長い髪を揺らす長女はチキンを噛んで少しづつ飲み込んだが、白と黒の髪色を持つ弟はそんなちまちましたことはせずに三本のチキンを噛むことなく一気に口に含み飲み込んだ

だがレースに関係ないジュースを姉に手渡しされると弟のダンは手で受け取り一滴も残さずに飲み干す

飲み干したコップの底を机に叩いた頃には既に姉はゴールテープをくぐっていた

勝敗は呆気なく決まってしまったのだ


「みんな!今日もアイが勝ったよ〜!これで286勝なの!」

「そうかそうか!未だに連戦連勝とはさすがだな!」

勝者のアイは勝負を見て盛り上がった赤髪の祖父と仲間たちに可愛がられていた


「……むぅ〜」

一方未だに椅子に座っていた弟は姉の方を向いて羨ましそうにその光景を見つめている

「そんな顔すんなよ、いつかは勝てるって!」

「そうかな〜?年上には勝負事で勝てないってことはあんたが一番分かってるんじゃないの?ねえルフィ♡」

励ましたいのか追い打ちをかけたいのか二人の親は息子の傍に駆け寄り優しく声をかけてあげた


「むう〜。パパ〜!ママ〜!」

相反する言葉をかけられて不安になった息子は涙を浮かべて父と母の足に抱きついた

「あっ!ダンだけずるい!!」

髪がくしゃくしゃになってもなお頭を撫でる赤髪の手を振り払って、娘は両親と弟の元へと駆け出した


「アイも ぎゅ〜!」

そして娘も弟のように母と父そして弟に力強く抱きついた










「ウタ ルフィ、おれたちはそろそろ帰るよ。また来る時は久しぶりにお前たちの勝負を見せてくれ」

「うん!ルフィに勝つ姿を久しぶりに見せてあげるよ!!」

「い〜や!勝つのはおれだ!!おれがウタに勝つんだ!!」

「なにを〜!真剣勝負で私に勝ったことないくせに!!」


「あいつら喧嘩おっぱじめやがった…まだまだガキだな。お前たちはああいう風になるんじゃないぞ」

「え〜!私はママみたいになりたい!」

「おれもパパみたいになる!!」

「だーっはっはっは!お前たちはやっぱりあいつらの子供だな。また会う日まで元気でな」

孫たちの頭を一人づつ力強く撫でてから背中を向けて赤髪の祖父は仲間を連れて船に乗り港から消えてしまった


「そういえばパパとママの昔の姿を見たこと無かったな。アルバムがあったはずだから帰ったら見よう…ダンも見る?」

「見ない!それより森を走り回りたい」

「そう。暗くなる前に戻りなさいよ」


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「……」

言い合いの喧嘩を続ける両親を他所に、長女は家に帰り物置を漁っていた


「……!あったあった!!」

見つけ出したアルバムを広げると父の写真の下にお金の額が書かれた紙や、母のライブ開催時の新聞の切り抜きが保存されていた


「今とあんまり変わってないな〜」

今の父は少し髪が伸び、母は髪を結ばずに下ろしているが顔は全くと言っていいほど変わっていなかった

変化があるとすればWANTEDの文字が書かれた紙に添付されていた白髪になった父の写真だけだった

「……ここからはパパとママが一緒に写ってる」

個々の記事の切り抜きはここまでで、次のページをめくると両親二人だけの旅の記念写真が入っている

船の上に一緒に写りこんでいるものや、一緒にどこかの島でご飯を食べている写真、橋で大物を釣りあげた写真……


「……おかしい」

その全てに映る母の…母と呼べる女性のお腹は……


「………マ…マ」

ちっとも脹れていなかった。

「いや、そんなはずは無い!!」

きっと旅をした後に大きくなったのだろう。そんな希望を持って次のページをめくる


「…………嘘だ」

真実を受け入れられない少女は何度もページを前後させたが間に別のページは無い。先程見ていたページの次に入っていた写真は……

船をバックに港で小さい赤子を拾い上げる母とそれに抱きついた父の写真だった


「……違う!私はパパとママの!!」

何度も何度も確認した。写真を入れる順番を間違えたのではないか、前のページとは何年も時間の差があったのではないか。

あらゆる可能性を考えてよく見るために写真を取り出し手元に寄せた

するとアイはあることに気づいた

写真の裏には電伝虫が勝手に刻んだのだろうか日付が黒字で描かれている

そして赤子を抱き上げる写真の日付は、前のページの最後の写真の日付の一日後だった

白髪の少女の希望は冷たい現実に打ちひしがれたのだ


「私は…誰とも血が繋がって……」

「帰ったぞ〜!」

少女が俯く中、彼女を育てた男女が家の玄関を開けた


「ッ…!……これどういうこと!!」

二人を迎えるためではなく問い詰めるために玄関に向かった少女は二枚の写真をたんこぶが生えた男と横にいる男の反対方向を見て少しムッとしている女に見せつけた


「懐かしい写真だな〜!そこに写ってるのはアイの小さい頃だぞ!」

「……やっぱり…ならなんでこの人のお腹は脹れてないの!!」

怒りで頭に血が上る少女は写真の中の紅白髪の女性を指さした

もはや白髪の少女は目の前の女性を母とも呼べずにいたのだ


「……そういえば言ってなかったね。アイは……」

「アイはおれたちが船で拾った子供だ」

「………ッッ!」

血縁が全てという家族の形しか知らない少女は持っていた写真に爪痕を放り投げて家から飛び出す


「待ちなさい!アイ!アイ!」

育ての両親は愛娘を追いかけようとしたが、一度立ちどまり振り返った彼女の暗く冷たい目を見てしまうと足が動かなくなってしまう

そして少女は森の中へと消えてしまった


「姉ちゃん?どうしたんだ?」

「……ッ!私はあんたのお姉ちゃんじゃない!!」

森で出会った二歳年下の少年にも冷たく当たり、丘を下って目的地も無く走り続けた


(私は家族じゃなかった!ただの拾われ子だった!あの人たちの家族ごっこに付き合わされただけだったんだ!!)

少女の足は人気の少ない港町で止まったが涙だけはどうしても止まらない


そして実は彼女が丘の森を抜けた時からそんな姿の少女を追いかけている者がいた。そしてその人物は少女の背後に飛び出す


「……ほっといてよ」

きっと私を育てたあの人たちだと感じた少女は振り返らずに涙声で話しかける

「そうはいかねェな……嬢ちゃん」

その人物の声は初めて聞くものだった

危険を察知し距離を置こうと前方に飛び出す体制を取った彼女だったが動く前に知らない男の太い手で左腕を掴まれてしまう

「パパ!ママ!助け…」

「呼ばせねェよ!」

屈強な右手に口を押えられ抵抗力が無くなると裏路地に引きづられる

「目的地まで大人しくしてろ」

どうやらここからさらに移動するようだ

口を押えられ足が地面に届かなくなるまで体を持ち上げられると、少女は悲しみではなく生まれて初めての恐怖の涙を流し始める


「お前があいつらの元を離れてくれて助かったよ。これで赤髪海賊団が持つ莫大な宝の引換券が手に入った!」

……何を言っているんだこの男は。

私なんかが…血が一切繋がっていない私がおじいちゃんたちの弱点になり得るわけが無いのに

「赤髪海賊団がよくやってくる島と聞いておれたち絶滅種の海賊は何年も前にこの島にやってきた……確かに奴らは何度もこの島に来て必ず丘の上を訪れた。そこに宝があると考えたおれたちは偵察兵に奴らの後を追わせた。」


「帰ってきた奴はおれたちに見たもの聞いたことを全て楽しそうに話したよ。そこには"奴らの家族がいました"ってな!そこでおれは考えた!その内の誰かを攫って宝と交換しようってな!」


「と言っても"麦わら"と"歌姫"が見守る中でお前たちのガキのどちらかを攫うのは不可能だった。……だがさっきのお前は一人だった!!ありがとよ!」


少女はずっと俯いていたため気づかなかったが男の足は港に着いていた

そして顔を上げると目の前には船があり入口には大きな帽子を被った男が出迎えり口を開く

「さァ そしてここがお前の新しい家だ」


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「……」

もう少女は話せない

口をテープで塞がれ体は縄できつく縛られているからでは無い。

生まれて初めて体験する恐怖心に苦しめられていたからだ

誰もいない暗く汚い部屋で少女は涙を流し続けた

「もうすぐ船が出航する。良かったな、またじいちゃんに会えるぞ……五体満足とは限らないがな」

海賊団の船長であろう男はサーベルを抜き、その切っ先を動かせない少女の左肩にそっと乗せた

少女は生きた心地がしなかっただろう。

自分が血の繋がっていない実の孫でないなら祖父が交渉に応じないとも考えてしまっていたからだ

そうなれば私は……

「…フゥ!フゥ!フゥ!」

「おい暴れるな!!」

発作とも思える不規則な動きをし始めた少女を持ち上げると反対側の壁に投げつけた

「…フゥン!!」

……だれか…だれか助けて



……ママ…パパ。




【🎶〜____】

「あ!?おい誰だこんな大音量で音楽を流してるやつは!!」

その音楽は海賊船の船内全てに響いた

どこからか流れたその音楽に海賊は苛立ち、発生源を見つけ出してやろうとしたが誰も見つけられずに音楽は止まった。

だが少女だけはその音楽を聴いて何故か安心できた

それは幼い頃に少女を眠らせるためにある女性が歌っていた子守唄だったのだ


「……うっ、うわ〜!!」

音楽が止まると今度は船員の悲鳴が船内に響き渡る。

それはひとりが叫び終わると別の誰かが叫び始めるため鳴り止むことなど無い

船長と少女がただ一つの部屋の入口を見ると廊下では少女を誘拐した大男がどこからか転がってきた

その大男が最後に悲鳴を上げた者だったため飛ばされた廊下からは足音がトントンと聞こえ出す


「……お前か!!」

____なんで来てくれたの


「私の娘を返せ」

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「"歌姫"ウタ……歌が上手いだけのただの女とは思っていたがここまでやるとはな さすがは赤髪の娘だ……だが」

「こうすればお前は何も出来ないだろう?」

船長はサーベルを再び抜き、今度は白髪の少女の喉元に向ける

「……?だから何?」

だが少女の母親は一切物怖じせずにからかうようなニヤケ顔で相手をバカにした

「何って……なんだこれは!?」

再度手に持ったものを確認すると船長が持っていたサーベルはいつの間にか花束に変わっていたのだ


「さ、こんな人無視してお家に帰ろうね〜」

ズボンに隠した武器も花束に変わって慌てる男を無視して、愛娘の拘束を解いた

「ママ!ごめんなさい!私っ…」

「もう大丈夫。大丈夫だからね」

泣きじゃくる愛娘を優しく抱き寄せると紅白髪の母親は背中におぶって暗く汚い部屋から光さす廊下へと足を運んだ


泣きじゃくる少女は知らない。

部屋を出た直後に海賊団の船長が、考えたくもない苦痛を歌姫によって経験させられたことを


そして海賊を取り締まるものによって現実でも苦痛を味わうことになったことも


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____夕方。

いつからか眠っていたアイは母の背中で目を覚ました

「んっ……」

「あっ起きた?」

「ママ……ママぁ!!」

愛娘は再び母の背中で泣きじゃくり、衣服を汚した

「よしよし…大丈夫。もう怖いものは無いからね」

「ママ!ごめんなさい 私っ!ママのことを血が繋がってないからママじゃないって言って!!私を愛してくれたのに」

「…私もアイの気持ちが少し分かるよ。私もシャンクスとは血が繋がっていないから」

「……ママも?」

「うん。でも今のアイと同じ、血の繋がりよりも絆が大事って気づいていたから。だから血は繋がってなくても、私は今もシャンクスやみんなと家族なんだ!」

…そうだよね。血が繋がってなくなたって家族なのは変わらない。私はパパとママの娘なんだ。

____帰ったらダンにも謝らないと


「……アイ。」

「ん?」


「私がママでもいい?」

「……うん!うん!!ママがいい!」

泣きじゃくる家族は夕日の色がかかった橙色の涙を地面に流して丘を上った

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「……ぐすん。」

自宅では弟は姉に拒絶されたことを受けて父の膝の上で泣き続けたが未だにその涙は枯れない

「大丈夫。お姉ちゃんはイラついてただけでお前のことはちゃんと弟と思ってるからな」


「ルフィ ダン!帰ったよ」

「……ただいま」

玄関を開ける頃には二人は泣きやみ、手を繋いで立っていた

「ほら帰ったぞ」

ルフィは優しい声で息子に囁き、玄関までの道を後押しする


「……ダン」

愛娘の向かい側には俯く少年が立つ。

「…私たちは血が繋がっていないけど、私がお姉ちゃんでも……」

「アイがお姉ちゃんじゃなきゃやだ!!」

「ありがとう ダン。」

家族は年月をかけて培った固い絆で再び結束した




そして夕食は家族四人で仲睦まじくテーブルを囲んだのだった




END

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