11-3:5号

11-3:5号

3号の人

「やあ、また会ったね3号」

「…な、何の用ですか」

オリジナルとの会話を終えペイル寮に戻る帰り道、また5号に声をかけられる。


「まーたアイツと話してたの?

 こりないねえ」

「別にいいじゃない、ですか

 何なんですか」

「僕はさ、生きたいんだよ。どんな手を使っても

 ガンダム実験のモルモットになるなんてゴメンだ」

「はい?」


急に話が見えなくなった。何が言いたいんだこの人は。


「でもさ、君は違うよね

 アイツのためなら自分が犠牲になってもいいと思ってる」

「…! それは…」

「ただでさえ命が限られてるのに、他人にかまってていいわけ?

 もうちょっと身の振り方、考えたほうがいいと思うけどな~」

「…あ、あなたにどうこう言われる筋合いはないです」

3号は5号と目も合わせず横を通り過ぎていった。


「…まったく、お節介焼きもほどほどにしないと『あいつ』みたいに早死にするよ?

 …『おまえ』だってそんなの望んでないだろ?」

5号は虚空に独り言を投げかけた。

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