11回目

11回目


聖地から逃げ戻ったドフラミンゴ(♀)は、ある病に侵されていた。

14年の歳月で五感の全てを失い、食事をとれば嘔吐し、肘付近に骨が生み出されて痛覚が鋭くなるという原因不明の病は日常生活もままならず、彼女は『平和な土地』で1人暮らしをしていた。

その情報を得たロシナンテ(♀)はセンゴクと治療のできる医者を連れて『平和な土地』へと向かう。


突然訪れたロシナンテをドフラミンゴは張り巡らせたイトで把握するが、コミュニケーションは取れず首を振る。

その様子に無視をされたのだと思って号泣するロシナンテだったが、弱々しく伸ばされた手に触れても反応が鈍いことから自分が思っているよりもドフラミンゴの症状が酷いことに気付く。


姉上を早く医者に見せようとロシナンテは連れ出そうとするが、モブに捕まってしまう。

ドフラミンゴが身振り手振りで自分を代わりに、と訴えるが聞き入れられず、ロシナンテは殴られながら引きずられていく。

それを五感のないドフラミンゴは理解しきれずにいたが、ロシナンテから持たされていたセンゴクとの連絡手段である小型電伝虫から船で待つセンゴクへ連絡が行き、嫌な予感がしていたセンゴクが駆け付けたことで事なきを得た。


船へと連れて行かれたドフラミンゴはすぐに治療を受け、8ヶ月をかけて日常生活には困らない程度にまで回復した。

しかし寿命が延びることはなく、医者は余命10年だとドフラミンゴに告げる。

余命宣告を受けたドフラミンゴは医者へ口止めし、ロシナンテとセンゴクには告げないことを決める。


ドフラミンゴは穏やかに息を引き取るまでの10年間、センゴクとロシナンテと共に過ごしたのだった。

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