>>103 鼬の最後っ屁

>>103 鼬の最後っ屁

海賊王になったルフィがエレジア事件後に生存したウタにプロポーズして数年後、ウタの外見が一切変わらない事を不審に思い色々調べたらトットムジカの呪いでウタの歳を取る速度がかなり遅くなり不老に近い状態だと判明呪いをとく方法は無いためどんどん老けていくルフィに対…


「なァウタ」

「なにルフィ?」


「おれ海賊王になったからこの帽子がもっと良く似合う男になっただろ?」

「そうねェ〜」

「だからさ! おれとケッコンしてくれよ!!」

「ぶふっ…はははは!!!!」


「____喜んで。」


海賊王と世界の歌姫の夫婦は小さな島で二人きりで平和に暮らしました




____絵本ならこれでハッピーエンドだろう

だがこのお話は絵に描いた誰もが幸せなお話では終わらない


物語が狂い始めたのはそれから数年後

それは麦わらの一味が再開した日だった


「みんな久しぶり!!…あれ?ゾロやサンジがいねェな?」

「ゾロは行方不明だしサンジならプリンとグルメ旅行に出てるみたいだぞ!!」

「そっか!!にしてもお前ら変わったな〜チョッパーなんてこんなに立派な角が生えたじゃねェか!!」

「そんなに褒められても嬉しくね〜ぞ コノヤロ〜」

「変わっていないといえばウタぐらいね私達は見た目が老けたからな〜」

「ナミはまだまだ若く見えるよ!」

「____ちょっといいかしら」


神妙な顔になったロビンはウタの顔に近づき彼女の顔を観察した

「ロビン?どうかした?」

「……ルフィ ウタと暮らして彼女の姿に変化はあった?」

「んなもんねェぞ ウタはいつまでも綺麗なままだ!!」

「ルフィ〜♡」

「……そう…みんなこれからエレジアに向かうわよ……真実を知るために」

「?」


サニー号に乗った一同はナミの世界海図を頼りにジンベエの舵操作でエレジアへと向かったのだった


「……ルフィ…私の身に何か起きてるのかな?」

「心配すんなって!!もし起きてたとしてもロビンが解決してくれるさ!!」




暫しの時が経ちエレジアへ


「懐かしいな〜ゴードンは他の島で音楽教室開いてもう居ないから、今じゃすっかり無人島だね」

「で?どこに向かうんだ?」

「エレジア城よ…厳密に言えばその地下深く…以前私たちがウタワールドについて調べた場所よ」

「おれが天井を燃やしたあそこか〜!!そういえば壊れたのはウタワールドの方だったから現実では崩壊してないのか 今度は柱を壊すなよフランキー」

「アウ!分かってんよ」


話している内にいつの間にか一行は目的地であるエレジア城の地下にたどり着いていた


「……そういえばそもそもそんなことになったのはあの変なロボットがいたからだよな」

「あいつらが歌の世界にいたってことはこっちにも____」


……ガシャ…ガシャ


「やっぱりいた〜!!あんたたち私は前と同じくロビンを守るからあいつらやっつけて 建物を崩さないように気をつけて戦いなさいよ!!」


「よし!!久しぶりにいくぞ お前ら!!!!」

「おう!!!!」




「そういえばロビンが探している物ってどんなの?」

「____トットムジカについてよ」




________________


「これで静かになりましたね」

「建物の被害もなし…スーパーな決着だったな!!」

「ロビン探し物は見つかったか?」


「……ええ…」

「見つかったのになんでそんなに悲しそうなんだよ」

「……ルフィ…ウタの体には呪いがかけられていたの…トットムジカの呪いが」

「____ん?」


「トットムジカを完全なる姿で呼び出したものは体の成長が止まってしまうの」

「…そんな…私の体はもうこれ以上成長しないの」

「……そうよ…それが何度でもウタウタの実の能力者に歌ってもらうためにと考えたトットムジカが作りだした呪い」

「……ルフィと成長することが…私には出来ないの……」


書籍を全て読みといても呪いの解除方法が見つからなかったため悔しかったが一行は元の場所に戻り心に靄を残したまま解散した



「……ルフィ…」

「ウタ…良かったな!変わらないってことは綺麗なままでいられるんだぞ!!」

「…無理して励まさなくてもいいよ」


____ルフィと一緒に老けたかったな





さらに数十年後


やはりウタは時間が止まっているかのように成長できずにルフィはそんな彼女を置いて老けてしまっていた


「ウタ!!おれの肉食ったな!!」

「早く食べないのが悪いんだよ〜!!」


だからといって二人の生活に悲壮感などはなかった

一方だけが姿が変わろうが二人は相変わらず楽しそうだった


「____なァウタ…おれが死んでも他の奴とはケッコンすんなよ」

「は?そんなのする訳ないじゃん!!見くびらないでよね私はルフィ一筋なんだから」

「だよな!ありがとうウタ」


END






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さらに数百年後


「____あぁ寂しいな」


今日も紅白髪の少女は泥だらけの姿で最愛の人の…劣化によりいくつもの箇所が欠けてしまった墓石に寄りかかっていた


完結

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