>>100 元海兵と元海賊

>>100 元海兵と元海賊


シャンクスとルフィが絶交して山賊にボコされるシーンで山賊が「アイツ(港を監視してた仲間)の言った通りだな」と言ってたのが聞こえてルフィが自分の情報を渡したのはシャンクスなんじゃないかと思いながらボコされるが偶々帰ってきたガープに助けられてそのままシャンクスと仲直りする事無く海軍√に入り海賊嫌いの英雄として大活躍


だが休日に偶々訪れたエレジアでウタが歌手として普通に活動している姿を見て(俺は何か勘違いをしていたのではないか、俺の今までは何だったんだ)と思いながらエレジアを立ち去り数日後に天竜人の蛮行を見て目の光を失くし半ば無理矢理海軍を辞めてエレジアでウタのライブに入り浸りライブ外でも曲を聞き続けるようになる


ウタのライブ中に天竜人が来て無理矢理ウタを連れて行こうとした所をルフィがぶっ飛ばして最悪なタイミングで再開する2人(ウタは新聞でルフィを見る事は多々会った)

そのまま数ヶ月逃げ回って心身共に疲弊して捕まりそうになった所でシャンクスに助けられる所が見たいです


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「もう絶交だ〜!!!!」

夕暮れの港で少年は赤髪の船長と決別した


____なんで…なんで教えてくれないんだよ…ウタに何があったんだよ!!!!


誰にも追われることなく少年はどこかへと走り出した



後日、少年は海賊たちのいる酒場では無く再び港へと来ていた

この場所で待っていても待ち人がやってくるわけないと彼自身も分かっているはずなのに


静かに海の先を見渡す少年の後ろから現れたのは副船長のベックマンだった

少年は彼に

「お頭が言うまでもうこの話は聞かないでほしい」

と言われたのだった

他にも「人間喋れないことの一つや二つある」

とも言われたが少年は納得出来ずにムカムカを抱えたまま山へと駆け出した



目に映るは彼女と共に昇った崖

楽しかった思い出が今の彼をより苦しめた


「この間のチビじゃねェか!」

彼の横で揺れた草むらからは二人の山賊が現れた

実はこの二人、以前ウタに絡みルフィとウタに返り討ちにあったことで少年少女にまんまと逃げられた山賊だったのだ

「今日は一人か?」

「"あいつ"の言った通りだったな」



「あいつ?まさかシャン___」

「おーっとお話はここまでだ!」

「この前はよくもやってくれたな!!」

山賊達の復讐が始まった



彼らの拳の殴打は夕方になっても終わらない

少年の顔が腫れようが涙をたれ流そうが容赦はしない

それが山賊というものなのだろう

それが彼らの生きざまなのだろう


抵抗する力も逃げる力もない少年は自身の弱さを痛感して涙を流し続け、同時にあることを考え続けていた

シャンクスが自分を痛めつけて楽しむために山賊に情報を渡したのではないかと


「……あ…ああ」

「へへ…こいつ壊れちまったか?」

「もう少し声を上げろよな!!」


「うそだよな…シャン…クス……」

「あ〜あ〜…意識なくなったぜ」

「楽しみはもう終わりか〜!…あばよクソガキ」

山賊のサーベルが彼の喉元を切り裂く

……ことは無かった


「おまえら わしの孫に何しとるんじゃ!!!!」

山賊の拳よりも更に大きく比較にならないほどの威力を秘めた拳骨が二人の山賊を地面の奥底まで沈めた


「……ルフィこんなになりおって…」

少年の祖父を名乗る男はボロボロの少年を抱えて山を降りた


____シャンクス…もしかしてウタの事も…売ったのか?


……"海賊なんて嫌いだ"




それから十二年後


あの日から一度も赤髪海賊団とは会わずにいた彼は祖父の元で激しい修行の日々を乗り越えて屈強な海兵となった

彼は祖父譲りの拳骨でいくつもの海戦をくぐりぬけ何隻もの海賊船を沈めて何組もの海賊団を壊滅させたのだった

中でも有名なのは七武海であるクロコダイルとドフラミンゴの討伐だろう

悪事を働いた七武海を捕まえる彼の姿は英雄とも味方の戦力を減らす厄介者とも呼ばれていた

だが本人はどんな呼ばれ方をされようと気にしていなかった

どんな呼ばれ方をされようがそれで海賊が減る訳では無いのだから


それに彼は一番倒したい海賊団に接触できずにいた____



「…今回の島にいた海賊は全部捕まえた インペルダウンまでの搬送は任せるぞ」

「ルフィ中将はこれからどうするんですか?」

「休暇…最近また元気がないからってじいちゃんに無理やり取らされた」


実際ルフィは元気が無く目にはクマが出来ていた

それは別に彼が頑張りすぎたからなどではない

海軍に入った二年前からずっと…海賊を狩れば狩るほど呪いのように彼の性格は入隊時よりも更に暗くなり、それから二年後に中将に昇進してからは目に消えぬクマが出来ていたのだ


「そうですか!ならエレジアなんてどうです?あの島には歌姫がいてよくライブを開催しているんですよ」

「……ん」


近寄り難い雰囲気を漂わせる中将だが彼の部下だけは他の海兵とは違い今もなお親身になって接していた


「…気をつけて帰れよ」

「!! はい!ありがとうございます!!」

久しぶりに中将の優しさが見れたからか桃色髪の男は嬉しそうに、この場から離れて行く彼の背中を見送った



荒波や海王類などものともしない彼は小さな小舟に乗り、貰ったエターナルポースを頼りにエレジアへと向かう




________________


「うわ〜…あれ海王類の骨か?」

ルフィ中将は海王類の骨で作られたライブ会場なる場所へたどり着いた


「人が多いな…チケットも無いしステージの上から聴くか」


彼は海王類の中骨の上に座り曇りなき空を見上げてライブの開始を待った


「歌か〜……」

___歌姫はウタ…なわけないか……



観客でぎゅうぎゅう詰めのライブ会場が途端に静かになる

歌姫のライブが始まるのだろう



【 ど〜して〜 あの日遊んだ海の〜♪ 】

「……この歌声____」


「ウタだ」


「___なんだよ…シャンクスの言った通りウタは歌手になってたじゃねェか」

「もしかして山賊に襲われた日もおれの勘違いだったのか」

「おれはずっと勘違いして自由じゃない海軍に入って決められた航路だけを進むつまらない仕事をしていたのか」


「頭痛くなってきた…休暇はやめて…」


「他に行き場所がねェ フーシャ村は十二年も顔を見せてないから今更帰れねェし他に行きたい島もねェ…だからってこのままいたらウタに見られちまう」


「こんな姿になったおれをあいつに見せたくない」

「あいつが憧れているのは海賊だから」


"海軍中将"は彼女の歌声が届かない海の果てへと小舟で漕ぎ出した


その後はどこの島にもよらずにルフィは孤独の休暇を海の上で終えた


________________


____あいつの歌…頭に残るな


「……フィ中将!!…ルフィさん!!!!」

「うわ!!…"コビー"か…」


「ルフィさん…じゃなかったルフィ中将緊急出動命令です」

「……どこに?」

「シャボンディ諸島です 内容は天竜人の護衛のためです」

「____あんなやつらを守るのか」

「仕方ないですよ それも海兵の仕事なんですから」


「断れるわけもないしさっさと行って任務をしてるフリして、あいつらの近くに立って護衛が終わるまで待つか」

「サボりはダメですよ とにかく向かって何も起こらないよう願いましょう」


海軍本部から一隻の軍艦が出撃した




「____これを護衛しろってか」


海軍中将が見る先には奴隷と呼ばれる人間に乗る金魚鉢のようなもので頭を包んだ男がいる

あれが海軍が最優先で守る対象"天竜人"

ある意味 海でいちばん自由な男だろう


「……なぁコビー…守る人間が違うくないか?」

目と鼻の先でその男がこの島の女性を無理やり連れて帰ろうとしても中将は何も出来ない…何もしてはならない


「____我慢しましょう」

二人は拳を握りしめて任務が終わるのを待った




「____やめるよ」

ルフィは海軍元帥のセンゴクに辞表を出していた

「ガープには言ったのか?」

「言ったから"こうなった"んだよ」

海軍中将の顔には包帯が巻かれていた

祖父の怒りの拳骨は彼の鉄塊と武装色の覇気による重装甲の肌を容易く砕いたのだった


「____やめてどうする?これからどこに行く?」

「……」

「何もなしか…もちろん分かっているだろうがお前は海賊達に恨まれている こんなこと言う必要も無いだろうが気をつけて過ごせよ」

「____仏のおっさんもな」


"ルフィ"は正義の文字がない真っ白な帆を掲げて波風の運ぶまま、どこかへと漕ぎ出した



________________


「なんでここに着いちまったんだ」


彼の小舟がたどり着いたのは再び海王類の骨が利用されたライブ会場

____歌姫のいるエレジアだった


「今日もライブしてるのか…あいつは 十二年頑張って歌姫になったってのに おれは勘違いで海賊を恨んで なりたくもない海兵になって、海兵として名を上げて……そしてその名を捨てて……」


「____おれの十二年はなんだったんだろうな」


【⠀♪____ 】


「あいつの歌声を聞いてると気持ちが落ち着く…しばらくここにいるか」

歌姫に見つからない場所でルフィは彼女の歌を聞くことにした


____ルフィも彼女の歌声に救われる人間のひとりになっていた




____数日後


ライブ会場の天井でもある海王類の骨の上はすっかりルフィの住居となっていた


「____んあ〜…そろそろライブが始まる時間か」


「みんな〜!!今日も来てくれてありがとう!!」

「今日もまた始まった____ッ!?なんだ…やな予感がする」



「そこのお前 わちしの為に子守唄を歌うだえ〜」

予感は的中 ステージに現れたのはルフィが海軍を辞めた原因

天竜人であった


「さあ天竜人様がお前をご所望だ」

「聖地までご同行願おう」

黒のスーツを着た天竜人の警備の者が歌姫に近づく

「あんたたち何言ってんの?」

「いいから来るんだ!!」


「いや…離して!!!!」

彼女の歌を楽しみにしていた誰もが天竜人に頭を下げる中、彼女は今まさに聖地に連れ去られようとしていた


_彼がいなければそうなっていただろう


それは弾丸のように波乱のステージへ突撃し土煙を巻き上げる

誰もが困惑する中冷静に天竜人の護衛でもある付き人を歌姫から突き放し彼女を守るように優しく両手で抱き上げた


「ごほっ…お前は…なぜ海兵のお前が 私達の邪魔をする!!」

「おれはもう海兵じゃねェよ…それに海兵でも同じことをしてたよ」

「そんなことどうでもいいえ!!早くその女を寄越すえ!!!!」


「……ルフィ?」

「ウタ…ひとまずここから逃げるぞ」

ルフィは"無意識の覇王色の覇気"を放ち彼女の体を抱えたままステージから逃げ出した

彼女を抱える手が空いていたのなら間違いなく天竜人一行をかつて山賊が彼にやったように殴り倒していただろう



向かう先は白い帆の小舟

ルフィが乗っていた船である

その小舟はこの島ではないどこかへと漕ぎ出した


「……ルフィ…久しぶりだね…」

「____ウタ…ごめんな…」

その謝罪の意味はなんだろうか


海賊ではなく海兵になったことか

今まで会おうとしなかったことか

黒服の男に体を触れられる前に守れなかったことか

彼女を攫おうとした天竜人を殴れなかったことか


「……海兵になったんだね 新聞で何度も活躍を見たよ…市民を守ってるんだよね…偉いよ!!」

「___もう海兵じゃねェ…最近辞めたんだ」

「そっか!!…そう…なんだね」

「嬉しそうだったな 分かってたよおれが海兵だと嫌なんだよな」


「……私はステージ上にいたのにずっと会いに来なかった方が嫌だったよ」

「知ってたのか…ウタにはこんな姿見せたくなかったんだ」

「____確かに髪はくしゃくしゃだし目には酷いクマ、あれだけなりたかった海賊にならずに海兵になって…そして海兵も辞めた」

「それでもルフィはルフィだよ…私は嫌いにならない」

「そっか…ありがとう」


「____なぁ…ウタの事聞かせてくれよ シャンクスと別れてからここまで何やってたんだ?」

「私は……普通に歌手になって気づいたら歌姫って呼ばれてたの!!」

「……そっか」


「____ルフィは?なんで海兵になったの?」

「おれは…たまたまだ」

「たまたまで"海賊嫌い"になったの?」

「そうだ」

「……ふーん」


ウタはシャンクスと別れた日に起きたことを、

ルフィはシャンクスと最後に会った日のことを話せずにいた


久しぶりの再会だというのに二人の気持ちは曇ったまま、それでも船は進み続けた



「これから私はどうなるの?」

「海軍に追われる…おれもな」

「……ごめんね…私のせいで」

「悪いのはあいつらだ ウタはなんも悪くねェよ」


「____やっぱり一年前に自首するんだった…そうすればこんなことには」

「ウタ?何言ってんだ?」

「……もう隠し事するのはやめる…何があったかっていうと」


少女は話し始めた

シャンクスと別れた日にここでトットムジカを歌い国王を除いた全ての国民を殺してしまったこと

勘違いでその罪を自分たちのせいにして置いてけぼりにしたシャンクス達を恨んでしまったこと


「____そうだったのか…シャンクスは何一つ悪くなかったのか……」

「でも悪いことばかりじゃなかったよ」

「新聞であんたの活躍を見て私も頑張らなきゃって思えたからこそ今の私がいるんだよ…だから……ありがとう」


「____ウタが話したならおれも話さなきゃな……」


ルフィも語った

幼い日にシャンクスと絶交したことを

勘違いで山賊に自分を襲わせたのがシャンクスだと思い込んでいたこと

数日前に歌姫となったウタの姿を見て全てが勘違いだったと知ったことを


「____そっか…あんたも色々あったんだね」

「……おれたちシャンクスのこと誤解してたな」

「「____また逢いたい。」」




二人を運ぶ小舟は数日かけて別の島へとたどり着いた

ルフィはそこでもう少し大きい別の船を買う予定だったが海軍が既に二人を追っていたため、悠長に買っている時間などないため仕方なくカウンターに値段以上の金額を置いて売られている船を盗むことにしたのだった


「これじゃあまるで海賊だね」

「……そっか!行き先も分からずに海を渡ってるんだもんな!!」

「おれたちは自由な海賊だ!!!!」

ルフィは久々にはしゃいだ

こんな元気な彼の姿は十二年振りだろう


「…そうだね 自由だね」

私がやった事は結果的には彼を喜ばすことが出来たようだ

だけどこれから先はルフィのかつての仲間達が私たちを追ってくる

かつての仲間と戦って…ルフィの心は持つのだろうか




____一週間後

私の心配は無用だった

ルフィはかつての仲間に追われているというのに楽しそうにわたしとの逃亡生活を送っている


海の上では私が子守唄を歌っていたからか ルフィのクマはすっかり消えていた


ずっと憧れていた自由な海賊になれてルフィは満足しているのだろう

____でも私は許せない

ルフィをこんな目に遭わせてしまった 愚かな自分を……


私が彼にできることと言ったら子守唄を歌うことと彼の前で笑顔でいることだけだった



____さらに数ヶ月後


終わりの見えない逃亡生活は未だ続いていた

そもそもどうすればこの生活が終わるのかすら私たちには分からない

私たちが二人とも無事で指名手配を終わらせるには一体どうすれば……


____え?私が自首すれば解決するって?

甘いよ…既に天竜人に逆らったことでルフィにも重い罪が課せられてるし、私が自首することをルフィは許さない

それに今まで護ってもらったのにここで諦めたら彼の努力が無駄になってしまう


……この世界は私たちにとっては地獄だ



「ウタ…食い物買ってきたぞ」

「ありがとう」


現在私達は小さな島の森で過ごしている

そして今日もルフィは私のために食料を盗んで拠点にまで持ってきてくれた


逃亡中に足を負傷して動けなくなった私のために


「ルフィ…食べよう」

「いらねェ…食べろ」

「…分かったよ」


「この島の電伝虫はすべて盗んだけどいつ海軍がこの島に着くか分からない」

「休める時に休んで食べれる時に食べよう…な?」


「____だったらルフィも休んでよ…ルフィも食べてよ……」

「…それもできねェ いつ海軍が来るかわからないからな」

「……ッ!!!!」

意地でも眠らせてやる


【⠀♪____ 】

「やめろ!!!!」

「むぐっ!?」

……口を塞がれた


「ごめんな…今はお前の歌を聞く気分じゃないんだよ……」

「……」

今は頷くしかないか


「分かってくれたか ありがとな」

「……ぷはぁ………うん もうしない」

「!! ウタ…海軍が来た 行ってくる」

「……そんな体で?市民から食料盗むのにも一苦労のあんたが?……私を運んで 歌って終わらせるから」

「だからってお前を連れて行くわけにもいかねェよ それにお前の歌はそんなことのために使うもんじゃねェ」


「____作戦会議はもういいか」

「!?」

蓄積された疲労からかルフィの見聞色の覇気は正常に働いていなかったのだ

二人は既に何人もの海軍中将に囲まれていた

……そのメンバーの中にルフィに攻撃を躊躇する人物はいない

正義を優先する模範的な海兵しかいないのだから


「……ぐるるる…」

戦う力のないルフィは唸り声を上げて海軍中将達を睨みつけた


ウタが歌うという選択肢は絶たれていた

全員がヘッドホンを装着していたのだ


____打つ手なし

二人の逃亡生活に終わりが見えた

しかしそれは絶望の道に繋がる終わり方だった


「……行くぞ!!」

何人もの中将が一気に森の中にいるボロボロの二人へと襲いかかる


___ことはなかった


ブオオォォン!!と音と共にどこかから溢れた覇王色の覇気が襲いかかる中将達を吹き飛ばしたのだ


その覇気の主はいつの間にかルフィとウタの隣に座り二人の弱った体を抱き寄せていた


「……元の場所に帰れ 海軍」

それでいて敵には怒りの形相で睨みつけていた


その人物をこの場の誰もが知っていた

ウタは父親として

海兵は倒すべき敵として

ルフィは……友達として


「シャンクス……」


「……この状況は我々だけの手には追えんな…帰るぞ」

下手に四皇に手を出せない海軍中将は盗まれた電伝虫を取り返してから大人しく彼らの元から離れた


「……これで邪魔者はいなくなったな」

「シャンクスおれが勘違いしてた…シャンクスはウタのことを庇ってたんだな…それなのにあんなに何があったかなんて聞いて…ごめんな」

「私もシャンクスのこと誤解してたよ…シャンクスが守ってくれたから私は歌手になれた…ありがとう」


「…今はその話はよそう 今は成長したお前たちを抱き寄せていたいんだ」

「大きくなったな二人とも」


「「……シャンクス」」


赤髪の船に乗せられて、二人の逃亡生活はようやく終わりを迎えた




ニュースクーが運ぶ新聞の一面

世界的反逆者二名 赤髪海賊団に加盟


「おれ達の仲間と知れれば追いかけてくる奴らは減るし、これでお前たちの逃亡生活も終わるだろう」

「つまりここからは____」


「二人の新婚生活だな!!」


「「何言ってんだアホシャンクス!!」」


「でも結婚はするだろ?」


「するぞ」

「するよ」


運命に悩まされたふたりだったが何もかもが彼らに牙を向いていたという訳では無い

帰るべき場所も受け入れる家族も、ふたりには残されていた



END

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