1章 再生都市ヴァルハラ

1章 再生都市ヴァルハラ


??「ここが再生都市ヴァルハラかぁ…」

駅から歩いて5分ほど。大きなビルが建っている。ヴァルハラの中でも重要な施設だろう。

??「すいません…ここに来るように言われたものですが…」

スタッフ「はい、もしかして転入者って呼ばれる人でしょうか…」

??「はい。名前は忘れちゃって…」

スタッフ「そうですか。あと、あなたに会いたいという人がいるようです。応接室までどうぞ」

そう言われついていくと、応接室に案内された。応接室には、白髪の女子高校生がいた。近くには刀などが浮いており、どこか異端的な風にも見えた

白髪「こんにちは。私はここの生徒会長をしている暁月 空だ。よろしくね」

そう言って握手を交わした二人。自分が何処から来たかや記憶喪失なのも知っているようだ。何処でそんなことを知ったのだろう

??「ここはどんなところなんだ?詳しく教えてくれないか?」

会長「そうだね。ここは再生都市ヴァルハラ。中学生、高校生、大学生達が自分たちの力で運営している都市だ。ここにいる生徒や自衛団は自分達の身を守るために銃とか刀とか持ってるよ。そして、君のような外の世界から来た人を"転入者"って言うよ」

思った以上に物騒な世界だ。道理で武器を持つように言われたわけだ。

??「にしては今日は襲われなかったよ?」

会長「まぁここなら風紀委員会が働いているからね〜外に行ったら守ってくれる人はいないよ?」

??「本当ですか…って外にもいるんですか?生徒とかは」

会長「勿論。第一私は会長と言っても再生都市ヴァルハラの会長で他の地域には別の代表者がいる。まぁ他の地域に行くには徒歩かバスなどを使うしか無いが」

??「へぇ〜」

金古「あ、あの…その浮いている刀はなんですか?」

会長「そうだったそうだった…君には能力について教えておかないと」

??「なんですかそれ??」

会長「この世界には"トキマ"っていう液体があってソレを摂取すると能力を使えるようになるよ〜例としては火を操れたりとかそんな感じ。」

パチン

そう言って指パッチンを鳴らすと手元にはナイフが出来ていた。

「私の場合は、近接武器を生成する能力とかかな〜。切れ味も良いよ〜」

そして軽くナイフを振るう。近くにあったマネキン数体が切れて床に落ちていた。気がつくとナイフも消え、その後も平然と話を続ける。

「トキマは能力を強化したりもできる。でも過剰摂取すると適合しない限り溶けるよ〜」

平然とえぐい話を振られる方にもなってほしいとか思いながら聞いていた。段々とこの世界について分かってきた気がする。それと同時にそろそろ自分の名前も決めておかないと面倒くさいことになりそうとも思った。

会長「お前の名前も決めとかないと駄目だな。う〜ん…」

悩んでいる様子を見せながら差し出されたカフェラテを飲み込む。すごく美味しくてメーカーが気になった。

??「金古メーカー…ねぇ」

会長「なんかいい名前は見つかったか?」

??「そうですね…わたしの名前は」

『金古 生夜です』

会長「金古 生夜か…いい名前だ。取り敢えず生徒証明書を作っておく。そして、新しい部隊に所属するまではあたしの直属の部下としてイロハを叩き込んでやっから頑張れよ」

金古「はい!!頑張ります!」

仮初の名前を決めた金古。そしてこれからこの世界に慣れるまでは会長のそばにいることで決まった。まだこの世界については分からないが、当分の間は慣れるための期間になりそうだ

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