覆い被さるようにして口付けてくる凪を玲王が唇を開いて受け入れる
玲王「はぁっ…んっ…」
互いの漏らす吐息と舌の絡まる音がガラスに囲まれたシャワーブースの中で響き、二人は次第に熱に浮かされたようになっていった
玲王「っ…なぁ、何、教えてくれん、の?」
凪「えっ、気持ちいいコト、だよ」
玲王「…」
凪を信じると言ったものの、玲王の瞳は何をされるか分からない不安と高まる欲情からか、うっすらと涙の膜が張られている
凪「大丈夫。怖くないよ」
凪「(可愛いー、ほんと食べちゃいたい…)」
凪「あー…」
玲王「ん?」
凪「さっきのノンアルスパークリングワイン、レオから口移しで飲ませてもらえば良かった…」
玲王とキスをしながらも、凪は玲王との口移しチャンスを逃したことを後悔する
玲王「は?ヤダよ。何それ、オッサンくせえ」
凪「えー、絶対いいよ…ねぇ、今度しよー?」
凪の手は玲王の胸の突起を掠めるようにして、その色付いた周囲を緩く撫でるようにして触れていった
凪「ここ、感じない?」
玲王「んー…」
わからないという風にして首を傾げる玲王の乳輪を、中指と親指で摘んでふにふにと揉むとその中心が徐々に固くなっていく
玲王「ん、なんか、ヘンなカンジ…する、かも」
玲王は床のタイルに手をつき、周りを囲っているガラスにもたれかかってしまう
凪「(多分、気持ちいいってコト、まだ分かんないのかな…)」
人差し指でその固くなった中心を押し潰すようにしてコリコリと捏ねていくと、火照った身体の中でさらにそこだけが赤みを増していく
凪「(はぁ、おいしそー…)」
凪は玲王の腰に手を回して自分の方へと引き寄せ、その突起を乳輪ごと舌で味わうようにして口に含んだ
玲王「あっ、あ、だめっ」
玲王の身体がビクッと大きく震え、自分の声に驚いたのかサッと口元を押さえる
凪「…!(うわーっ…さっきと反応違う。やっぱ胸触られんの好きなんじゃないの?)」
玲王「ふっ…んぅ(やばい、変な声、出る)」
ただでさえ音の反響しやすい浴室内で、周りを囲われたシャワーブースでは、自分達の漏らす音が余すことなく拾われ、嫌でも耳の中に入ってきた
凪が舌で玲王の胸元の赤い突起の形を確かめるようにしてクリクリと転がしていく
玲王「んっ…やっ」
凪「ねぇ、今日ほんとに俺とシたくなかったの?」
玲王「…はっ…?」
下肢に甘い痺れを感じ始めた玲王はそこから意識を遠ざけるのに必死で、凪の質問にまともに答えられない
凪が、べ、と唾液によりてらてらと光った乳首を舌で押して玲王に見せてくる
玲王「…っ(見せてくんなよ)」
玲王「つか、なんか、お前…慣れて、ねぇ?」
凪「え?」
玲王の声に、凪は玲王の胸元から顔を上げた
凪「んー、イメトレだけは欠かさなかったから?」
玲王「へぇ…あっ、しつこい、って…」
口での愛撫をやめてもなお、凪は話しながら楽しそうに指の腹で玲王の胸の突起を撫で回している
凪「それともさ、想像しちゃった?」
玲王「?」
凪「俺が他の人とシてるとこ」
玲王「…」
凪の言葉でその光景を思い浮かべてしまったのか、玲王の紫色の瞳が悲しそうに大きく揺らいだ
玲王「…っう、」
凪「あー…(もー、また意地悪いコト言っちゃった…でも可愛すぎ)ゴメンね、もう変なこと言わないから」
玲王の目尻に軽く啄むようなキスを落とす
凪「(可愛い、可愛い…このまま閉じ込めたい)」
舌先と指を使って両方の胸を攻めていき、玲王の漏らす吐息に甘い色が混じっていてもなお、まだその身体には緊張が残っていた
凪「(やっぱ、まだ身体硬いなぁ…)」
凪「ねぇ、そんな硬かったら俺の入んないよ、力抜いて」
玲王「んっ…?」
凪「(一回出した方がいいよね、俺も限界だし)」
凪「ねぇ、ここ触ってもいい?」
屹立しかけている玲王のそれを凪が指差す
玲王「え…?」
凪「俺はいっつもレオのこと想いながらしてるよ。レオは一人でする時、どーしてんの?俺のこと、考えてシてる?」
玲王「…?考え、ない」
凪「(は?)」
凪「じゃ、いっつも何考えてシてんの?」
「俺以外のこと?」と、凪は思わず威圧しそうになるのをグッと堪えた
玲王「考えるって…何を?」
凪「いや、エロいこと考えながらここ触ってさ、一人でするでしょ?それか、AVとか見てんの?」
玲王「…?」
凪が何を言っているのか分からない、と言うように、玲王が首を横に振る
玲王「触んない」
玲王「一人でとか、そんなの…しないから」
凪「は、嘘、でしょ…」
あまりの衝撃に、凪は開いた口が塞がらなくなった
この学園の王子様でアイドルは
マジのアイドルだったのか…?
たしかに玲王はBL内でも他の奴らが「相部屋だとシコれなくて困る」とか「トイレ行こう」とか言ってる時も、一人平然とした顔をしていた
凪「(いや、ベッドで太ももにキスマつけるのに見た時、さすがに綺麗すぎるとは思ってたけど…)」
玲王「?」
昂っている身体を中途半端なままで放置されて、玲王はそのもどかしさからどうすればいいのか分からず困ったように凪を見ている