⛰️×👌

⚠️

わ

ん

く

っ

し

ょ

ん

⚠️

「おもしれートコ連れて行ってやるよ」

突然そんなことを言い出したと思えば、ウシュバのヤローはオレの手を掴んで引っ張っていった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「よおジジイ」

「いらっしゃいま______ってウシュバかよ」

ネオン街の奥深く、少し寂れた雰囲気の場所。

「黄金旅亭」……？そう書かれた看板の建物の中にウシュバはオレを連れ込んだ。受付にいる人物とは、どうやら親交があるみたいだ。気軽に話している様子からそう思われる。

「部屋、何処でもいいから用意してくれ」

「バカ息子に似て相変わらず愛想がねぇなぁお前は」

そう言いながらも、鍵を投げる店員と思わしき人物。宙に浮いたそれを、ウシュバは器用にキャッチした。

「そっちこそ、オヤジに似て相変わらず一言余計だなぁ」

挑発するように片眉を上げ、近くにあったエレベーターの中へと進んでいった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「……なあ、ウシュバ？ここって何______」

「ラブホ」

「は？」

未だに状況を飲み込めていないオレに、ウシュバは当然のように告げた。え、ラブホ？

「おい、オレそんなの知らねえんだけど！？」

「そりゃ言ってねぇからな」

困惑するオレを差し置いて、ウシュバはどんどん通路を進んでいく。そして、目当ての部屋に着いたのか、もらった鍵をクルクルと回しながら取り出して鍵穴に差し込んだ。

「……っ！」

扉を開けると、まず目に入るのはデッカいベッド。照明はやけに毒々しいピンク色で、側にあるテーブルの上には、ローションやら電マやら、「そういうこと」に使われるであろうグッズたちが散乱していた。

「おー、悪くはねぇなぁ。照明の趣味は悪いけど」

オモチャたちを弄びながら呟くウシュバ。勝手にこんな所に連れ込んでいて、やけに呑気そうなのがムカついた。

「オマエ……オレ準備とかしてねぇんだけど！？マジでふざけ______っ♡！！？？」

突然、身体中に走る電流のような刺激。それは、だんだんと甘ったるいものになっていく。

「おま…♡まじてやめろって、うしゅばぁ……♡」

「なーにが準備できてねぇだよ。ちょっと腰と尻尾触っただけでコレじゃねーか」

ウシュバのゴツゴツして長い指が、ズボンの中に入り込んでくる。

「いっつもヤッてるんだからさ、イケるだろ？ケインズ」

「……うるっせえ♡」

「ははっ、そんな顔で睨まれても可愛いだけだぜ？」

せめてもの抵抗で睨んでみても、それは逆効果だった。

「あーあー、もうドロドロじゃねぇかよ」

ズボンから指が引き抜かれる。ネバついた液が糸を引いていて、それを見せつけるようにオレの目の前に持ってくる。

「で、ケインズはこんなのになってもまだヤりたくねぇのかよ？」

ニヤニヤと挑発するように誘ってくるウシュバ。そう問いかけながらも、耳にフーッと息を吹きかけられたり、尻尾を弄ばれたり。

オレはもう限界だった。

「………たい」

「あ？聞こえねーなぁ」

「______したいって言ってんだろ！！」

そう言ったと同時に、背中に柔らかい感覚。目の前には、ウシュバの顔と真っピンクの天井。

「天国見せてやるよ」

深いキスとともに、長い夜が始まった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「……タバコって、美味いのかよ」

「…あ？」

散々ヤり終わった後、ウシュバはいつものようにタバコを吸い始める。タバコなんて吸ったことのないオレからすれば、その姿は大人っぽく見えてちょっと羨ましい。

「そんなにコレが気になるのか？」

「…まあ、ちょっとだけ」

「なら吸ってみるか？」

そう言ってウシュバは、新しく1本のタバコを取り出して、それをオレの口に咥えさせた。

「煙草こっちに向けろ、ケインズ」

「ん」

既に火のついているタバコから、オレのタバコに火が移る。

「______！？ゲホッゲホッ！！」

「あー下手くそ」

咳き込むオレを横目に、ウシュバは2本目のタバコを吸い始めた。コイツ、他人事だからって……

「お子ちゃまケインズにはまだ煙草は早かったみてーだな」

「オマエ……」

抗議してやろうと勢いよく起き上がる。

すると、ガッと顎を掴まれた。

そして、深くて長いキスが落とされる。

口の中には、タバコの苦みとほんの少しのウシュバの香りだけが残った。