🗻×🔔

閲覧注意

閲覧注意！

この2人色んな子食ってるといいな(相手は選ぶし愛はある)という書き手の妄想の産物です

「こんにちわ〜！！」

寂れたラブホテルには到底似合わない明るい声が響く。明るい、というか微動ネジが無くなって粗くしか動かせない顕微鏡のようというか。つまりはそう、どこかぶっ壊れたテンションだった。ちなみに今は朝である。

「あーあーうるせぇよベル、あ、爺ちゃん前使った部屋って空いてる？」

「お〜空いてるが………お前何人目だ」

ウシュバテソーロは端的に、知らね、と返した。

「えぇ！ウシュくんてばベル以外にも女いるの？」

「うるせぇ男もいるわ」

いやそうじゃないだろ、とツッコミたくなる気持ちを抑えてステイゴールドは鍵を取る。

ふわふわとした髪の、少女と呼ぶべき容姿をしている彼女は見たことがある。破天荒でタフなローテとレースぶりで話題のテリオスベルだ。

「う〜ん流石ウシュくん、時間どうしよっか」

「泊まりでいいだろ」

確かに同じレースは走っていたし親交があってもおかしくは無いが、こいつ本当に背中刺されるんじゃないだろうかとこれまで連れてこられた面々を思い返し……思い返し、ギリギリ丸め込めそう、あるいは割り切ってそうなメンツだなという感想に至って頭が痛くなる。計算済みか？

「ええ〜ウシュくんが朝ごはん奢ってくれるならいいけど」

「……そこの中華屋で満足か」

「ヤダ、前動画で見たスフレパンケーキのお店がいい」

「何一丁前に女子やってんだ」

「お二人さん仲良いのはいいがいつまでも受付に居られると困るな」

「あ！ごめんなさいつい〜、今度も利用するので許してくださいね！」

テリオスベルは嘘か本当か分からない笑顔を見せて鍵を受け取る。ウシュバテソーロの方を振り返って普通の鍵だね、なんて言いながら。

ごく自然に腰を抱く孫を見て、割と相性いいのかね、と考えながらステイゴールドはタバコの残りを確認し。

「ねぇねぇ、ここって何人か連れ込んでも大丈夫かなあ？」

「爺ちゃんが許すならいんじゃねえの。三人部屋あるし」

「え〜！ハリオくんとケインズくん連れてこよ！いつかフンジンくんとかトゥルくんあたりも……え三人部屋使ったことあるの？」

「さてな」

〝ハリオ〟も〝ケインズ〟もウシュバテソーロと来店した事があるのを知っているため、そちらは何とかなるだろうが。

彼女の言った方は果たして大丈夫なのか。警察沙汰にならない事を本当に心から祈ったステイゴールドだった。