5・乱れる聖女を見た少女

5・乱れる聖女を見た少女


14日目

「なんだか最近、フルルドリス姉様の様子がおかしくないでしょうか?」

朝、政庁内の大食堂で2人の子供が話している。1人は聖女エクレシア。もう一人は竜の少年アルバス。彼らはフルルドリスに勉強や武術を教えてもらったり、時には一緒に遊びに行ったりと親しい間柄であった。

「そうなんだろうか、よくわからないな……」

エクレシアは何年もフルルドリスの近くにいたが、アルバスは数か月程度しか関わりがない。故に小さな機微には鈍感であった。エクレシアがいうには、1週間ほど前までは何かに悩んでいるようだったが、ここ最近は妙にぼうっとする時間が増えているとのことである。

「うーん、一時期魔獣狩りを頑張っていたらしいからな。それで疲れたんじゃないか?しばらくすれば元に戻るだろう」

心配するエクレシアに対して、アルバスはあまり深刻に考えていなかった。竜を完膚なきまでに叩きのめすだけの力を持つ彼女が何かに悩む様子が想像できなかったためである。いまいち真摯になってくれないアルバスに、エクレシアはしびれを切らして立ち上がる。

「もういいです!アルバス君の薄情者!ふん!」

食堂にはぽつんと一人アルバスが残された。


聖堂内を歩いているフルルドリス。その数メートル後ろから、こっそりとエクレシアは尾行していた。

「絶対に何かあるはずです……」

フルルドリスの今日の予定は特になかったので、彼女は午前中の定例業務を終えると散歩を始めた。すれ違う神徒や侍女たちの礼には手をあげて応える。その柔和な微笑みに見とれる者は多かった。

「……聖女様、お代わりになられたなぁ……」「ああ、なんだか以前の近寄りがたい感じが無くなったというか……」「ますますお美しくなられたわね……」

すれ違う者たちは皆フルルドリスの変化を良いものと考えているようだった。やはり自分の思い過ごし、あるいは自分たちに向けるような優しい微笑みを他の者にも向けるようになったことへのやきもちなのだろうか。

エクレシアが悶々と悩み始めた頃、フルルドリスに話しかける者が現れた。

「む……、あの方は……?」

老人とフルルドリスは和やかに談話をしている。それだけ見れば大したことではないが、フルルドリスの頬には赤みが差しはにかむような笑顔が浮かんでいた。彼らは連れ立って近くの倉庫へと入っていく。

「なっ……なんですかあのお爺さん!?」

エクレシアは顔を赤らめてうろたえる。部屋に入るとき、老人の手はフルルドリスの肩を抱いていた。老人の振る舞いにもだが、それに全く動じないフルルドリスにも違和感がある。

エクレシアは音を立てないようそっと倉庫の扉を開けると中を覗き込んだ。


「あっ……!こんな……ところで、んうっ、いけません……」

フルルドリスは木箱の上に寝かされる。あの日から数日が経ち破瓜の痛みが和らいでから、彼女は何度も侯爵と交わっていた。彼女の体は侯爵の声を聴き、手で触れられるだけで熱く火照るようになり、一皮むけば女の色香が芳しく立ち昇る。

彼女の服装は普段と変わらないように見えるが、シャツの内側の下着は普段着ているものとは変わっていた。ホックが胸元についているのである。侯爵の指がホックをぷつんと外すと、内側から弾けるようにぶるんと果実がまろび出る。侯爵はその丸みをやわやわと撫で揉みほぐした。どの程度の力で触れると女が昂るのかを熟知した手は彼女の太ももを撫でながら割り開き、侯爵はその隙間に体を滑り込ませる。

「あ……っ、また……っ」

腿を閉じることで侵入を防いでいた花園に、侯爵の手が潜り込む。数えきれないほどの絶頂を経て快感の味を覚え込まされた秘裂は、侯爵の手が触れる前からしとどに濡れ、撫でられるたびに愛液を溢れさせる。

フルルドリスは侯爵の手淫によって容易く翻弄され、スカートが体から外れるのを抑えることすらできなかった。下着がずらされると彼女の秘裂は露わになり、侯爵の肉棒があてがわれる。存分に愛でられた秘裂はくぱりと口を開き、興奮して充血した媚肉が肉棒を迎える。肉棒がずぶずぶと入っていくにつれ、奥に湛えられた愛液がこぽりと押し出された。

「ああっ!うっんんっ!っああっ!」

フルルドリスは媚肉を抉られ叫ぶ。幾度もの性交を経ても彼女の体は快感に対しての耐性は育たず、与えられるがままに反応した。

「そんなに声を出すと外に聞こえてしまうな」

侯爵は彼女の両手を握り覆いかぶさると、その口に唇をかぶせて塞いだ。完全に身動きができなくなったフルルドリスは、呻き声を漏らしながら快楽に悶える。声を上げることで逃がしていた快感は絡み合う舌からの甘い快感に押し返され、彼女の体内では性感が渦を巻いて荒れ狂う。

「んっ、—————っ!!ぷはっ、はあっ、はぁっんむっ!」

フルルドリスが震え絶頂すれば、侯爵は唇を離す。だが彼女が息を整えきる前に、再び抽挿とキスが再開される。やがて彼女の体は弛緩し、侯爵にされるがままになっていた。

侯爵は抽挿を早めていく。初めて入れた時は半分も入らなかった侯爵の長い肉棒は、何度も彼女の中を抉り耕した結果、8割ほどまで入れられるようになっていた。最後の一撃を加え、彼女の絶頂と共に肉棒を引き抜くとその豊かな乳房へと精を吐き出す。びちゃりと張り付いた白濁は柔肌を淫らに彩るが、すぐに侯爵自身によって拭い去られた。

フルルドリスは侯爵が離れた後も、組み敷かれたままの体勢でぐったりとしている。荒く息づくその唇に侯爵は優しく口づけをすると、乱れた服を整え部屋を出た。


「はーっ、はー……っ」

柱の陰で、エクレシアは息を整える。心臓がどくどくと脈打つ理由は、走ったからだけではない。見たことのないグロテスクな男性器と、それを受け入れ喘ぐフルルドリスの姿。行為の一部始終を見ていた彼女は何が何だか分からなくなっていた。あんなものが体の中に入るわけがないと、股間に触れる。まだ少女であるエクレシアにはわからなかったが、彼女の秘裂は少し湿り気を帯びていた。

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