3D2Y
新人類のカリスマ拝啓 たくましい兄弟達、元気にやっていることだろう。おれは今···ニューカマー達のカリスマとして地位を確立している。黒足も一緒だ。
こうなったのには訳がある。おれが飛ばされた先はカマバッカ王国だった。真っ先に目に付いた新人類達。なってない。非常になってなかった。だから色々と言ってやったんだ。そしたらこうなっていた。だがまあ悪くはない。
「さっきから何言ってんだテメェ!それになんで平然と女装してんだよ!」
「ここはそういう島なんだろう。自分に合う服を着るのは当然のことだ。」
女物の服をサラリと着こなすキラーはカマバッカにすっかり適応したようだ。
「お姉様〜!イワ様が帰ってきたわよ〜!」
「ん?イワ様?」
「ここの女王よ。とても凄い人なの。」
島に着いた船から覗かせる顔にキラーとサンジは言葉を失った。あまりにも顔圧が強かった。
「キャンディ達!帰ってきたわよ!あら、新顔がいるみたいね。」
「あんたは···」
「ヴァターシはエンポリオ・イワンコフ。ホルホルの実を食べたホルモン自在人間よ。」
「ホルモン?」
「そう、例えば···」
キラーに近づいていくイワンコフ。そして
「エンポリオ・女ホルモン!」
ドス!とキラーに爪を突き刺した。たちまち姿を変えていくキラー。みるみるうちに女になってしまった。
「女、だと!?」
「女になった!?」
「ンフフ。カワイイじゃな〜い。気分はどう?」
「違和感がある、が···服が着やすくなるな。」
「「そっち!?」」
「ヴァナータ、変わってるわね···」
「そうだろうか。だが、これなら女物の服ももっと着こなせそうだ。」
「まあいいわ。とりあえず戻るわよ。話はそれからだっチャブル。」
島の内部へと戻り、腰を落ち着ける。ようやく本題に入ることができた
「それで?ヴァナータ達、誰?」
「オレはキラーだ。くまに飛ばされてきた。シャボンディ諸島に戻りたいのだが送ってくれないだろうか。」
「おれはサンジだ。きたくなかったぜ、こんなところ。」
「ヴァナータ達自分から来たわけじゃなかったの?」
「オレはそうだがサンジは」
「おれもそうに決まってんだろ!」
話し合う3人の下へ新聞が届けられた。
「どれどれ···ん?“スクラッチメン・アプー、マリンフォードでゲリラライブ”?海賊がライブ?」
「アプーの記事だと?少し見せてくれないか」
キラーは新聞を読み、すぐに気付いた。
「唐突だな。しかし、そうか」
「なにか書いてあったの?」
「ああ、メッセージがな。イワンコフここで修行させてくれないか。」
「なんの心変わり?でも、いいわよ。ヴァナータ、うちのキャンディ達ともよくやってたみたいだし。そっちのボーイはどうするの?」
「おれも、やる。ここに来たのもおれが弱かったことが原因だしな。」
「そう。やるのね。なら内容は何にしようかしら。」
サンジが料理を見てイワンコフに質問する
「そういや、この料理はなんだ?力が漲ってくる」
「あら、気付いたのね。それはこれよ。」
そう言いあるものを掲げるイワンコフ。
「新人類拳法奥義“99のバイタルレシピ”!!これは“攻めの料理”、作れるシェフは島に何人もいるわ!!世界中の人間が100%毎日ミルクを飲めば世界から犯罪が消えるって···信じる!?
見て!!この島のキャンディ達の強靭な肉体美!!!優しい心っ!!!食事は“環境”!!体格・性格!!食事は人体の全てを作り上げるもの!!“攻め”なきゃ損!!!」
イワンコフの言葉に2人は雷が落ちたように固まった。
「言われてみればそうだ···!」
「攻める、か。考えたこともなかった」
「「教えてくれ!!」」
「ヴァカおっしゃい!!これは花嫁修行の一貫!!乙女にしか教えられないものよ!!ヴァナータ達が新人類にならない限り、教えられないわ!!」
「おれは、男だ!」
「オレもだ。女になるのはいいが、本来のオレは男だからな。」
「言うわね···なら、奪ってみせなさい。99人の達人達にレシピを渡しておくわ。それを全て奪って見せることね。そしてこちらは昼夜問わずヴァナータ達を新人類にしようとするわ。ヴァナータ達2人VSカマバッカ総本山!!これが終わったとき、ヴァナータ達、男のままでいられるかしら?」
「上等だ!!」
「やってやる!!」
「いい意気ね。なら始めましょうか」
「少し待ってくれ。始めるなら男に戻してくれないか。女のままじゃ話にならない。」
「そうね。でも、女のままでも強くなればいいじゃない。男と女、どっちでも戦えたら強いと思わな〜い?」
「···!なるほど、そういう考えもあるか。でもとりあえずは男に戻してくれ。2年あるんだ。あんたの言う通り、女のままでも強くなってみせるさ。」
そうして戦いは始まった。
(この厳しい中で戦い抜けばオレはもっと強くなれる。新しい戦い方も教えられた、料理だって役に立つはずだ)
2年後にシャボンディ諸島で
もう二度と負けないように、オレは強さを手に入れる