2周目

…シャンクス達の歌のおかげで混乱した脳みそが落ち着いてきた
とりあえず情報を整理しよう
私はどうやら2歳くらいシャンクスに拾われたばかりで今日初めて喋ったみたい
夢と思っていた出来事、懐かしい人たち
このはっきりした記憶は本当に私が体験してきた記憶なのだろう
という事は…前世の記憶、ってやつかな?
私はあの日失敗して…命を落として…
時を逆戻ってもう一度「ウタ」としての人生を歩み始めたという事?
人生はやり直しなんてきかないと思ってた
でももし来世があったらもう一度、もう一度人生をやり直せるなら…
間違ったやり方じゃなく新時代を作って世界のみんなを幸せにしたい
シャンクス達とずっと仲良くしていたい
あんな楽譜歌わない、あの魔王の寂しさは晴らしてあげたい
それから…
それからルフィに好きだって伝えたい!
でもルフィに会ってしまうのが怖い気持ちもある
あんなことしてどんな顔して接すればいいかわかんない…
今はまだ2歳ルフィに会うまであと7年
時間はあるからその時のことはじっくり考えよう
とりあえずシャンクス達にはこのことは言わず赤ちゃんとして接しよう
…信じないだろうしそもそも喋れないからね
シャンクス「なあベック?なあベック!」
ベック「落ち着けお頭」
なんか前世よりシャンクスもベックマンも愉快な感じになってるような?
でもやっぱりここぞという時はかっこいいお父さん!
愉快な感じも嫌いじゃないよ
…そうだせっかく前世の記憶や経験を引き継いでるんだちょっとシャンクス達をびっくりさせちゃお!
シャンクス「ウタ!いつものように歌を歌ってやるぞ!」
シャンクス「ヨホホホ~ヨホホホ~♪ヨホホ…」
ウタ「よお~~~よお~~~♪」
一同「!!!」
ウタ「よお~~~よお~~~♪よお~~~よお~~~♪」
シャンクス「…!!!なあベック!!なあベック!!ウタウタウタ歌った歌ったぞ!!!」
ベック「お、落ち着けお頭!確かに歌ったな!」
ヤソップ「すげェなウタは天才なんじゃねェか!!」
シャンクス「さすがおれの娘!!」
シャンクス「!!!ベック!!ウタが世界の歌姫になる未来が見えたぞ!!」
ベック「ずいぶん遠くの未来を見てるな…でも夢じゃねェかもな!」
フフフフ…みんな驚いてくれたみたい
これなら前世よりもっと歌が上手になってもっといろんな人に喜んでもらえるかも
ルフィにも喜んでもらえるよね
その日が来るまでそしてルフィに会うまで歌の練習とルフィにどう接するかを考えとこう
今はもう一度子供としてシャンクス達といっぱい遊ぶんだ!

それから7年…
歌は上手になったけどルフィに会う心の準備はできないままついにその日は来てしまった