黄金船×桃源郷
※閲覧注意
「ようやく…ようやくこの日が…!」
長年待ち望んでいたロータスランドとの初夜にゴールドシップは浮足立っていた。
『親父………一番いい部屋を頼む…!』『んぉ…?………ああ、なるほど。代金はまけねぇからな』
普段より少しばかり気合を入れ、服も普段より清潔感を出せる一張羅に。
普段より長くシャワーを浴び、臭いを少しでも多く減らす。
はやる気持ちを抑え、あくまで紳士に…
「………ロータスちゃんと…!ロータスちゃんとぉぉぉぉぉ!!!」
「…フフッ♪シップさん…そんなに私と…♪」
風呂場から漏れたシップの叫びに、先にシャワーを浴びていたロータスはクスリと笑う。
現役中もシップとは何度も電話をしており、時には「無理だけはしないでね」と身体を心配され、時には日本の美味しい料理店を教えてもらったり、時にはシップやロータスの同期の話に花を咲かせ…
そんな思い出に浸っていたロータスだったが、部屋に響くノック音が彼女の意識を現実へと向けさせる。
「…あら?ルームサービスかしら?」
「失礼しまーす。これ、おやz…ゴルシの父さんからプレゼントです」
ドアの奥にいたのはホテルでバイトをしているマイネルファンロンだ。その手には『シップへ』と簡素に文字が書かれた紙袋が握られている。
「お父様から?ありがとうございます!」
「っ…し、失礼しました!」
紙袋を受け取ったロータスが微笑みながら礼をすると、ファンロンはその笑顔に顔を赤くしながらドアを閉める。
風呂上り+バスロープ姿の麗人とあれば、ファンロンじゃなくても顔を赤くしていただろう。
「…?」
…彼女はその手の知識に疎かったようだが…
「おー、ロータスちゃんあがっ………あれ?どこ行った?」
「あら、シップさん…ふふっ♪」
そのタイミングでちょうどシャワーを終えたシップが部屋に戻ってきた。
引退してからもある程度は身体が鈍らないように鍛えていた身体に見とれながら、ロータスはファンロンから渡された紙袋をシップの前に出す。
「これ、シップさんのお父様からのプレゼントだそうで…♪」
「親父………!なんだかんだいって、こういうところ気にして…ブッッ!?」
「シップさん!?どうかしましたか!?」
「い、いや…なんでも…あっ、ちょっ、まっ…!?」
「………えーっと…これは…?」
紙袋の中にはいろんな物が詰め込まれていた。どれもこれも夜のお供だらけで、どこで買ったのか少しばかり過激なコスプレ衣装まで…さらには『代金はまけとくが、早くガキを見せてくれよ』と手紙まで入れられている。
「…親父ィ………!」
「わぁ…こっ、こんなに…」
「その~…あんまり気にせずn「全部…!」………へ?」
「全部使ってみましょう…!せっかくのご厚意を無下に出来ないですから…!」
「い、いや…気にせず………はぁ…」
何事にも興味津々なお年頃、何より長年待っていたこの時間を無駄にする訳にはいかない。
「そこまで興味あるなら…やるか!」
「ええ…!全部…!」
(頼むから身体持ってくれよぉ…!)
目を輝かせるお嬢様の期待に応えるため、シップは一人気合を入れなおした…
「ちょっ、もっ、もう無理ぃ…!」
「フフッ♪フフフフフッ♪まだまだ飲み物も道具も衣装も残ってますわ!さあ次は…!」
「ま、待って…待ってー!」