魔性転生
スヨーダナ時空
なぜ彼らはカリになったのか
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ドゥリーヨダナ
「なぜわし様の弟がカリの姿になっているのか……正直わし様も粗方検討がつくがそれで合ってるか分からん。だから呼んだ」
素ヴィカルナ
「呼ばれました」
現地ビーマ
「な!?」
素ドゥフシャーサナ
「……えっ何この状況。なんでビーマとアルジュナが2人いるんだよ。しかも片方生前だし。帰っていいか兄貴」
ドゥリーヨダナ
「ダメだ。説明してから帰れ」
素ドゥフシャーサナ
「はいはい分かりましたよ。まず俺らは生前あの姿……俺らは悪魔の俺って呼んでるんだけど、それになったことは無い。でも悪魔の俺もここに召喚されてるからか、なぜあのカリの姿になったかの記憶を閲覧することは出来る」
素ヴィカルナ
「まずマハーバーラタにおいての神の目的は知っていますか?」
「神の目的?」
「人類を減らすことだっけ?」
素ヴィカルナ
「はい。マハーバーラタで起きた戦争の目的は人類の削減です」
現地アルジュナ
「え?待ってください。なぜそんな事を?」
素ドゥフシャーサナ
「まあざっくり言うとだ。人数が増えすぎて大地を支える神が耐えきれなくなった。このままだと大地が崩壊して全員死ぬ」
素ヴィカルナ
「なので神々は思いました。大地が崩壊する前に、人間たちに戦争を起こさせて人間の数を減らせばいいと」
現地ビーマ
「はあ!?」
素ドゥフシャーサナ
「そして戦争を起こすために作られた神の駒が俺ら百王子ってわけだ」
ドゥリーヨダナ
「まあわし様はそんなの知るか!って自分の意思で戦争起こしたんだがな?そこら辺勘違いするなよ?」
鯖ビーマ
「胸を張って言うな」
鯖アルジュナ
「そこら辺の事情は私たちもサーヴァントになったことで知っています。でもあの姿は……」
素ドゥフシャーサナ
「あの俺らはもしも戦争で人間を規定の人数減らせなかった時のために神々が用意した緊急用の予備システム……人口削減機構になった姿だ」
「予備システム……」
「人口削減機構?」
素ヴィカルナ
「簡単に言うと私たち百王子から人間性を削除して、規定の人数まで人類の殺戮をさせる機能ですね」
素ドゥフシャーサナ
「まあ敵味方、老若男女、弱者も強者も関係なくぶっ殺す怪物になったってことだ」
マシュ
「そんな……」
現地ビーマ
「……あのドゥフシャーサナに人間性が無いようには見えなかった」
素ヴィカルナ
「まあ人間性の削除って言っても俺らの人間時代の記憶が実感の無い記録になるってだけなので。価値観とかはあまり変わりません」
素ドゥフシャーサナ
「どうせなら感情とかも消せよ神……」
鯖ビーマ
「あ?」
素ドゥフシャーサナ
「凄むな」
素ヴィカルナ
「それでなぜあの世界の私たちがあの姿になったのか……理由は幾つかありますが。一番の理由は私たちがいた世界よりも人間の数が多かったことです」
素ドゥフシャーサナ
「本来なら12億減れば良かったんだがあの世界は20億減らさなくてはいけなくてな。流石に戦争だけじゃ減らしきれないと俺らは判断した」
素ヴィカルナ
「正直あの世界の私たちも嫌でしたよ?でも人類が滅びるよりマシとやりきった」
素ドゥフシャーサナ
「後の理由はまあ……」
兵士
「申し訳ございませんビーマ様!魔獣がすぐ近くの村を襲っているとの事です!」
素ドゥフシャーサナ
「まあ後の理由はまた今度でな」
現地ビーマ
「すぐに向かう!」