魔力兵装造りた委員会

魔力兵装造りた委員会


名前:エーレ・フリューゲル

総合科一年生

自らの目的をなす為に兵装を造らんと日々奮起している。大空に憧れており、借り物の翼ではなく自らの力によって造り出した翼で空を飛ぶ事に固執している。

魔法の才能は無いため兵装を造り出し、自由を勝ち取る力にしようとしていたが兵装を造る事自体がとても楽しく、それ自体が目的になってきている。

魔力兵装

魔力を魔法に変換するのではなく、魔力のままエネルギーや物質として活用して兵装という形にしたもの

ちょっと暗めの過去

エーレの母親は天涯孤独の身であり苦しい生活の中で暮らしていたがある時、暴漢に襲われた事によって出来た望まれない子だった。

それでも彼女はエーレを産む事を決め、日々大きくなっていくお腹に恐怖と、それを遥かに越える母性で穏やかに過ごしていた。しかし彼女の身体は暴漢に襲われた際に彼の持っていた病気を移されていたのだった。

身重の身体にはその病気は余りに重く、急速に弱っていきながらも生命の神秘と言うべき胆力で彼女はエーレを産みきり、孤児院に届けると同時に息絶えた。

孤児院で生きていく事になったエーレだったが、母子感染によって母親から病気を移されていて、常に床に臥せ死と隣り合わせの生活を送っていた。

その中での楽しみといえば窓の外の大空を眺める事と、窓から訪れる小さな鳥と触れ合う事だった。そんな生活でも院長の口癖である人生に無駄なことなんて無いという言葉を胸に刻み、この闘病生活にも意味があると自分を強く持ちながら必死になって生きていた。

一方その頃街中で流行り病が猛威を奮って数多くの人が犠牲になっていた。その病は渡り鳥が来る季節と重なっていたこともあり、鳥が運んできたものだという根も葉もない噂がたっていた。

常に病の危険性がある生活の中で、街の誰かがエーレのいる部屋の窓を小鳥が行き来している事を見つけて、「あの孤児院は病に侵されている」病の根元を浄化するべく火が放たれた。

窓がある部屋だという事もあってなんとか逃げ出す事が出来たエーレだったが、他の子供や院長達はお互いがお互いを守るべく動いた結果、誰一人として助かる事はなく炎に飲み込まれてしまった。

唯一の生き残りとなったエーレはその場の状況証拠によって孤児院に火を点けた犯人だと間違われてしまい、少年院へと送られる事になった。

少年院でも自由と呼べるものはなく、厳しい教育や理不尽な罰、そして身体を蝕む病気が心と身体を圧迫し続ける日々、そんな生活で楽しみといえば少年院を囲う壁の向こう側を想像しながら大空を見上げる事だけだった。それでも院長の口癖である人生に無駄なことなんて無い。という言葉を胸に苦難を耐え忍んで少年院を出る事が出来る16歳までを生き続けた。

出所後は魔法学校に入学し、常に見上げていた大空を目指して日々を過ごすようになった。

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