鬼太郎×目玉の親父
大人になっていく鬼太郎はある日父さんに欲情してしまうことに罪悪感を覚えて距離を置こうとする鬼太郎を寂しいけど独り立ちか……って泣きながら空っぽのお茶碗を見つめている姿を見た鬼太郎がやっぱり父さんと一緒がいいっていつか爆発する心を抑え込んでいつもの日常に戻…快感で頭から爪先まで甘い電流が走り真っ白く染まっていく感覚
小さな身体に押し付ける欲望の肉を困ったように笑顔で受け入れ精液を浴びる姿と大丈夫かと心配そうな声が脳内に響く
目を開けるとそこには誰もいない、自分の肉を掴み、父さんが愛用している茶碗に己の最低な欲を飛び散らせていた
最初は小さな身体の体温からだった
次に手のひらに収まる小さな身体
どんな時でもボクを……ボク達を見守ってコロコロと目玉なのに変わる表情
高くて優しい声
どうして、どうして好きなってしまったのか!
父さんは許してくれるのだろうか!
血の繋がった息子が淫らを視線を向け脳内で犯し自慰を行うこの自分を!
きっと許してくれる……父さんはいつもボクに甘い……それが、悪手になっても!!!
日増しに膨れ上がる欲情に耐える日々
父さんから離れるように家を開けることが増えていく
お互い笑顔で行ってきますといってらっしゃいといい、おかえりとおかえりなさいという
これでいい、これがいい……そう思わなれば、父さんから離れなればこの気持ちを抑えなればと胸が締め付けられる思いで家を出る
家を出た鬼太郎を見送った目玉の親父は一人になった部屋を見渡す
鬼太郎も色を知る時期、一人で知らない世界を歩き回り経験する時期、止めてしまえば悪影響しか与えないことを目玉の親父は知っていた
いつも強請ってお湯を入れてくれた空っぽの茶碗に触ると脳裏に過るのは楽しい日々、知らずの内にポロポロと流れている涙を拭くことはできず立ち尽くすしかできなかった
少し家から出た瞬間、鬼太郎は寂しくなった
この気持ちを放っておくのはやはり危ないのだと己に言い聞かせ、戻ろうとのそのそと帰宅する
暖簾に手をかけようとすると一人で泣いている父さんが暖簾越しに見え、父さんの泣く声に頭に電流の様な痛みが走り心臓が煩く動き出す
父さんを泣かせてしまった、昔からボクのせいで何度も泣かせてしまったことを思い出すが泣いた時にどう対処していたか思い出せない……今すぐ抱きしめてキスをしたり下衆な欲望を振りかざしたい感情に襲われる
「ごめんなさい、父さん
やっぱりボクはまだ、父さんと一緒に居たい!」
暖簾を乱暴にどかし乱入した
驚く父さんに飛びつき抱き泣いてしまった
そうかそうかと先程より大量の涙を流しながら少し背の伸びた鬼太郎を抱き返した
子供の成長を喜ばない親などいない、だけど、もう少し、もう少しだけこの子を子供でいさせてほしいと願ってしまう自分に嫌気がさしてしまう……が、それを上塗りにするほどの愛が全身に伝わる
いつか爆発してしまうかもしれない感情を抑え込み過ごす生活は辛いが、それを受け入れてくれるまで父さんに愛を伝えよう
例えそれが別の愛だと思われようとも
父さんは息子と生活しているんじゃない、いつか爆発してしまうケモノと生活しているのだと気づかれないように、ボクは……いつもの日常に戻っていく